ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

太湖 @名古屋市東区・葵

2024年02月21日 | 名古屋(中区)

新栄の食堂「太湖」へ。こちら日曜祝日休みの店なのでなかなか立ち寄る機会が無かった。ある土曜にこちら方面に来ていたので開店時間に合わせて訪問。自分が口開けかなと思いきや、すでに店内には2名の先客が。やかんのお茶がのったテーブル席が7つ程並ぶこちらは、ご高齢の夫婦でやっていらっしゃる。壁の「御献立」に書かれた一番安い値段の品は「うどん」。何と270円…。昭和50年代か。でもこの日は魚が食べたいナと思っていたので御献立からは選ばず、その横のホワイトボードに書かれた魚料理の中から「きんめだいひもの焼」を”定食”でお願いした。定食には”大””中””小””極小”の表記があるが、これはご飯のサイズだろう。女将さんに”小”でお願いする。女将さんが盆の上に3種類ほど惣菜をのせてやって来て、好きなのを選ばせてくれる。ひじきとかぼちゃの煮物にしてみた。

さほど時間がかからず「きんめだいひもの焼」が届いた。こちら、定食にしても汁物は付かないようだ(つまり定食はおかずと小鉢とご飯)。ご飯は茶碗でなく飯碗に。なので量は多め。”小”にしておいてヨカッタ。ご飯は”大”でも”中”でも値段は数十円しか変わらないし軽く食べられたろうが、こういう食堂ではまず様子を見ないと”小”にしても持て余すくらいの量の場合があるので注意。オッサンは絶対に残したくないのだ(笑)。「きんめ」は小振りだが旨味はしっかり。骨から身を外し、ご飯と一緒にいただいていく。煮物はひじきがたっぷり。汁気が多く、こちらもご飯とぴったりだ。次はフライ物か「カツカレー」か。その時はしっかり「吸物」か「赤だし」も注文しようっと。勘定をお願いすると「ゴーイチね。」と女将さん。(勘定は¥510)

 

 

麺類・お食事 太湖

愛知県名古屋市東区葵1-21-11 コモドカサ三輪 1F

 

( 名古屋 なごや 東区葵 中区葵 あおい たいこ 太湖食堂 麺類食堂 大衆食堂 洋食 定食 丼物 中華そば きしめん )

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花いかだ @岐阜県美濃市

2024年02月20日 | 岐阜県(中濃)

岐阜県美濃市へ行った際に立ち寄った蕎麦屋「花いかだ」。店は長良川に架かる「美濃橋」近くの東側にある。何度も店の前の道を通っているはずだけれど、道路際に出ていた”手打そば”の幟を見るまで店の存在は知らなかった。いつからあるのかな。広い駐車場に立派な建物。店内は入って左側にテーブル席、右側に小上がり席があり、陶器が沢山飾ってある。大きなテーブルの端の席に腰掛け「ざるそば」をお願いした。まず、付き出しの切干大根と、大きな湯吞でそば茶が供された。

しばらくして竹を半分に割った器で「ざるそば」が登場。刻みネギと山葵は別皿に。蕎麦切りは平打ち。麺肌は滑らかで瑞々しい。つゆはカエシの強い濃いもの。でも甘味は強くない。蕎麦を手繰って、まずは控えめにつゆに浸しいただく。喉越し良く旨い。しっかり浸すとやはりちょっと濃過ぎる。するするといただき、さらっとした蕎麦湯をつゆに足す。カエシが強くて1杯目では薄まらない。2杯目でちょうどいいくらいに。蕎麦の他にも季節によって地元の食材を使った料理があるようなので、次はそういうのにしてみようかな。(勘定は¥800)

 


 

↓ 現存する最古の近代吊橋「美濃橋」(大正5年・1916・建造)。鋼材は官営八幡製鐵所製だそう。昭和40年頃までは小型乗合バスも通行していたそうだが、こんな狭くてバスが通れたの? 現在は徒歩と自転車のみ。かつては水色だった時もあったようだ。完成時は何色だったんだろう? 国の重要文化財に指定されている。

 

