銀座8丁目にある老舗喫茶店。1910(明治43)年創業で、現在の店は昭和45年からのものだそう。「銀ブラ」という言葉は銀座をブラブラするという意ではなく、銀座で当時最新のブラジル・コーヒーという飲み物を飲むという意であったとする説があり、大正2年頃に慶應の学生によって編み出された造語だとのことで、この店がまさにそのブラジル・コーヒーを供する店だ。それだけハイカラな飲み物だったということだろう。文士(作家)にも親しまれ、芥川をはじめ数々の歴史的作品の中にもこの店が登場する。そのあたりは店のHPに詳しい。
店に入るとまさに昭和の喫茶専門店という感じ。奥に長い店内には常連らしき方々が何組か。もう注文しなくてもいつものが出てくるっていうような年輩の方が多かった。給仕のお姉さんにパウリスタ・オールドと名のついたコーヒーを注文。お店のロゴマークの入ったカップで運ばれてきたコーヒーは深煎りで、香りはもちろん苦味が意外なほど強いもの。自分はいつも砂糖もクリームも使わないが、このコーヒーなら少し入れた方がよりおいしくいただけるかもしれない。
お店にはケーキや、自家用のコーヒー豆も売っていた。ここで創業当時のデザインという通称「赤黒缶」も購入。今見てもとてもモダンなデザインでかっこいい。(勘定はコーヒー¥420円+¥1,100)
← マッチ
東京都中央区銀座8-9 長崎センタービル1F
(銀座カフェーパウリスタ、カフェパウリスタ、パウリスタ)