ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

渥美屋 (栄市場) @名古屋市瑞穂区・雁道 (※閉店)

2018年03月01日 | 名古屋(昭和区・瑞穂区 老舗)

瑞穂区の雁道商店街にある民間市場「栄市場」が3月末を以って閉鎖になるのだという。栄市場は大正14年(1925)に中区栄(さかえ)から移転する形で営業を始めたのだとか。そうか、だから”栄”なんだ。ちなみに名古屋市には市が所有運営する”公設市場”と、こういった”民間市場”という形態の市場があるようだ(他に”公認”と書かれた市場があるがどういう位置にあるのかよく知りません)。大正時代の米騒動がきっかけで価格安定の為に創設されたというからすごい歴史だ。以前この辺りをブラブラした時にも入ったのだが、中で飲食出来る店はたこ焼き屋だけかと思っていた。ここ「渥美屋」は生麺や乾麺を売っている店だが、奥に小さなスペースがあり、そこで麺類、丼物などが食べられると後から知ったので訪問してみた。

演歌が流れる市場構内に入ると瀬戸物屋さんがあったので、何か酒器がないか物色。埃をかぶった棚の奥に可愛らしい千鳥や瓢箪柄の盃があったのでいくつか購入する。値段を訊いたら1個10円だとのこと(笑)。沢山買って帰りたいけれど嫁に怒られるだろうなァ…。そして以前は知らなかった「渥美屋」の”うどん”と書かれ丸く掲げられた暖簾の下から奥へ。やっぱり分かり辛いよ、ココ。中には少数のテーブル席がありパイプ椅子が並んでいる。創業は昭和23年(1948)だという話も。天井には明かり取り用の透明なプラスチックトタンが貼ってあり意外と明るい。壁の品書きは色々あるのだが、まだ昼にも早い時間だったので「きしめん・小」をお願いした。

しばらくしてとても”小”とは思えない量の「きしめん」が登場。水面にはネギとカマボコだけのシンプルな姿。つゆの色は淡く、出汁の風味と香りがしっかりと効いていて旨い。すっきりとした後口もいい。自家製だという麺はもちろん軟らかめの茹で加減。こういうつゆに合うんだよなァ、これが。もし3月末までにもう一度来られたら「志の田丼」「玉子やき」なんてどうだろう。暖かくなっていれば名古屋でここだけという手打ちの「冷麦」でもいいかも。(勘定は¥330)

※平成30年3月末を以って市場が閉鎖となりました

 

 

 

めん処 渥美屋

愛知県名古屋市瑞穂区雁道町2-22 栄市場内

 

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