 

↓ 訪問が晩秋だったので小倉山の木々が色付いている。河川敷はキャンプやBBQで有名だが、ほぼ毎年水難事故があって本当は危ない場所でもある(というか酔っぱらった奴が泳ぐのがダメ)。

 


 

手打ちそば・いろり料理 花いかだ

岐阜県美濃市前野883-1

 

( 美濃 みの はないかだ 蕎麦 そば 蕎麦切り そば切り 手打蕎麦 手打ち蕎麦 みのはし みのばし 国重要文化財 土木学会選奨土木遺産 )

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珈琲舞姫 @名古屋市千種区・千種

2024年02月19日 | 名古屋(千種区・守山区)

美味しいコーヒーが飲みたいなと”自家焙煎コーヒー”と検索してから訪れた千種駅の南にある「珈琲舞姫」(まき)。店の場所まで来て、自分が古い建物をブックマークしていた場所だと知った。近くのコインパーキングに車を停め、店へ。この長屋は大正時代に建てられたものだとか。かつては商店が並んでいたんだろうなァ。店に入ると若い女性数人でやっているようで、ちょっとオシャレ系というかサブカル系の雰囲気。先客も若い女性ばかりでオッサンは異質(苦笑)。窓際の小さなテーブル席が空いていたので座らせてもらう。店内にはアンティークの品やレコード・プレーヤーも置かれていて、パンなども販売している様子。自分が座った椅子(スツール)も良く言えば”アンティーク”(笑)。座面が小さくガタガタで座り辛い。メニューを眺めると、流石にコーヒーは凝っているようで色々な品種がある。選んだのはインドの「モンスーン・マラバールAA」というもの。「チョコレートプリン」もあったのでお願いした。

店内ではレコードの音楽が流れ、店員と客の女性らが大きな声で”恋バナ”(死語?)や”デート報告会”をする完全アウェイ(苦笑)。しばらくして小さなデミタス・カップでコーヒーが運ばれた。初めて飲むので「ふーん」と数口啜っていると、店員の女性が「すいません、豆を間違えてました。作り直します。」と飲んでいたコーヒーを引いていってしまった。さっきの豆は何だったのか分からないが「チョコレートプリン」もあるし、そこまでこだわって注文した訳でもないのであれでも良かったが、誠実なのは嬉しい。豆を挽く所からやり直しらしく、結構な時間がかかる。そしてやっと「モンスーン・マラバールAA」が運ばれた。色付きは強くないが、しっかりとした苦味とコクがある。メニューに説明してあったように酸味は弱い。これもさっきのと同様に旨いが、ブラインドで出されたら違いなんてはっきり指摘出来ないだろう(苦笑)。後客も先客の知人のようで姦しい話の続きが始まったのでこの辺で。(勘定は¥950)

 

自家焙煎 珈琲舞姫

愛知県名古屋市千種区今池2-2-30

 

( 今池 いまいけ 千種 ちくさ コーヒーまき 珈琲 コーヒー 喫茶 喫茶店 純喫茶 プリン デザート カフェ スペシャリティーコーヒー ) 

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Winterland / The Jimi Hendrix Experience

2024年02月18日 | クラシック・ロック

Winterland / The Jimi Hendrix Experience (2011)

2011年に発表されたジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス(The Jimi Hendrix Experience)の1968年10月、サンフランシスコ、ウインターランドでのライヴ盤。3日間で6回のステージに上がったこの音源は古くから有名で、一番最初は80年代にどういう訳かライコ(Rykodisc)から発売されたのでそれを購入した。現オフィシャルのExperience Hendrixは既発の音源を新たに出し直していて、これもそんなうちの1つ。この盤は1枚物だが、他に日付別の4枚組、5枚組ボックス・セットが発売されている。収録内容もライコ盤と違って新たに編集されたもの。ベースにノエル・レディング(Noel Redding)、ドラムスにミッチ・ミッチェル(Mitch Mitchell)を擁した、まさに絶頂期と言っていい演奏だ。

