栄の女子大小路にある「冨士屋東店」へ。本店と西店は入ったことがあるが東店は初めて。栄でも錦と並んで繁華で猥雑な界隈にある商業ビルに店がある。予約が要るかなと思ったが暖簾をくぐって声を掛けてみるとOKとのこと。カウンター席に座らせてもらった。職人肌の主人は思ったより若く、給仕は女将さんと若い男女が1名づつ。まずは菊正宗の樽酒を2合、どん燗(ぬる燗)でお願いした。ちゃんと樽から注がれ、徳利と菊正宗の銘の入った猪口でいただく。品書きは他の店と同様に値段は載っていないが、そう大変なことにはなるまい。カウンターの上に並んだ大皿の惣菜や冷蔵タネケースを眺めながら、旬の「たらの芽天ぷら」と「蛍烏賊(富山)」をお願いした。
杉がほんのり薫る樽酒をやっていると、お通しで煮物の小鉢が供された。頼もうか迷っていた蕗や筍が入っていて嬉しい。春だなァ(訪問3月)。こうしてさっと季節のものを出してもらえるのはいい気分。酒にはこういう肴が一番。ただすぐ後ろの小上がり席から金満ヤンキー2人組の大きな声が聞こえてくる。紫煙は絶え間ないし、携帯電話はスピーカーにして話すし、見事に金と暴力の話が…。聞くに堪えない(苦笑)。奥の小上がりテーブルの客もそっち系だし雰囲気は今ひとつ。場所柄お店も色々気を遣うだろう(もちろん店ににとってはいい客だったりする)。
先に出てきた「蛍烏賊」はねぎと茗荷のぬた添え。生姜醤油でいただく。時期的なものかやや小さめ。そして揚げ立ての「たらの芽天ぷら」が天つゆと共に出された。ぐっとくる苦味が堪らない。旨いなァ。塩+山椒粉を使ったりもして味わった。「バイ貝」を追加。女将さんが大皿から3つ程取ってくれる。爪楊枝でくるりと身を取り出し(こういうの得意)、苦くて旨い肝の部分も一緒に口に含んだ。口の中が磯の風味でいっぱいになるそして酒で追っかける。口福。もう少し杯を重ねたかったが、後ろの喧しさに閉口したのでお暇した。勘定も大体思った通り。また季節を変えて寄ってみよう。(勘定は¥4,000程)
御酒処 冨士屋東店
愛知県名古屋市中区栄4-5-18
( 名古屋 なごや 栄 さかえ 女子大小路 じょしだいこうじ ふじやひがしてん 冨士屋 居酒屋 割烹 樽酒 菰樽 )
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます