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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Harlem Sessions / Various Artists

2014年09月08日 | ソウル・ファンク・R&B

Harlem

Harlem Sessions / Various Artists (2002)

ジャケはチープだし、若干安易な企画の廉価CDと片付けてしまいそうになるが、この「~Sessions」シリーズは侮れないクオリティーを持っていて、過去にも何作か購入している。この作品は副題を「A Selection of Cinematic 70's Soul and Funk」として、70年代のサントラで印象的な音楽を提供したアーティストを多数収録。ハーレムと謳うだけあって、もちろんブラック・ミュージックが主体。採用されたそれぞれの映画を全部見ている訳ではないので、感情移入とまではいかないが、ゴキゲンな有名曲ばかりのコンピなので充分楽しめる。もう少しライナー・ノーツなどでその映画(せめて題名だけでも)などについての詳しい説明があるといいと思うんだけど。

どの曲も70年代らしさたっぷりのベースラインが印象的。ほとんどリード・ベースと言えるような目立ち方で、ベース&ドラムの屋台骨リズム隊で曲を引っ張っている曲ばかり。インスト曲も多いが、このあたりが70年代サントラの特徴と言えるかも。70年代にアメリカで育った人ならビンビンくる選曲なんだろうなァ。

学生の頃に、色々な国籍の留学生と共にニューヨーク観光をしていて、夜遅くにダウンタウンで道に迷い、腹が減って仕方なく入ったファスト・フードの店が、いわゆるソウル・フードを売る黒人ばかりが客の店で、ちょっと怖い思いをした事がある。その時一緒に居たのは米白人女性、南アフリカ白人女性、ドイツ人男性と自分だったが、まるで70年代のアメリカ映画を見るような雰囲気だった。なぜそんな所で普通にフライドチキンとハンバーガーを頬張ったのかはもう記憶にないが、かなり違和感というか強い好奇の視線を感じた覚えがある(当たり前だ)。これこそ「若気の至り」というやつだったのだろうか。その店でBGMがあったかどうかは覚えていないが、もしあったとしたらこの2枚組CDにRunDMC(80年代半ばだったので)を足したようなものだったに違いない(笑)…。

オークションにて購入(¥351)

  • CD (2002/2/26)
  • Disc: 2
  • Format: Import
  • Label: Sessions
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    Jay's Selection / Various Artists

    2014年05月06日 | ソウル・ファンク・R&B

    Jay

    Jay's Selection / Various Artists (1996)

    ジャミロクワイ(Jamiroquai)のヴォーカリスト・ジェイ・ケイ(Jay Kay)による選曲のソウル・ファンクのコンピレーション。日本でのみの発売だったようだ。ソニーのカタログから自由に選ぶというコンセプトだったらしいが、最初はマイルス・デイビス(Miles Davis)も1曲選んでいたそうだ。この中のヒップホップのアーティストは知らないが、他のアーティストはなるほどというか、当然という選択。でも選んだ曲はものすごい有名曲という訳ではないものも選んでいて、彼の嗜好がそうさせたのか、ちょっとひねってみたかったのか、興味深いものになっている。マイルスの曲が入っていたら…うん、それがあったらもっと面白く感じられたかも。

  • 01. Footsteps In The Dark - The Isley Brothers
  • 02. Lady Sun - Earth Wind And Fire
  • 03. Sun Goddess - Ramsey Lewis
  • 04. In Time - Sly And The Family Stone
  • 05. The World Is Yours - Nas
  • 06. Everybody Is A Star - Sly And The Family Stone
  • 07. Free - Deniece Williams
  • 08. Fight The Power - The Isley Brothers
  • 09. I'm Kurious - Kurious
  • 10. For The Love Of Money - The O'Jays
  • 11. Chameleon - Herbie Hancock
  • ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (1995/11/1)
  • Disc: 1
  • Label: エピックレコードジャパン
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    Phew! / Claudia Lennear

    2014年04月10日 | ソウル・ファンク・R&B

    Claudia

    Phew! / Claudia Lennear (1973)

    昨年末日本でも公開されて音楽好きには話題に挙がった「バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち(20 Feet From Stardom)」(←なんかセンスのない邦題だなぁ。普通に原題に沿って「スターダムから20フィート(6メートル)」じゃダメなのかな)にも出演したクラウディア・リニア(Claudia Lennear)。彼女の唯一のソロ・アルバムがこの作品。

