義母は 手先が器用で、手芸は全般なんでもできた。
ことに 若い頃からやっていた編み物は
素人の域を超えていた。
展示会やバザーに
セーターなどの手編みの作品を出品すると
凄い人気だったらしい。
確かに、あの手の込んだ編み方では
数万円出しても 惜しくはないだろう、
デパートでは 5、6万円くらいで売っている。
それから ちぎり絵は
退職後に始めた手すさびだったが、
一作ごとに腕を上げ、
なかなかの作品を生み出すようになっていた。
我が家にも ほんの一部、飾ってある。
そんな義母が 義父と結婚して
なんと 50年が経った。
2004年、
家族が集まって、こぢんまりと祝宴を張った。
亭主の実家から近い、
マチで唯一の結婚式場で。
建物は豪華でまだ新しい。
孫も全員集まって、
おいしいご馳走を食べて、
それなりに楽しいい時間を過ごして、
最期にロビーで集合写真を撮った。
あとで見てみたら、
義母はくたびれたのだろうか、
面白くも楽しくもない顔をして写っている。
金婚式を迎えるには
まず 生きていなければならない。
それから
離婚してはいけない。
なかなか 夫婦揃って 元気にその日を迎える事は
難しいのかもしれない。
50年と言う月日は 限りある生を生きる私たちには
決して短くはない。
そして その日を祝った義母も
写真に呆けた顔で写っていた。
同時に、転勤族の義弟は 日本海側へ 単身赴任。
それからも 妻子のもとに帰っては
子供を連れて
義父母のもとを なるべく頻繁に訪れている。
アテにならない長男夫婦以上に 力になってくれている。
ことに 若い頃からやっていた編み物は
素人の域を超えていた。
展示会やバザーに
セーターなどの手編みの作品を出品すると
凄い人気だったらしい。
確かに、あの手の込んだ編み方では
数万円出しても 惜しくはないだろう、
デパートでは 5、6万円くらいで売っている。
それから ちぎり絵は
退職後に始めた手すさびだったが、
一作ごとに腕を上げ、
なかなかの作品を生み出すようになっていた。
我が家にも ほんの一部、飾ってある。
そんな義母が 義父と結婚して
なんと 50年が経った。
2004年、
家族が集まって、こぢんまりと祝宴を張った。
亭主の実家から近い、
マチで唯一の結婚式場で。
建物は豪華でまだ新しい。
孫も全員集まって、
おいしいご馳走を食べて、
それなりに楽しいい時間を過ごして、
最期にロビーで集合写真を撮った。
あとで見てみたら、
義母はくたびれたのだろうか、
面白くも楽しくもない顔をして写っている。
金婚式を迎えるには
まず 生きていなければならない。
それから
離婚してはいけない。
なかなか 夫婦揃って 元気にその日を迎える事は
難しいのかもしれない。
50年と言う月日は 限りある生を生きる私たちには
決して短くはない。
そして その日を祝った義母も
写真に呆けた顔で写っていた。
同時に、転勤族の義弟は 日本海側へ 単身赴任。
それからも 妻子のもとに帰っては
子供を連れて
義父母のもとを なるべく頻繁に訪れている。
アテにならない長男夫婦以上に 力になってくれている。
ボケてしまうと(こういう言い方がはまってしまう・・)人様にやはり笑いものにされることが多くなります。
義母も、もう80近いですから、私たちが来るまで、近所で笑われることが多かったみたいで。
身内だと、そういうことを大事にしすぎると腹が立ってきたりするので、私は軽く笑い飛ばすようにしているんですが、そういうことで傷つけていないか・・・と時々気になります。
グループホーム、おかあさん、気に入ってくれるといいですね。
もっと大事な‘本人’を ないがしろにしてはいないか。
私はずっと 義父にたいして イライラした気持ちを持っていました。
世間の人になんと言われようと、もっと義母を
外に出すべきだと思っていましたし、
義父は 自分の立場や外聞を一番大事にしているように思えていたので。
仕事も棄ててしまえばいいのに、とまで思っていましたので。
プライドを 尊重するか かなぐり棄てるか。
どちらがいいというのでもないのですが、
要は バランスでしょうか。
義父のプライドを最低限保持できたのでよかったと
今は思っています。
自分で間違えてる。
ご両親の金婚式全員揃ってお祝いできて良かったですね。記念写真お義母様が面白くないような顔をされているとのことですが、嬉しかったと思いますよ。特に歳を取ると何かにして貰うのが嬉しいみたいです。
それなりの地位にいる方のプライドというのは分かるような気がします。そう言うご家族の書かれた本を昔読みました。確か校長先生だったかと、でも最後それを捨てて良かったと書かれていましたが、それまでは葛藤があったようです。
プライドを持っていたと思います。
そして 義母に対しても 偉い人だ、というプライド(?)を感じていたと思うので
そんな人が 介護保険を使う、ヘルパーの厄介になる、
そんな事全部 信じられない気持ちがあったと思います。
私たちもそうですから。
ちぎり絵は 私は見るだけ、でも とてもステキです。
大作の風景画もありますが、
明るい色合いの、ぼんやりした輪郭の花の絵が好きです。
これは 月下美人かしら、と思っています。
(なにしろ、本物を見た事がありません。)
このへんでは毎年地元新聞社が主催する「合同金婚式」みたいなものがあります。
夫の祖父母の金婚式の写真を見たら、祖母は実に楽しそうに笑っているのですが、実はすっかり呆けていて、何を祝っているのか全くわかっていなかったという話・・それでも楽しかったのかな。
マチが祝ってくれるらしく、
先を越されたのでした。
というか、通知が来て、おお、そうか、そうだった! というか。
たとえ呆けていても それとも 呆けているからこそ?
人の言葉から 言葉の裏の感情まで 察知できるようにも思います。
小学校の音楽の時間に『金婚式』というクラシックを
鑑賞させられた記憶がありますが、
金婚式はとても大変な事、迎えるのがとても難しく、とてもおめでたい事。
きっと 周りの人たちの 祝福する心が おばあ様にも伝わったのでしょうね。
たとえ呆けても 長生きはめでたい事だ、と
最近の私は 思うようになりました。