ボックス・セットと違い、複数のステージからの抜粋なのだが、編集は丁寧に繋いであるのでストレス無しで楽しめる。というか、やっぱりこの時期のエクスペリエンスの演奏は最高。3人ともノリにノっている感じ。ミッチ・ミッチェルのドラムスはオカズが多い分、もたついたりバタついたりする所が無きにしも非ずだが、後にバンド・オブ・ジプシーズ(Band Of Gypsys)解散後にもまた起用しただけあって、やっぱりジミのギターにはこのミッチの音がピッタリ。世相やら黒人問題やらもあって演奏に暗さがつきまとうようになった後年と比べて、この時期の明るく溌剌としたジミの勢いある演奏はやはり何度聴いても魅力的。決して完璧な演奏ではないんだけれどね。ウインターランドの3日間のライヴは、あのMichael Jeffery絡みの6枚組のブート(ハーフ・オフィシャル?)を持っているのだが、やっぱりオフィシャルのエディ・クレイマー(Eddie Kramer)が関わった音で聴いてみたいなと…。

ブックオフにて購入(¥792)

  • Label ‏ : ‎ COLUMBIA
  • ASIN ‏ : ‎ B0055PL5L8
  • Disc ‏ : ‎ 1
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ありが食堂 @岐阜県瑞浪市 (2)

2024年02月18日 | 岐阜県(東濃)

特に何の用事も無かったけれど、岐阜県瑞浪市方面へドライブ。昼食は最初、駅前の「加登屋」で久しぶりにあんかけのかつ丼でも食べようと思っていたけれど、店の前には待っているだろう客が何人も。その気が無くなったので近辺をウロウロ。結局いい案が思い浮かばず高月町にある「ありが食堂」へ。でもこちらも店横の駐車場がいっぱい…。ただ一周して戻ってくると1台分空いたので車を滑り込ませた。暖簾をくぐるとカウンター席とテーブル席が3つ。先客は2名。壁の上の方にある品書きを眺める。こちらにもあんかけの「かつ丼」はあるが、もう気分は変わっていた。そこで高齢の女将さんに「Aランチ」をお願いすると「日曜は出来ない。」との返事。うっかりしていた。という訳で改めて「オムライス」をお願いした。

厨房の主人の姿は見えないが、鍋を振る音が聞こえ、”ありが”と銘の入った平皿で「オムライス」が登場。紡錘形の薄皮巻きタイプ。真ん中あたりにケチャップがたらされている。スプーンを入れると中から大きめに刻んだチキンと玉ねぎがゴロゴロと出てきた。ライスの量と同じくらい入っていないかな(笑)。中はグリーンピースも入ったケチャップライスだが、味付けは薄め。なので上にかかったケチャップをスプーンに少しつけながらいただくと丁度いい。やや小さめだったのであっという間に完食。次は「カツカレー」か「ヒレカツ丼」にしてみようっと。(勘定は¥580)

以前の記事はこちら (1

 

 

ありが食堂

岐阜県瑞浪市高月町2-1

 

( 瑞浪 みずなみ ありが ありがしょくどう 大衆食堂 麺類食堂 洋食 餡かけかつ丼 あんかけかつどん あんかけカツ丼 オムライス 定食 丼物)

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貫目 @名古屋市千種区・日進通

2024年02月17日 | 名古屋(千種区・守山区)

以前から気になっていた日進通り沿いの「貫目」へ。駐車場が分からず近くのコインパーキングに入れたが、店の裏手に1台分あるようだ。看板には”果物&お好み焼”とあり、同じ屋号の果物屋が他所にもあるのでそちらが本業だったろうか。暖簾をくぐって店内に入ると鉄板付きのテーブルが3つ程あり、微妙に狭いカウンター席もある。年季の入ったレジスターも置いてあった。果物は並んでおらず、現在は予約販売?のみの様子。壁に貼られた品書きにはお好み焼や焼そばの他、酒やつまみの焼物、おでん、定食など色々ある。そんなので一杯やりたいところだがあいにく車なので、出ていらした女将さんに「お好み焼・イカ玉」をお願いした。