    彼女の存在を初めて知ったのはストーンズ(The Rolling Stones)がらみ。以前からアイク&ティナ・ターナー(Ike & Tina Turner)は好きだったので、もちろんバック・シンガー兼ダンサーのアイケッツ(The Ikettes)は知っていたが、その中の1人が彼女だとは知らなかった。どうもいっときミック・ジャガー(Mick Jagger)といい感じだったらしく、仲睦まじい写真がいくつも残っている。確かに、その頃の写真を見ると彼女はひと際美人でセクシーなので、当時のミックが手を出さないはずはない(笑)。話によるとストーンズの代表曲「Brown Sugar」とは彼女の事という説もあるんだとか。この他にもボウイ(David Bowie)との噂もある。この時代にはミックとボウイにも噂(もちろん男同士の)があったはずだから(笑)、もうどうなってたんだか…。

    そんなバック・シンガーの彼女がLAで録音した最初で最後のソロ・アルバム。ワーナー・ミュージック・ジャパンの名企画「名盤探検隊」でCD化されてたのを知らず、サイトで気付かせてもらって買いました。このシリーズではデラニー&ボニー(Delaney & Bonnie)とかドクター・ジョン(Dr.John)を買ってたんだけどな。全然ノーマークでした。

    ややハスキーでいい声なのだが、あまり特徴ある声ではないのでちょっと印象が薄いところがあるかな。なにぶんヒットしたアルバムではないし、知る人ぞ知るみたいな。でもさすが生き馬の目を抜くショービズで、超の付く有名アーティストと仕事をしてきただけあって、バック・メンバーに実力者を揃え、活き活きとしたご機嫌なナンバーが続く。参加メンバーのせいもあるだろうし、彼女の歌い方でもあるんだろうけれど、ソウルフルであってもあまり黒っぽさは感じさせない。たった30分強のアルバムだけれど、聴いてみてよかった。

    前述の映画の公開でやっと日の目を見た感のある彼女だけれど、普通ならアイケッツ→レオン・ラッセル(Leon Russell)のシェルターピープル(Shelter People)→ソロっていったらそれだけでも凄い経歴だ。ただ、以後はあまり話題に挙がらず(1974年にプレイボーイ誌でヌードも発表した事があったらしいが…)、ショービズ界から足を洗い、別の仕事をしていたんだとか。

    amazonにて購入(¥1,189)

  • CD (2013/9/11)
  • Disc: 1
  • Format: Original recording remastered
  • Label: ワーナーミュージック・ジャパン
  • コメント (2)
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    Psychedelic Soul / The Temptations

    2013年12月27日 | ソウル・ファンク・R&B

    Temps

    Psychedelic Soul / The Temptations (2003)

    こんなコンピが出ていたんですね。テンプテーションズ(The Temptations)のサイケ・ファンク期の編集盤。ジャケットからして最高。お行儀の良いモータウンのお揃い服姿とは違い、何ともぶっ飛んだサイケデリックぶり。60年代後半に巻き起こったサイケデリック・フラワー・ムーブメントと人種問題を抱えた黒人音楽としてのファンク・ミュージックが混合し、モータウンの看板バンドでもあったヴォーカル・グループのテンプスにも大きな影響を与えた時期のサウンド。JB(ジェームス・ブラウン)やスライ・ストーン(Sly & The Family Stone)に代表されるファンク・ミュージックというジャンルの黎明期でもある。

    そんな時期のテンプスを初めて聴くようになったのは自分が大好きなローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)がカヴァーしたバンドだったから。意外にもロックンロール・バンドであるストーンズが最も多くカヴァーしたアーティストのひとつがテンプスだ。いわゆるヴォーカル・グループ然としたソフトなタッチの曲から、このコンピに収録されたファンキーな曲まで、(多分)ミック・ジャガー(Mick Jagger)の趣味に合致した曲の数々は本当にかっこいい。このコンピにはその時期に録音された様々な曲が未発表のヴァージョンを含み収録されている。どれもどちらかというと重いテーマの曲が多く、世界的に混沌としていた時代を反映している。

    ヴォーカル・グループであったテンプスであるだけに、その音楽を支えているのはモータウンのハウス・バンドである「ザ・ファンク・ブラザーズ(The Funk Brothers)」だった。他のレーベルでも表にあまり出る事のないハウス・バンドが存在したが、このハウス・バンドの詳細も当然の事ながら昔はあまり知られておらず、最近になって映画にもなったりしたので、やっと注目されるようになった(もちろん自分も知りませんでした)。まさに影の存在。多岐に渡るモータウン所属名アーティストのサウンドを支えたバンドなので、普通で考えたら即レジェンドだが、そうはいかないのがショービズの世界。多分その実力と相応の生活は保証されていなかっただろうメンバーの作り出すサイケでファンキーな音楽は褪せる事がない。特にこの時期のテンプスはおすすめ。

    amazonにて購入(¥903)

