ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

鮨 いし黒 @名古屋市中村区・名駅

2013年09月11日 | 名古屋(中村区・西区)

名古屋駅(中部地方の人達は「メイエキ」と呼びます)のすぐ近くには柳橋という鮮魚市場があるのだが、その割にはデパートに入っている店を除くと意外と使える鮨屋がない。値段が安い代わりにタネの質も大きく落ちる店が多く、あまり好んでこの場所で鮨を喰う事はなかった。この「鮨 いし黒」は名駅から徒歩10分位の路地にまだ出来たばかりの新しい店だが、しつらえも主人も雰囲気も凛としているし、場所も駅から近く便利なので度々利用している。

すっきりとした真新しい店内には主人と若い衆、そして給仕の女性。昼でもランチメニューだけでなく、予算に応じたおまかせを頼むことが出来るので、お酒を飲んでも差支えない時は便利に使える。おまかせでは最初にいくつか酒肴を出してくれるが、どれも日本酒を飲まずにはいられないものばかり。どれも素材の良さが分かるものばかりだし、濃い味付けで食べさせるものが少ないので握りの前にはうれしい。お酒は3種類程がメニューに載っている。本音を言うと冷蔵酒ばかりでなく、冷や(常温)や燗で呑む事の出来る基本となる酒があるといいのだけれど。

握りは標準的な大きさで、ごはんの酢の効き具合はほどほど。形も端正。握り自体に大きな特色があるわけではないが、タネケースの中の種類は多く、仕事のしてあるタネも多い。なのでまっとうで、充分満足出来る鮨を食べることが出来る。主人は若いが寡黙なので店全体が落ちついているのもいい。あまりパッとしなかった名駅付近にあってなかなか使えるお店だ。勘定もこの場所とこの内容ではビックリするくらい値打ちだと思う。(今回の勘定はお酒を2合飲んで¥8,000程度)

先日、本屋で名古屋のガイドブックみたいな本を手に取ったら巻頭特集みたいな記事にこの店が大きく出てしまっていた。ひょっとすると今までのように気軽には使えなくなるかもしれないと思うと少し残念(でも店にとっては繁盛は良い事ですよね)。あと他の方のブログで主人がオフの姿を晒していたが、店の雰囲気を大切にするならば、出来ればそういうのは無い方がいいね。

鮨 いし黒

名古屋市中村区名駅2-40-11

コメント
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