しばらくして丸い鉄板にのった「お好み焼」が完成。調理の様子は見えなかったが関西風の混ぜ焼きタイプ。かかっているソースの量は控えめで、女将さんが「マヨネーズ使ってね。」とボトルのまま置いてくれた(使わないけれど)。ソースの味わいはやや甘め。中にはイカがたっぷりと入っていて旨い。鉄板がしっかりと熱く、だんだん焼きが進んで食感がカリカリに変わっていくのが面白い。次に来るときは近くまでバスで来て、「娯楽湯」で湯を浴びてからここで何か焼いてもらって酒をやり、最後は同じテナントのそば屋で締めようか、なんて邪心が湧いてきた(笑)。(勘定は¥700)

 

 

果物&お好み焼の貫目

愛知県名古屋市千種区日進通1-17-6

 

( 名古屋 なごや 日進通 にっしんどおり 春岡通 はるおかどおり かんめ フルーツの貫目 おこのみやき お好み焼き やきそば 焼きそば 定食 丼物 居酒屋 ) 

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新京 @岐阜県各務原市

2024年02月16日 | 岐阜県(岐阜)

岐阜県各務原市にあるベトコンラーメンの店「新京」。創業は平成8年(1996)だとのこと。以前にも立ち寄ったことがあるが、来るたびに第2駐車場までいっぱいの人気店。ある時は車は停められたものの、昼営業時間がちょうど終わってしまい入れなかったこともある。この日も閉店間際の時間ではあったが何とか入ることが出来た。店内はほぼ満席で、かろうじてカウンター席に腰掛けることが出来た。店内は主人と女将さん、そして手伝いの男性の3人。お願いしたのはシンプルに「ベトコンラーメン」。調理を見ていると、揚げ油でニンニクを炒め、麺はまとめて中華鍋で茹で、4人前一斉に作るようだ。

しばらくして「ベトコンラーメン」が渡された。もやしを中心にヘッドはたっぷり。ニンニクの粒は5つぐらい入っていたかな。下から手繰り出した麺は細麺。辛さは唐辛子の直接的な風味。でももやしはシャキシャキだし、スープは意外なほどあっさりとしているので、軽くいけてしまう。ニンニク臭は家に帰って妻に嫌がられるだろうが(笑)。新京ではどこでもそうだが、ヘッドの野菜が多いのでついベトコンラーメンだけにしてしまってサイド・メニューに到達しないことが多い。「新京飯」や「天津ギョーザ」なんかが気になったので次こそ。(勘定は¥830)

 

ベトコンラーメン 新京

岐阜県各務原市蘇原栄町4-16-1

 

( 各務原 かかみがはら かがみはら しんきょう 各務ヶ原新京 各務原新京 新京各務原店 ベトコン 南ベトナム解放民族戦線 ベストコンディション )

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サンマルコ名古屋近鉄店 @名古屋市中村区・名駅

2024年02月15日 | 名古屋(中村区・西区)

ある日、家に帰る前にちょっと腹に入れようと立ち寄ったのは、名古屋駅の近鉄パッセ地下にある「カレーハウス・サンマルコ」。本店は大阪で創業は昭和58年(1983)だそう。名古屋にはいつ頃からあったのか知らなかったが、昭和63年に松坂屋名古屋店が、翌年にここ名古屋近鉄店が出来たのだそう。そういえば昔どちらの店か知らないが、長姉が時々行くと言っていたはず。店は食料品を扱うエリアの片隅にあり、カウンター席のみ。外れた時間だったがなかなかの客入り。時分どきは混むのかもしれない。場所柄か1人客が多い。注文したのは基本の「ビーフカレー」。

すぐに平皿にライスが盛られ、カレーが注がれて運ばれた。なるほどこれだと回転率も歩留まりもいいだろうナ。小皿のキャベツのピクルス付き。卓上には”クラッシュピーナッツ””レーズン””きゅうり漬け””パイン”という変わった4種類の薬味が用意されていて自由にトッピング出来るようになっている。欧風カレーを外で食べるのは久しぶりだなァ。早速スプーンを入れていく。ビーフはゴロッとした塊が3つほど見える。最初は甘口かなと感じたカレーは時間差でだんだん辛さがやってきた。旨い。薬味も試してみたがどれも悪くない。ただ、これっという感じまではいかず、図らずも”福神漬”の優秀さを再確認(笑)。ライスの量は多くないのであっという間に平らげた。次はファンが多いという「ナスビカレー」にしてみようかな。(勘定は¥850)