  • CD (2003/12/4)
  • Format: CD, Original recording remastered, Import
  • Label: Motown
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    The Best of George Clinton

    2013年12月13日 | ソウル・ファンク・R&B

    Clinton250

    The Best of George Clinton (1986)

    ファンクの総帥ジョージ・クリントン(George Clinton)のベスト・アルバム。86年という時期に編纂されたベストなのでキャピタルに所属して発表されたアルバムからの選曲ということになる。この後はプリンス(Prince)のペイズリー・レーベルなど所属が様々になるので、系統だったベストとしては掴みづらいソロ名義のジョージ・クリントン。その母体であるPファンク(P-Funk)とソロをどう折り合い付けているのか全然分からない。この時期だともうPファンク・オールスターズか。どちらにせよその複雑なファミリー・ツリーから、後追いで把握するのがとても困難なジョージ・クリントンとPファンク。

    このベストは80年代まっただ中で、当時らしい音作りなのでやや奥行きのないシンセ・ドラムの音色が中心。元々混沌として連続するグルーヴ主体の曲が多いので、メロディーは掴みどころがなく、好き嫌いは分かれるだろうと思う。もともとはヴォーカル・グループ出身なのにね。自分もこの時期を好んで聴くかというと微妙。この後に発表された「Hey Man... Smell My Finger」(1993)は愛聴したけど。

    JB(ジェームス・ブラウン)などと並び、自分がアーティストとして前面に出るだけでなく、プロデュースや若い才能の発掘など裏方の仕事の方がすごい彼だけに、このベスト収録曲でも掌の上で周りの人間を遊ばせているような感じ。いわゆるラップ的なアプローチの曲もあるがそれは正直あまり面白くない。曲としての出来はやはり1が白眉かな。

    1 Atomic Dog
    2 R&B Skeletons (In The Closet) 
    3 Quickie
    4 Do Fries Go With That Shake
    5 Hey Good Lookin'
    6 Double Oh-Oh
    7 Nubian Nut
    8 Last Dance 

    ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (1990/10/25)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Capitol
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    Introducing Joss Stone / Joss Stone

    2013年08月22日 | ソウル・ファンク・R&B

    Joss_250

    Introducing Joss Stone / Joss Stone (2007)

    イギリス出身の歌姫ジョス・ストーン(Joss Stone)の3枚目のアルバム。16歳で衝撃的にメジャー・デビューした彼女ももう(まだ)二十歳。「イントロデューシング~」とタイトルをつける位なので、これが本当の私よ、というような意気込みがあったのだろうか。確かにデビュー作はカヴァー・アルバムだし、特長的な歌い方ではあっても、かなりクラシックなタイプの歌手としての(悪く言えば老成した)売り込み方だったので、若い本人にとっては不本意なところもあったのかもしれない。若くても操り人形ではなく、今回のアルバムも全曲にしっかりと彼女自身がコミットしているらしい。アルバム・ジャケットといい、美人ではないがキュートで溌剌とした雰囲気からの脱却を目指しているのかな。

    アルバム全体に響き渡るのはドンドンと弾むようなドラムの音。これが打込みなのか生音なのかは知らないが、完全にクラブ系の仕様。いくつかの曲ならまだしも、ほぼ全曲に亘ってこのスタイルで、ゲストを含めヒップホップの要素がかなり強いので、このアルバムが2007年の彼女(あるいはプロデューサー)の好みだとしても、何年もファンに慕われ続けるかはちょっと疑問。アマゾンなどの素人評がかなり良いのが不思議。いくらソウル・シンガーだとしてもここまでアメリカナイズされると彼女の良さは埋没してしまうような気がする。実際、同じ曲でもアルバム・テイクよりもライヴの方が断然いい。もちろん収録曲の中には彼女らしい歌い方で聴かせる曲もあるが、正直じっくりと聴ける雰囲気ではない。ヒップホップよりのコラボってどうしていつも予想通りの展開になってしまうんだろう。

