ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Storyville / Robbie Robertson

2018年12月30日 | クラシック・ロック

Storyville / Robbie Robertson (1991)

ロビー・ロバートソン(Robbie Robertson)の2枚目のソロ・アルバム。タイトルの「Storyville」とは1917年に閉鎖されたニュー・オリンズの売春地区のことらしい。ザ・バンド(The Band)の時代からニューオリンズの音楽や文化に強い影響を受けていた彼だから、失われてしまった文化に深い興味があったのだろう。ジャズやブルーズ、R&Bに強い影響を残しているニュー・オリンズの音楽だが、アメリカ人(ロビーはカナダ人だが)にとってどんなイメージがあるのだろう。このアルバムには実際にニュー・オリンズのミュージシャンも参加しているとのこと。クレジットを見ると他には盟友リック・ダンコ(Rick Danko)やガース・ハドソン(Garth Hudson)、ニール・ヤング(Neil Young)、ネヴィル・ブラザース(The Neville Brothers)の面々、ブルース・ホーンズビー(Bruce Hornsby)の名もある。この日本盤にはボーナス・トラックが入っているが、そこには坂本龍一も参加しているのだそう(聴いてみてもあまりピンとこないが)。

彼のファースト・ソロ・アルバムはまだ聴いていないのでこのアルバムの前がどんなだったかは知らないが、先日聴いた2011年発売の5枚目のアルバムは彼の囁くような、呟くような歌い方も音楽とマッチしていて気に入り今回の購入になったのだが、このアルバムも基本的には同様の音楽スタイル(聴く順番が逆だが)。昔は”歌えない”と揶揄されていた記憶があるが、こういう歌い方もあるんだな。それが今回のテーマと退廃的な世界観にもとても合っていて、とてもいい雰囲気になっている。ただ日本盤に付いていた訳詞を読むと、ダイレクトにストーリーヴィルに関した内容ばかりが歌詞に出てくる訳ではなく、音楽もニュー・オリンズを意識させるところが多い訳ではない。派手にギターを掻き鳴らすでなく、キャッチーなメロディーがある訳でなく、ただ淡々と音楽が流れている印象だが、それがいい。

ブックオフにて購入(¥280)

  • CD (1991/10/21)
  • Disc : 1
  • Label : MCAビクター

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