ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

シューカドー (2) @名古屋市瑞穂区・堀田 (※閉店)

2018年09月26日 | 名古屋(昭和区・瑞穂区 老舗)

以前にコメント欄で瑞穂区の堀田駅前の老舗喫茶「シューカドー」が10月で閉店するという情報を教えていただいた。あんなに流行っている店が…とにわかには信じられなかったが、主人はご高齢だし、隣の建物も壁の崩落があって入っていた店が撤退するなどしていたので時代の流れというべきか。しばらくして公式に閉店の知らせが貼り出されたようで情報が現実に。家から遠くてあまり機会が作れるとも思わなかったので、残暑厳しい折りにわざわざ訪問してみた。昭和10年(1935)に「秀華堂」という菓子店として創業したというこの店。83年もの年月を数えてきた老舗がとうとう…。昭和37年には現在のビル(秀華堂ビル)になったそうだが、当時としたらなかなかの建物だったろうナ。相変わらず店の前には近所の方々と思しき自転車がわんさか停まっている。店に入ると半地下の席も中2階の席も相変わらず年輩の客でいっぱい。シャンデリア、船の舵や亀の剥製の飾り、ベロアのソファ、テーブルに置かれたコイン占い機など、まさに昭和の洒落た喫茶店の見本のようなインテリアは何も変わらずそこにあった。かろうじて空いていたテーブル席に腰かけ、前から食べたかった「カツ・サンドイッチ」と「コーヒー」を給仕の大陸女性に注文した。

カウンターの中では蝶ネクタイでキマッた主人と、女将さんが忙しそうに立ち働く。自分の隣のテーブルでは男勝りでガラの悪いオバハンが連れの女性らを相手に一席ぶっている。ちょっと土地柄が伺えて興味深い(笑)。この日は閉店の知らせを知ってか知らずか若い人の姿も。そして「カツ・サンドイッチ」と「コーヒー」が運ばれた。紙ナプキンには「Syukad」と書かれていて何だか微笑ましい。「カツサンド」は4切れ。脂身のあるロース肉と(たぶん)炒めたキャベツ、キュウリが挟んであり、ケチャップが塗られている。別でソースも置いてくれた。まだ熱いところをかぶりつく。アチッ。旨い。これと一緒に飲む「これぞ名古屋の古い喫茶店のコーヒー」といった濃くて苦いコーヒーもよく合う。ちょっとソースも垂らしてみたりして美味しくいただいた。あと少しの営業期間に機会が残っていれば鉄板スパや”カスタープリン”〔ママ〕なども食べてみたいが…。毎日のように集っている常連さんは行き場が無くなって困るだろうなァ…。(勘定は1,100)

以前の記事はこちら

※2018年10月15日を以って廃業されました

 

 

 


 

↓ 向かいの「名鉄・堀田駅」(昭和47年・1972・建造)構内はちょっと近未来的で昭和モダンな意匠が見もの。何だかカッコイイんだよなァ。でも名店街を含むテナントは次々と撤退してガラガラで寂しいばかり。

 

↓ 「シューカドー」と道を挟んで隣のこのカラオケ・チェーンの建物、よく見たらなかなか年季が入っていそうな建物(建築詳細不明)。素性はよく知らないのだが、裏に煙突があるのを見ても銀行か何かの建物だったんじゃないだろうか(昔の銀行建築には裏手に焼却炉がある建物が多い)。隣の銀行の旧社屋?…。

 

 


 

 

喫茶 シューカドー

愛知県名古屋市瑞穂区堀田通9-1

 

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コメント (4)
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