心の色を探して

自分探しの日々 つまづいたり、奮起したり。
マウス画・絵及び文章の著作権は このブログ作者(けい)にあります。

長持するねぇ

2012年01月29日 | ほんのすこし
午後 といっても4時近かったけど、実家に行こうと駐車場に出た。
おぉっ!なんか今日の空も綺麗じゃないの。
思わず 駐車場から出ようとしたのをバックして、車から出てパチリ。



足元もパチリ。



あはっ足元を写してどうするのって感じなんですが(笑)
それでも なんか雪のある景色って短い間の楽しみ♪みたいな気分で。これが天気が荒れると とたんに 早く雪なんか溶けちゃえ!って思うんだけどね。

空の青と雪の白。この楽しみを味わえるのもいいところ 二月いっぱいかな。三月はどことなく雪どけの音がして 気ぜわしいから。

そんなパチリを終えて 母の待つ実家へ急ぐ。
早めに電話しておいた。
「1時間後に 行くから 今からホットカーラーに電気入れておいて」

昨日 母が温泉で洗髪したので、今日 髪を巻いてあげるねと約束したのだ。以前は温泉の帰りに寄って ホットカーラーで巻いてあげていたのだが、冬になってからは温泉の帰りは玄関で帰るようになったので 髪を巻いてあげる機会がめっきり減ってしまった。
今日は 日中 こんな天気だったので、いい気分で出かけた。着いたら 母が何やら台所に立っている。何してるの?
あずきを煮ていた。ちょうどわたしも鏡餅を持っていったので それもぜんざいに使えると喜ばれた。

髪を巻いてあげるけど どうする?と聞くと、いったんあずきを煮るのをやめたらしい。ザラ目を入れて火を止めたのか?見ていなかったから わからないけど。

ホットカーラーの電源を切り 母がローションをつけるのを待つ。
いつもの通り、前髪から。
もう何度こうして母の髪を巻いてきたことだろう。
このホットカーラーは 実はわたしが若い時に買ったもの。もう○○年も昔の代物だ。母にあげて その後自分用にも別の物を買ったが、この最初に買ったホットカーラーが、実に良い。しかもまだ健在!
いくつか部品がなかったりするが、それでも十分使える。すごいなと思う。
昔の電化製品は長持する。使う人が上手なのか それとも作る人が丁寧なのか・・・わからないが、本当に長持だ。きっとこれから先も母が新しいホットカーラーを買うことはないだろう。

こうして母の髪を巻く。頭のてっぺんの髪がずいぶん薄くなったなと思いながら。年取ると髪の毛が薄くなってね、ペタンとなるのよ、嫌だねぇ~

うんうん わたしもそうだよ。この頃 なんだかね 薄くなっているなって思う。

お前もかぁ 嫌だねぇ~

母はいつも遠慮がちに頼む。何を遠慮しているんだか。いばって頼みなさいよ、娘なんだから遠慮しなくていいんだってば・・・と思うけど、髪を巻いてもらいたいのに我慢している。そろそろ我慢も限界かな と思って、今日は丁寧に巻いた。

良かったぁ。よく考えたら31日病院だったよ。
そうか、病院に行くときは髪をセットするものね。
亡くなった父も そのことをよく知っていて、そろそろ美容院に行く頃だなとニコニコして見ていたと教えてくれた。
「父さん、美容院に行ってくると いい髪だなって言ってくれたよ。美容院とか行くって言っても嫌がらずに 行ってこいよって喜んでくれたもんだったなぁ。」
わかるような気がする。母がおしゃれすることを父は好ましいと思っていたに違いない。
晩年 わたしが父にプレゼントしたサーモンピンクのセーターをとても気に入ってくれた。明るい色がすごく気に入ったらしい。年を取ったら 明るい色を着たり 身につけたりするのは 気分を上向きにしてくれるんだなと思った。
ニコニコと嬉しそうに袖を通している痩せた父の姿が 目に浮かぶ。

父も母も物を大事にしてきた。実家に行くと本当に古いものがあちこちにある。長年使いこんだものもたくさんある。よくこんなになるまで使ってきたなぁと思えるほど。
そういう両親の姿を わたしは何も見てきていなかったなと思う。一体 どこを見て生きてきたのかとも思う。
物を大事にする その気持ちをわたしはどこかに置き忘れてきたらしい。忘れたものは思いださないと・・・