ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

一楽 @名古屋市中村区・本陣

2020年08月09日 | 名古屋(中村区・西区)

岐阜市民なら「!?」と立ち止まってしまうだろうこの暖簾。でもここは名古屋市内。大門(おおもん)の北東にある「一楽」。店名も、暖簾の色も文言(”元祖みそかつの店”)も岐阜の店と同じとあらば入ってみない訳にはいかない。店は住宅街の中にあり目立たない。中に入るとカウンター席のみ。奥に座敷があるのかな。年配の主人が1人。品書きを見ると「ダブル味噌かつ定食」があったり、「オムライスみそかつセット」があったり、「デミソースたっぷりのオムライスがおすすめ!」とあったりするので確信に変わる。「元祖味噌かつ定食」をお願いして、一見で不躾だが主人に確認してみると…、やっぱり岐阜市の「一楽」(本店)にいらっしゃった方だった。昭和47年から平成2年まで岐阜の店に居たのだとか。顔こそはっきりとは覚えていないが絶対自分も世話になっている。「一楽」の創業主人は関市の出身で、一族の店はみんな同じ屋号で商売をしたのだとか(現在関市にある焼肉屋「一楽」も親戚筋らしい)。こちらの主人も女将さんの甥っ子だそう。

出来上がった「元祖味噌かつ定食」は、なすの煮物、漬物、味噌汁、ご飯というラインナップ。味噌だれと一緒にカラリと揚がったかつを頬張る。かつにかかった濃い色の味噌たれの照りも岐阜の店と一緒だ。旨い。ご飯がすすむなァ。辛子と山椒を使いながらかつとご飯をやっつけていく。付け合わせの千切りキャベツや小鉢を間に挟みながら綺麗に平らげた。岐阜の話を持ちかけたので主人も色々と当時の事を教えてくれた。80年代の初め頃までは柳ヶ瀬も賑わっていて人出も凄かったと。「丸物百貨店(のち岐阜近鉄百貨店)」のこと、「岐阜タカシマヤ」開店のこと等々。自分も小さい頃「一楽」の隣にあったゲームセンターで4、5人の不良どもに囲まれブン殴られてカツアゲされそうになったなァ…(→金は渡さなかった・苦笑)。同じ部活動の友人らと何度も通ったので、きっとこの主人が手をかけた「味噌かつ」を食べて、おまけの瓶ラムネをもらっていたに違いない(学生服を着た自分達に主人がいつもくれた)。そんな味噌かつに30年以上ぶりにお目にかかれるとは。感激…。次は「オムライスセット」を食べに寄ろう。串かつとかの一品ものもあるので呑みに来られたら最高なんだけれど。(勘定は¥750)

1年以上のブランクを経て6月に移転、営業再開した岐阜市の「一楽本店」(移転前)の記事はこちら

岐阜競輪場近くの「一楽分店」の記事はこちら

 

 


 

↓ かつての中村遊郭、大門の区割り(下図参照・ちょっと適当ですが…)をデザイン(※)したと思われる素敵な純喫茶「ロビン」に寄ったが、しばらく休業の貼紙が(6月末現在)。以前も休んでいた事があったのでちょっと心配…。

※中村遊郭に限らず、かつての遊郭はこのようにわざと外部から見通しが効かないような区割りになっていることが多いようです

 

 

↓ 以前から気になっている中村群道沿いの建物(建築詳細不明)。2階が広いのと玄関格子戸の飾りが三業に関わる建物だっただろうかと想像させる。

 


 

 

一楽

愛知県名古屋市中村区松原町4-59

 

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