    でもよく考えたらまだ二十歳(当時)。別に何やっても叱られる歳ではない(笑)。若くして実力のある者はこういう勝手な素人意見をわんさかと浴びせかけられるんだろうな。なぜか惹きつけられる彼女の声、すでに発売されているこの後の3枚のアルバムで何をやっているのかを聴くのが今から楽しみ(まだ聴いてません←どれだけ遅れているんだか)。日本盤にはボーナストラックが3曲付いている。

    ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (2007/3/12)
  • Disc: 1
  • Label: EMIミュージック・ジャパン
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    Different Strokes By Different Folks / Various Artists

    2013年08月20日 | ソウル・ファンク・R&B

    Sly_250

    Different Strokes By Different Folks / Various Artists (2006)

    スライ&ザ・ファミリー・ストーン(Sly & The Family Stone)のトリビュート盤。スライの名曲を有名どころや現在のR&Bやヒップホップのアーティスト達がカヴァーというか、素材そのままにリメイクした作品集。R&Bも現在はラップ、ヒップホップと密接なので、総じてどうしてもアプローチは似たようなものになりがち。リズムを現代風に作り替えてラップを乗っけてみましたみたいな安易な感じのするカヴァーが多いのは残念。先ごろ来日した畑の違うエアロスミス(Aerosmtih)のスティーヴン・タイラー(Steven Tyler)参加曲なんかは面白く聴いた(というかそれ目当てで買ったのか)。豪華な面々が参加しているので、もう少しどうにかならなかったのかなというのが正直な感想。

    ただ完全カヴァーではなく、オリジナル素材は多く残っているので曲調などはそのままで、その点に関しては聴き易いかも。こういうアルバムは評価が難しいな。逆に改めてスライの革新性を浮き彫りにする形になっているから、これは成功と言うべきだろうか。何しろこのアルバム発売時から40年近く前の音楽だ。

    このアルバムがグラミー賞かなんかにノミネートされ、その記念ステージにここでカヴァーしたアーティストと共にステージに上がった姿を見て度肝を抜かれたのは自分だけではないだろう。サングラスにカラーモヒカンに銀ギラの衣裳。俯いてちょっとマイクに囁いたと思ったら曲途中で退場(笑)。噂には聞いていたが、こりゃ相当ひどい状態だな、と見せつけられた(しかしその後に来日公演をするんだから世の中何が起こるか分からない)。

    ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (2006/2/7)
  • Disc: 1
  • Label: Sony
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    Sign 'O' The Times / Prince

    2013年07月18日 | ソウル・ファンク・R&B

    Prince_700

    Sign 'O' The Times / Prince (1987)

    素晴しい完成度を誇るプリンス(Prince)の名盤。80年代に録音された音楽って、今あらためて聴くとかなりその時代的な音があからさまに出て、どうしてもノスタルジックなポップとして記憶される事が多いが、この作品は今聴いても、一部のサンプリング音は例外として、素晴しいクオリティを持ち続けている。それほど当時の一般的な音楽よりも先を行っていたんだろう。収録された一曲、一曲がキラキラ輝いている感じ。プリンスの最高傑作という人も多いようだ。

    自分がこのアルバムを最初に聴いたのはアメリカ、それも彼の本拠地ミネソタで。まずFMでプリンスの新作だと言う事で1-1がかかったが、その時の驚きたるや…。スッカスカな音とリズムなのに不思議な存在感。一度聴いたら耳について忘れない。でもチャートを駆け上ったのは信じられなかったな。いくらプリンスでもこれは売れないと思った。それほど当時の周りの音楽と異質で、特にFMなんかを聴いていると対比で浮き彫りにされていた覚えがある。友達なんかはこの曲のプリンスのおかまチックな歌い方をよく真似してたな。

    それから日本に帰ってきて、兄の買っていたアナログ・アルバムを聴いた。ジャケットとおりの猥雑でサイケデリックでバラエティに富んだアルバムだった。でもまだその時は2枚組っていうヴォリュームが詰め込み過ぎみたいに感じていて名盤とまでは感じていなかった。そのように感じるのは彼が次々とアルバムを量産したり、改名騒動を起こしたりしたずっと後のこと。ダイ・ハードなファンではなかったが、ひと通り聴いていたので、聴き返して、やっぱりこの時期のプリンスはいいなぁと思うようになった次第。この時期のライヴは生で見てみたかった。

    中古店にて購入(¥700)

  • CD (1994/11/24)
  • Disc: 2
  • Format: CD, Import
  • Label: Warner Bros / Wea
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    Live At Fillmore West (Expanded Editon) / King Curtis

