ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

中華天国 @岐阜県多治見市

2016年03月05日 | 岐阜県(東濃)

多治見市のボロい古いビルに入っている小さな中華料理屋「中華天国」。何とも幸せな店名(笑)。創業は昭和43年(1968)とのこと。こちら、その古体な店構えが人を惹きつけるからか、取材やロケに使われることもあるようで、店に入ると記事や切り抜き、タレントのサインやロケの時の様子などがいっぱい壁に貼ってある。店はカウンター8席ほどと小さいテーブルだけとこじんまりとしているが、しっかり地元客に愛されているとみえて、主人と奥様、そしてもうひとりの女性と3人体制。年季の入った品札といい、昭和の中華料理屋はこういう感じですというイメージ通りのお店。小さいテーブル席に腰かけ、色々気になる品の中から噂に多治見市民のソウル・フードだとも聞く「鶏球飯」を注文した。これ「カイコーハン」と読むのだそうで、この品にだけ読み仮名がふってあり、下に「とりのうまに」と書いてある。先客も地元の人達のようで、店の人との間で多治見市民なら分かるのだろうこの土地の固有名詞が飛び交っていた(「〇町の△さんちの前」とか)。

主人が鍋を振り、しばらくして鶏球飯が運ばれる。いい匂いの平皿は見るからに旨そう。しっかりと醤油色の着いた濃いめの甘酢餡がかかっている。中には炒められた野菜と鶏のもも肉。さっそくレンゲでひと口。たっぷり入った鶏は唐揚げだそうだが、そう感じないほどプリプリと柔らかく煮られていて、酸味と甘みの強い餡とは間違いのない相性。旨い。野菜、特に玉ねぎの食感はシャキシャキで、餡のかかったご飯と一緒に食べると滅法旨い。想像通りの味だが、想像通り旨い。これだったらきっと何を頼んでも旨いだろうなァ。次はどれに…。「加利飯」っていうのも惹かれるが、中華飯店でカツ丼があるのが気になる…。(勘定は¥700)

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 ↓ 店に横に入口がある「多治見銀座センター街」。ガスのメーターを見てみると、もう営業している店は少なそうだ。賑わいのあった頃に通ってみたかったナ。

 

↓ 美濃焼の土地柄か、タイル壁が渋い「旧・昭和橋郵便局」(昭和初期・建造)。隣は建物が寄り添っていたのだろう、タイルは貼られていない。最近は利用はされていないようなので、このまま取り壊しという事になってしまうのだろうか…。

↓ 土岐川の堤防沿いにある「Reverie(レヴェリ)(旧・多治見輸出陶磁器完成協同組合)」(大正末期~昭和初期・建築)。演劇場、裁判所、税務署などに使われた建物なのだそう。

 

↓ 丸窓のある建物の裏側。現在は雑貨屋兼カフェ、ギャラリー、英会話教室として利用されている。

 

 ↓ 昭和を感じさせる新町の建物。「清酒 白雪」と飾られた面にはタイルが使ってある。近くの小路町にあったスクラッチタイルの近代建築「下廣商店」は残念ながら取り壊しになっていた…。

 

中華天国

岐阜県多治見市金山町27

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コメント
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