ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The Route To Quadrophenia (MOJO Magazine) / Various Artists

2014年08月02日 | 雑誌付録CD

Quadrophenia

The Route To Quadrophenia (MOJO Magazine) / Various Artists (2011)

英音楽誌「MOJO」の2011年12月号の付録CDは「Quadrophenia(四重人格)への道」と題して、ザ・フー(The Who)の代表作である「Quadrophenia」のリイシューを記念したモッズ(Mod)文化の代表曲とも言える楽曲とザ・フーの未発表デモ2曲のコンピレーション盤。オリジナル盤のジャケットに合わせたような相変わらずセンスの良いジャケットと、素晴らしい楽曲群で、それぞれの音源は持っていても手に入れずにはいられない素晴らしい内容。

当初、自分にはとてもとっつきにくい内容だった「四重人格」も年を経るにしたがって、(歌詞の壁はあれど)愛聴する盤になった。以前は理解を深めようとして映画「さらば青春の光」を見たまでは良かったが、ピート(Pete Townshend)の書いた本「四重人格」(原題Horse's Neck)を読んで訳が分からなくなってしまったこともあった。どういう事情だったか知らないが、あの本のタイトルを「四重人格」とするのは卑怯というか、違うでしょ。

ザ・フーのメンバーは自分達がモッズだったかどうかについて、営業戦略があったことを認めて、過去には否定的な発言をしていた事が多かったと思うが、近年(物故者にとっては晩年)はその雰囲気が変わって、周囲の評価の変化とともに、確かにその文化の中に居たし、その一役を担っていた旨の発言に変わってきたような気がする。まぁ、ロック・アーティストの発言なんて、その時その時でいい加減なもん(特にピートは)だし、モッズというくくり自体が結構曖昧なので、定義する事自体、あまり意味の無い事なのかもしれない。

収録された曲は、ザ・フー(特にピート)が影響された曲、カヴァーした曲、彼らと同時代の曲などで、どれもモッズ文化を代表するような名曲ばかりで素晴しい。デモの段階、つまりピートがデモを録音した段階で曲は完成されているザ・フーなので、デモの2曲の完成度もやはり高い。それでも「Scoop」シリーズなどは全部集めて聴いたが、やっぱりザ・フーで演奏したヴァージョンの方が好きなんだよなァ。

01 SLIM HARPO - Got Love If You Want It
02 BO DIDDLEY - Who Do You Love?
03 MOSE ALLISON - Young Man Blues
04 EDDIE COCHRAN - Summertime Blues
05 JOHNNY KIDD & THE PIRATES - Shakin’ All Over
06 JIMMY REED - Big Boss Man
07 BENNY SPELLMAN - Fortune Teller
08 THE YARDBIRDS - A Certain Girl
09 SMALL FACES - Get Yourself Together
10 THE ACTION - Climbing Up The Wall
11 THE CREATION - How Does It Feel
12 THE IMPRESSIONS - The Young Mod’s Forgotten Story
13 BOOKER T. JONES - Progress
14 THE WHO - Cut My Hair (Demo)
15 THE WHO - Joker James (Demo)

オークションにて購入(¥840)


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