    2013年05月02日 | ソウル・ファンク・R&B

    Curtis

    Live At Fillmore West (Expanded Edition) / King Curtis (1971)

    キング・カーティス(King Curtis)が71年にアレサ・フランクリン(Aretha Franklin)のバックを務めてフィルモア・ウエストに2日間出演した時の、アレサ登場前の前座演奏の録音盤。通常は9曲の収録だが、この盤は拡張されていて5曲追加で全14曲収録。ただ本編前の前座と侮ることなかれ、本編に勝るとも劣らず充実した内容で、1曲目を除いて他者の有名曲のカヴァーだが、これが何ともいえずゴキゲンなアレンジで熱い熱い演奏。

    プロコル・ハルムの2、レッド・ツェッペリンの3、バンド・オブ・ジプシーズの5、スティーヴィー・ワンダーの8など発表後さほど時間の経っていないヒット曲をファンキーなアレンジで聴かせてくれる。普通こんなことやったら二流っぽい演奏になるのが落ちだが、カーティスの手抜きなしのサックス・ブロウといい、他のメンバーの演奏といい、こんな熱い演奏のあとに登場するアレサも大変だ。けれどこの時期のアレサはノリに乗っていて、充分温まった観客の前で引き続き熱い歌唱を披露して、ライヴ・アルバムは超のつく名盤となった(「Aretha Live At Fillmore West」)」。

    こんなすごいライヴを見に行った観客がうらやましい。このライヴの全貌は最近になってライノから限定盤4枚組CDとして発売された(もちろん現在ではやや入手困難)。でもここはやはりどちらも編集されたオリジナル盤での濃密さを楽しみたい。→ といいつつ自分は拡張盤を買っているが…(笑)。

    残念ながらキング・カーティス本人はこのライヴのすぐ後に刺殺されて死去している(この項を書く為に調べるまで知らなかった)。

    中古店にて購入(¥1,050)

  • CD (2006/7/10)
  • Disc: 1
  • Format: Deluxe Edition, Import
  • Label: Atlantic / Wea
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    Funkadelic Live: Meadowbrook, Rochester, Michigan 12th September 1971 / Funkadelic

    2013年04月25日 | ソウル・ファンク・R&B

    Funka

    Funkadelic Live: Meadowbrook, Rochester, Michigan 12th September 1971 / Funkadelic (1996)

    ジョージ・クリントン(George Clinton)率いるファンカデリック(Funkadelic)のライヴ盤。発売当初はまだPファンクをかじりかけで、ライヴまでは行き着いていなかった。何しろ全体像が掴みにくく、活動も継続していたのでどこから聴いたらいいか全然掴めなかった。アルバムもかっこいいものとピンと来なかったものがあり、分かり易いジェームス・ブラウン(James Brown)と違って今でも区別は怪しい。そのJBのバンドからメンバーを引き抜いているから更にややこしいね。

    ほぼ同メンバーでのパーラメント(Parliament)と平行しての活動だけにどの辺りに活動の区切りを付けていたのか分からないが、一聴してわかる違いはヘヴィーなギター。エディー・ヘイゼル(Eddie Hazel)の弾くギターはジミヘン(Jimi Hendrix)ばりにファズの効いたサウンドで、ファンクというよりはハードロック。当然ジミの影響は顕著で、彼の与えたインパクトはロック界だけではない事を再認識。ジミのメジャー活動期間って66年から亡くなる70年までのたった4年程度…。凄い。

    時々マイクが歪むこのライヴ盤の音場はなかなかリアルで、少ない資料であるステージ写真とともに想像をかきたたせるに充分。ミシガンでのライヴだから彼らのお膝元だ。でも残念ながら会場の歓声とかはほとんど聴こえず、ライヴ会場の臨場感という意味では希薄。あって無いような構成で、じわじわと盛り上がっていく演奏。後年の派手でワーッとにぎやかなステージとは違い地味ではある。ただ本当言うと個人的には「Maggot Brain」のような叙情的な曲は苦手。

    腕っこき達を束ねていくジョージ・クリントンはイメージからいくとJBよりは緩い統率だったとは思うが実際はどうなんだろう。JBはかなり厳しかったと聞く。いや、でもそんな緩い統率では百戦錬磨の強者を束ねるのは無理だろうなぁ。

    ブックオフにて購入(¥500)

  • CD (2005/5/10)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Westbound Records Us
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