ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Doing Their Own Thing / Maceo & All The King's Men

2020年10月28日 | ソウル・ファンク・R&B

Doing Their Own Thing / Maceo & All The King's Men (1970)

最初は御大ジェームス・ブラウン(James Brown)のバックバンド「JB's」の要として、そして70年代途中にはジョージ・クリントン(George Clinton)率いるP-Funkの元に、そして90年代にはプリンス(Prince)のバンドでも活躍したサックス・プレーヤー、メイシオ・パーカー(Maceo Parker)。彼がJBズの一部のメンバーを率いて発表したデビュー・アルバムがこれ。購入したこのCDは90年代に英Charlyで復刻されたものなのでオリジナル盤(ジャケ写真下)とは違うが内容は同じ(はず)。

伝記などによるとバンド・メンバーには目茶苦茶厳しい練習の鬼、JBなので、メイシオのようなバンドの要でも何かと苦労があったのだろう。冷遇されて嫌気がさしたのかどうかは知らないが、弟のメルヴィンらと共に御大のバンドを飛び出して新しく作った自身のバンド。なのでアルバム名も”自分達のことをする”意になっているのだろう。ただイメージとしてずっとJBの元に居たような気がしていたが、彼がしっかりと参加したのは69年からだったそうなので、意外と短い付き合いということになる(むしろこのアルバム後にJBズに復帰してからの方が長い)。噂では御大に対して反乱してみたものの、あっけなくクビにされた挙句、このアルバムも売上妨害工作を受けて困窮したところを(JBの意のままに)また拾われた、なんていう黒い噂も(笑)。

自身の名前を冠した1曲目からゴキゲンな彼のサックスと複雑でファンキーなリズムが交錯し、カッコイイ。当然、JBズの頃と音楽性は被っているし、聴いているとそのうちにJBが「Heeeeey!」とか合いの手を入れてきそうな気になる(笑)。何しろ同年に発表されたJBのアルバムはあの「Sex Machine」。表題曲のスタジオ・レコーディングこそ参加していないが、同アルバムの前年の後半にライヴ録音された曲にはしっかりとクレジットされている。同じ音になっても不思議ではない。あくまでも自分がリードして奏でたいというミュージシャン・シップが自身名義のアルバムを作らせたのだろう。ただ07のようなメイシオによるヴォーカル入りのメロウな曲だけは…個人的にはダメ。好きになれないなァ。

オークションにて購入(¥459)

  • Label : Charly (UK)
  • ASIN : B000006LN2
  • Disc : 1

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