岐阜では最も歴史ある和菓子屋のひとつ、金園町の通り沿いにある「虎屋本店(とらや本店)」(創業嘉永元年・1846)に寄る。車をすぐそばの駐車場に停め店へ。店先には「さくら餅」「うぐいす餅」と書かれている。立春は過ぎたもののまだまだ寒いが、和菓子の世界ではもう暦通り春だな。ガラスショーケースに並んだ菓子や、テーブルに置かれた菓子、それに横の棚にもある沢山の菓子を順に眺めて迷う。この日選んだのは「ふやきせんべい」「名菓つれずれ」「うぐいす餅」「さくら餅」「栗もなか」の5種。いつも箱買いせずバラバラで申し訳ないが、和菓子屋では基本的にどんな菓子でも1個から嫌な顔ひとつせず売って下さるので、どうしても色々手を出してしまう。
持ち帰って日を分けて煎茶や抹茶でいただく。「ふやきせんべい」には土筆の絵が描かれていた。ここにも春が。パリッとしていてほんのり甘い。「つれずれ」は「ふやきせんべい」のような白い皮で黒糖餡が挟んである。上には菊の御紋。こちらの皮はしっとりとしていて柔らかく、口に入れてもねっとりとした食感。黒糖の強い甘み。「うぐいす餅」は羽二重餅のような肌理の細かい柔らかい生地の中にしっかりとした粒の小豆餡が入っている。きな粉が表面に振られていてその微かな香りもいい。「さくら餅」は葉っぱでくるんだオーソドックスな味。でも昔はこういう味が全然好きじゃなかった。歳をとって変われば変わるものだ。「栗もなか」は中に栗の粒が丸っと入っていて、最中種(皮)も栗の形。栗の風味をまわりのこし餡が引き立てていて旨い。昼、夜と美味しいお茶の時間。(勘定は全¥800程/各種)
以前の記事はこちら
この後の記事はこちら
虎屋本店 (とらや本店)
岐阜県岐阜市金園町4-23
( 岐阜 ぎふ 虎屋 とらや 虎や とらやほんてん 羊羹 和菓子 明治天皇 献上 御菓子処 最中 もなか カステラ 老舗 銘菓 桜餅 鶯餅 )