King Tubby Meets Rockers Uptown / Augustus Pablo (1976)
1976年に発表されたオーガスタス・パブロ(Augustus Pablo)のアルバム。タイトル通りキング・タビ―(King Tubby)との共作で、チープなアルバム・カヴァーに反してレゲエにおける”ダブ”という手法を語る上で外せない1枚。と言いつつも自分は今までオーガスタス・パブロのアルバムは1枚も持っておらず、様々なコンピレーション盤で聴いていた程度。パブロを含む同年代のジャマイカのミュージシャンのディスコグラフィーはとにかく分かり辛く、今と違って80年代とかにはあまり参照できるような資料、文献も多くなく、それさえも正しいかどうか分からない状況だった。エンジニアのキング・タビ―はダブを語る上で一番最初に名前が出る重要人物。にも関わらず彼の素性ってあまり伝わってこず、映像を含めて資料は未だに多くないし、自分もあまりよく知らないまま。アルバムにはロビー・シェイクスピア(Robbie Shakespeare)や、バレット兄弟(Aston "Family Man" Barrett、Carlton "Carlie" Barrett)が参加している。
普通アルバムではキャッチーな曲が先頭だが、こちらはいきなりダブ。ヴォーカル無しでグッと腰を落とした分厚いベースとドラムスの音に、エフェクトのかかったギターが加わり、後にスタンダードになるダブの空間が拡がる。カッコイイ。パブロはピアニカ(英語ではMelodica)を駆使した先駆だとか。これがまた楽器のチープさを感じさせず雰囲気があっていい感じ。後のレゲエ・アーティストの多くはこのサウンドを模している。バックの演奏もさすが名うてのミュージシャン。彼らはこの後もっと有名になるが、ここでも安定した音と痺れるフレーズを紡いでいる。以前からダブのアルバム(主にアナログ)は持っていたが、やっぱり王道のここから聴くべきだった。さて次はどこに手を付けたらいいんだろう、パブロ?キング・タビ―?。
ネット・ショップにて購入(¥680)
- Label : Shanachie
- ASIN : B000000DY6
- Disc : 1
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます