岐阜県大垣市の麺類食堂「盛田屋」へ。こちら創業昭和9年(1934)という歴史のある店。6年ぐらい前に改装しているが、改装してからは初めての訪問。店に入ると老若男女の客で大盛況。入口近くの狭いカウンター席しか空きが無かったので、そちらに入れてもらうことに。ただ隣の方と肘が当たるくらい近く、ちょっと居心地は悪い。隣になった老齢の女性はビールを開けていて「昼間からごめんね、これが休みの楽しみなんやわ。」と(笑)。どうぞどうぞ。羨ましいです。品書きは麺類に350円足せば全て定食になる。そこで「おかめ定食」にしてみた。
しばらくして蓋付きの提灯型のお重で「おかめ定食」が運ばれた。こういうタイプは閉店したここ大垣の「鶴丸」や、岐阜の「武蔵野本店」にもあった。何だかワクワクするんだよな。蓋を取ると上の段にごはんとおかず。下の段に麺類が入っている。上段は、胡麻を振ったご飯、ソースのかかった小さいコロッケに漬物。下段は白つゆの「おかめうどん」。花麩に湯葉巻、どんこ椎茸、赤縁のかまぼこ、青菜。うどんの口当りはフワッとしているが、ダレていなくてちゃんと張りのあるいい感じのもの。うどんとつゆを啜りながらごはんとおかずをやっつけていく。旨いなァ。老主人は調理を当代に任せて木製の岡持ちを持って出前に出て行った。まだ出前をやっていらっしゃるんだねェ。こちら蕎麦も自家製だそうなので、次は蕎麦もいただいてみよう。(勘定は¥1,050)
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岐阜県大垣市東外側町1-24
( 大垣 おおがき もりたや 饂飩 蕎麦 麺類食堂 大衆食堂 中華そば 定食 丼物 )
自分は最近お邪魔したんですが、改装した事に気づかず、いい意味で古い趣のある店構えだと思いました。
天ぷら中華があったんで迷わず注文しましたが、閉店された天ぷら屋さんに関係なくここ盛田屋、しのだや、角浅、鳥竹食堂等探せば結構生き残っている割には冷やしたぬき同様木曽川を越えると一宮や江南なんかの比較的岐阜寄りの地域ですら見たことがありません。
本当に不思議です。
>天ぷら中華
天ぷら中華は(特に絶滅しかけた頃から)いかにも岐阜市のソウルフード的な扱いになっていますが、
元々”知る人ぞ知る”感じじゃなかったんでしょうか。言うほど広まっていたわけでは無く。自分も
子供の頃は全く知りませんでしたし。あの天ぷら店の天ぷらを扱った中華は確かに特殊でしたが、
天ぷらを扱っている店ならのせてと頼めば出てくるぐらいの品だったんでしょうね。
ただ、ぷるやまさんがおっしゃる通り、地理的な要因っていうのは実際あなどれないですよね。私の
ホームグラウンドは”濃尾平野”だと自認していますが、峠を越えたり、川を渡ったりすると、食文化の
伝播は少なからず断絶していますものね。旧街道の宿場町毎に捉えると腑に落ちることが多々あります。