ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

しみじみ『ペコロス』

2013-09-07 | マンガ
ようやく読み終わった。

『ペコロスの母に会いに行く』。

(西日本新聞社、岡野雄一著、2012.7.7、1200円)





ペコロスというのは、ほら、あの、ミニ玉ねぎの事。

いろんな料理に、そのまま使える、可愛い コロンとした小さな玉ねぎだ。



体型&頭髪状態から名付けた、作者本人の事だ。









ほのぼのした雰囲気を 長崎弁が醸し出す。

実際、この方言がなかったら これほどじんわりした感動は 
感じられないかもしれない。

方言というもの そのものに 温かみがあっていい、
というのもあるかもしれない。

けれど 激しい、人を傷つけるような言葉が出てこないから、
だから いいのかもしれない。

その良さを 方言が増幅しているのかもしれない。






長崎弁にはなじみがないが、
字面で読んでいる分には、
「母に捧げるバラード』の博多弁や 
がばいばあちゃんの佐賀県の言葉に近いように思う。

私の郷土の言葉と違い、
丁寧な言葉や 敬語がある。

おだやかに話すようにできている言葉かと思う。






認知症で グループホームに入所している母。

会いに行く長男。

時間は ゆったりと、そして確実に 流れていく。





少し読んでは その度に しみじみとした余韻に浸り、
もう少し読んでは いろんなことを思い出す。

そして まぶたに じわじわと うすく滲んでくるものがある。

とてももったいなくて、すぐに次のページに進むなんて、できない。


少しずつ、少しずつ 読み進めて、
ようやく、ようやく、読み終わった。

手に取ると まだ じんわり、しみじみとした感情が
掌から伝わってくるようだ。













なんとか、亭主にも読ませたい。

亭主は 身につまされて 号泣するかも!?










なんと、この 自費出版マンガ(マンガエッセーとか言ってたかな?)が、
今度 映画になる。

というか、なった。

11月16日より 全国ロードショー!

成人男子に 哭く人が続出するかも!?