サンマルコ名古屋近鉄店

愛知県名古屋市中村区名駅1-2-2 近鉄百貨店名古屋店 B1F

 

( 名古屋 なごや 近鉄百貨店 きんてつ カレー カレーライス 欧風カレーライス KYK とんかつ なすびカレー )

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二月御園座大歌舞伎・十三代目 市川團十郎白猿襲名披露「三人吉三巴白浪」「 鯉つかみ」「 外郎売」「吉野山」@名古屋市・御園座

2024年02月15日 | 歌舞伎・文楽

二月御園座大歌舞伎・十三代目 市川團十郎白猿襲名披露「三人吉三巴白浪」「 鯉つかみ」「 外郎売」「吉野山」(2月12日・御園座)

コロナ禍もあって遅れに遅れた十三代團十郎襲名。襲名披露が始まってもう1年が経つが、やっと名古屋にもお目見え。御園座で襲名披露公演が開催された。同時に息子が新之助(八代目)を襲名するので揃っての来名となった。ただこの襲名披露公演、歌舞伎界の大名跡でありながら興行の方はなかなか苦戦しているとも伝え聞く。良くも悪くも話題性は十分だし、めでたい巡業なんだけれど。やはり團十郎自身の人気度に加え、コロナ禍と昨今歌舞伎界が直面した暗い話題が影を落としているのだろうか。

今回購入したのは自分の予定を鑑みて祝日に合わせたりと色々と訳あって一番遠い2階席。あまり演目をしっかりと調べず、観た事の無い「鯉つかみ」がある昼公演にしたのだけれど、團十郎が演じるのでもないし、襲名披露なのに昼は口上が無いとはうっかりしていた。ただ演目は4つもあるし、新之助が6歳で演じた時に話題になった「外郎売」もあったので昼の部もなかなか。いつもこのくらい充実した演目を揃えてくれると嬉しいんだけれど(そうはいかないか)。

 

会場は着物を召したご婦人方も多く華やいだ雰囲気。ほぼ満席だったが、超満員という訳ではなさそう。残念だったのは知らないうちに会場の建物(1階の「御園小町」含む)以外の飲食物の持込みが出来なくなってしまったこと。折角の”ハレ”の日なのに酒もダメなんだと…。他所で吟味した弁当を買って幕間に食べるの好きだったんだけれどナ。

「三人吉三」は大川端の場面から。ここに出てくる3人が全員悪党でどうしようもない不条理な話なのに人気演目として成り立っているのが面白い(笑)。特に”色悪”(二枚目の悪役)でもないし。昔の人はこういう演目をどう観ていたんだろう。七五調の台詞がテンポ良く、馴染みの台詞も出てきてとっつき易い。梅玉の養子、莟玉(かんぎょく)は相変わらず可愛らしい姿。その姿で男言葉に戻るのが可笑しい。

「鯉つかみ」は右團次。通常「鯉つかみ」は本水(ほんみず=舞台で本当の水を使うこと)なので期待していたが、流石に後の演目に差し支えるのか、今回は布とスモークで演出。鯉が出てくるのだが、歌舞伎で動物を表現する時は何故か写実的ではなくユーモラスな姿の場合が多い。この鯉も何だか間抜けな姿。右團次の大きな演技が演目の豪快さとぴったり。

幕間は座席で弁当を広げた。下の「御園小町」で購入した江戸時代創業の名古屋の駅弁屋「松浦商店」の「コーチンわっぱめし」。名古屋コーチンのそぼろは甘辛く味付けしてある。でもやっぱり観劇の時には酒が欲しいよなァ…。

