ジョルジュの窓

乳がんのこと、食べること、生きること、死ぬこと、
大切なこと、くだらないこと、
いろんなことについて、考えたい。

音無美紀子さんのうつ

2008-01-14 | 
乳がんを克服した女優のひとり、
音無美紀子さん(58)の記事が
昨日の新聞の日曜版の「一病息災」にあった。

(→「死考えた陸橋の上」)


「スーパーへ買い物に行っても、献立が思い浮かばない。
 食料品売り場を一周して、かごの中が空っぽ、
 ということもよくあった。」

あ~、やっぱり、そうなんだ~。







年末、風邪気味の私に代わって 
亭主と娘で選んできてくれた 我が家の注連飾り。 カワイイ。
きょうは、これをはずす日らしいよ。 どんど焼きも今日?






私は根っからのノーテンキで
死にたい気分にはなったけど 死のうとまでは思わなかったし

骨の髄まで?の食いしん坊らしく、食べ物はいつも美味しかった(爆)。

けれど ホルモン療法の影響というのは侮りがたく、
簡単にうつになってしまった。

いや、その前提に 「癌」というのがあるわけだけど
私は癌だからといって うつになったりはしなかった。

あくまで、ノーテンキのままで手術し、退院したのに。






買い物が不便で 仕事で家を空けられないこともあり、
私の場合は スーパーのかごがからっぽ、ということはなかった。

その代わりに 
冷蔵庫に詰めてある食材を前にして 途方にくれる、

そんなことが 何度かあった。

気力を振り絞って 食材を取り出して 
「いや、これじゃない。。」と思って また冷蔵庫に入れて。

なんとか作れそうな材料を並べて それを眺めて。。。。。。。。。。

泣きたくなって。

ため息しか出なくて。

涙が滲んできて。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。



思い出しただけでため息が出そうだ。

あんな思いは もうしたくない。



音無さんは
「当時は うつ病の知識もなく 云々」
とおっしゃっているが
それは 現在の うつに悩む人や その周囲も
そう変わりはないかもしれない。

職場の人や家族に理解してもらえるだけで
どれだけ助かることか・・・。

「地獄をはいずり回っているような毎日でした。」

現在、地獄を這いずり回っているような日々を過ごしている人にも
今年は幸が来るように。。






SSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSS




きょうは成人式、
朝刊の和歌の欄、「四季」には

華やかな振袖、髪飾りに フワフワのショール、
の成人女性たちの写真と共に



父母(ちちはは)が
 
   頭かき撫で 幸くあれて

     言ひし言葉ぜ 忘れかねつる



という 万葉集の 丈部稲麻呂(はせつかべのいなまろ)の歌が
紹介されている。



20年。

いろいろなことがあったろうと思う。

辛いことも 悲しいことも 悔しいこともあったろうと思う。

けれど

あなたたちのすぐそばには
あなたのことを思う誰かが 必ずいたはず。

心配し、将来幸せになってくれることを祈る人が いてくれたはず。

親の心は 万葉の昔と ひとつも変わっていない。

健康に気をつけて 
能力を存分に発揮して
イキイキと生きていってくれるように。

幸くあれ!