ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

寿命そば @滋賀県犬上郡多賀町

2019年04月03日 | 滋賀県(老舗)

滋賀県の「多賀大社」近辺を散策。お参りをした後、おやつ代わりに境内にある蕎麦屋「寿命そば」に入ってみた。とても風情ある年季の入った建物に、これまた趣のある書体の暖簾が掛かっている。多賀大社のHPにもしっかり”そば舎”と記されていて”福井の有名そば店の味を伝授され”と書かれているのだが、古い店なのか新しい店なのか、直営なのかテナントなのか、後から調べてみても分からないことが多い。どういう歴史のある店なんだろう。通しで営業していて、中に入ると券売機があった。こんな場所なので品書きは多くないだろうと思いきや、色々な種物が揃っている。甘味なども扱っているようだ。寒かったので(訪問2月末)熱い蕎麦をと選んだのは「長寿海苔そば」。券を手に奥へ行くと「お好きな場所へどうぞ。」と指示される。セルフではなくちゃんと運んできてくれるようだ。

給仕女性がお茶と引き換えに券を下げ、しばらくたって「長寿海苔そば」が運ばれた。濃いめの色をしたつゆの上には丼ぶりからはみ出るほど大きな海苔が1枚そのままのっている。いわゆる”花巻そば”のような感じ。海苔が崩れる前に早速つゆをいただく。匙は用意されていないので直接丼ぶりに口をつけた。しっかりとした出汁感がありやや甘めのつゆ。そして蕎麦を手繰る。麺の茹で加減はやや軟らかめ。他の具材は切った青ネギのみ。特に香り高い海苔という訳ではないが、だんだんつゆに溶けて風味が変わっていくのが旨い。するするっといただき、崩れた海苔で黒くなったつゆも多めに啜って箸を置いた。(勘定は¥650)

 


 

↓ 「多賀大社」境内。境内に置かれていた献酒された酒造の菰樽の数々。「どんな銘柄があるのかな」と気になってしまうのが呑兵衛の情けないところ(笑)。なぜか真ん中にはサントリーのウイスキー樽も。

 

↓ 国登録有形文化財に指定されている料理旅館「かぎ楼」(明治10年・1877・建造、のち増築)。べんがらに塗られた壁が目を引く主屋+三層(客室)の建物。現役の建物だと聞いていたがこの日はひっそりとしていた。

 

↓ 「かぎ楼」の向かいにある江戸創業の料理旅館「亀屋(かめや旅館本館)」(大正13年・1924・建造)。こちらも有形文化財に指定されている。色褪せた看板も渋い。広い2階の広間が往時の隆盛を物語る。

 

 

↓ 絵馬通りにあった古そうな家屋(建築詳細不明)。軒下が銅板で処理されていて緑青が吹いている。この通りの両脇の建物もかなり古いものが多く、往時の風情を残している。

 

↓ 少し路地を入った所にあった建物(建築詳細不明)。木枠の窓や引き戸に加えて、1階壁面はモザイクタイルでびっちり装飾されている。2階壁面はブリキ板かな。

 

↓ 絵馬通りの端にあった日本家屋に洋館(洋間)がくっついた建物(建築詳細不明)

 

 


 

 

お多賀名物 寿命そば (寿命蕎麦)

滋賀県犬上郡多賀町多賀604 多賀大社境内

 

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2 コメント

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Unknown (ゲンゴロウ)
2019-04-03 18:51:04
お多賀さん大好きです!
御祭神は天照大御神のご両親ですから、ある意味日本の原点だと思って参拝してます。

昨年両親を連れて寿命そばを食べたのが遠く懐かしい思い出に感じます。

いつも門前でしか糸切り餅買ってないので、次回はハリーさんを見習って、ひしやさん目指しながらウロウロ散策してみようと思います。
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Unknown (ハリー)
2019-04-03 21:57:54
ゲンゴロウさん、こんにちは。

>御祭神は天照大御神のご両親

なるほどそうですよね。自分はつい、来年受験を控える愚息を「よろしく頼んますヨ」なんて
無理なお願いをしてしまいましたが、もっと大きな心でお参りしなければいけません。

>昨年両親を連れて

ハイ、その記事を拝見して、遠くにお住いのご両親をお連れするって素敵だなと思っておりました。
自分は両親とスープの冷めない距離に住んでおりますが、仕事柄なかなかどこにも連れて行ってやれず
単独行動ばかり…(って軽く傘寿を超えた両親は毎週のように自分たちで勝手にバスに乗って名古屋
市内の色んなライヴに出かけておりますが・笑)。
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