さて八代目を襲名した新之助の「外郎売」。本筋では敵役の工藤祐経を演じるのは梅玉。昼の部は口上が無いと思っていたら、”劇中口上”で梅玉が新之助襲名を紹介。なるほどそういう趣向だったか。代々演じてきた外郎売、他の役者の台詞も「早口を上手にやれ」「しっかり努めろ」(意訳)と圧力たっぷりだし、会場の御婦人方は孫か、ひ孫の晴れ舞台を見届けるといった雰囲気(苦笑)。新之助は堂々と披露して大拍手を貰っていた。

さてしんがりは今回の主役、十三代團十郎の「吉野山」。静御前を演じるのは雀右衛門。前半はほぼ2人による舞踊で、実は狐という忠信の振りが所々に出てくる。自分は海老蔵時代の彼の飲み込んだような口跡(台詞の言い回し)があまり好きでは無かったが、今回観てそういう部分が無くなって大きくなっているのに感心した。もとよりどこから見たってイイ男だし(笑)。これから十八番(←この言葉も團十郎由来だ)の演目が目白押しだろうし、もっと名古屋に来て欲しいものだ。

 


 

一、三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)大川端庚申塚の場 

お嬢吉三 莟玉
お坊吉三 廣松
和尚吉三 男女蔵


二、湧昇水鯉滝 鯉つかみ(こいつかみ)

滝窓志賀之助/滝窓志賀之助実は鯉の精 右團次
小桜姫 玉太郎


三、歌舞伎十八番の内 外郎売(ういろううり)

八代目市川新之助初舞台相勤め申し候

外郎売実は曽我五郎 新之助
大磯の虎 魁春
小林朝比奈 男女蔵
化粧坂少将 廣松
遊君喜瀬川 莟玉
遊君亀菊 玉太郎
梶原平次景高 男寅
茶道珍斎 市蔵
梶原平三景時 家橘
小林妹舞鶴 萬次郎
工藤祐経 梅玉

四、吉野山(よしのやま)

佐藤忠信実は源九郎狐 海老蔵改め團十郎
逸見藤太 九團次
静御前 雀右衛門

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大学ラーメン @岐阜県美濃市

2024年02月14日 | 岐阜県(中濃)

岐阜県美濃市の長瀬という場所にある中華料理の「大学ラーメン」へ。自分の記憶が確かならば、大昔は関市の156号線沿いのテナントに入っていた店のはず。もし合っているなら若い頃に友人と入ったことがあるはずだ。そのあとIC辺りに移転して、今はここということなのかな。時々メディアにも露出したりしているはず。店は車の通りもそう多くない自然豊かな場所。それでも何組も客が居て盛況だった。店内は喫茶店然としているので居抜きかも。壁にびっしりと紙短冊の品書きが貼られている。ちょっと殴り書き風で読み辛い(苦笑)。選んだのは、以前何かで見たことがあった「ネギめし(中)」と「ギョーザ」。調理は高齢の主人で、優しい口調の給仕は女将さんかな。

しばらくして丼に盛られた「ネギめし」が登場。店の奥に用意された味噌汁はセルフでご自由にとのこと。「ネギめし」はご飯の上に山盛りの刻み青ネギ、チャーシューが1枚、唐揚げが1個のっている。タレは醤油味で、油は熱いのがかけてあるのかな。なんてことの無い料理だが、食べてみるとこれがなかなか。のっているネギが新鮮なのがイイ。タレとよく合っていて旨い。ワンコイン以下の”中”サイズでもご飯の量はたっぷり。続いて届いた「ギョーザ」は大きめのが6個。羽根とまでは言わないが、皮もしっかりと焼けていていい感じ。中の餡はとろとろで、これもネギがたっぷりという味わいだ。こんな場所なのでビールという訳にはいかないが、「どて」や「串カツ」などの単品もあるのでいつか機会がないかしら。(勘定は¥890)

大学ラーメン

岐阜県美濃市長瀬356

 

( 美濃 みの 長瀬 ながせ だいがくらーめん ねぎめし 餃子 ぎょうざ 中華料理 中国料理 中華 ラーメン どてめし )

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