途中から観ただけだけれども、
「NHKスペシャル」の
「ワーキングプア」を
観ていたのですよ。
そういえばちょうど昨年、
「文化の社会学」という
主題科目を受講していて、
この問題にも触れて
いたのですよね。
【1】
働けども、報われない。
かつての高度経済社会の
働くだけ報われるという
常識が通用しなくなった。
報われないのならば、
その先には
労働意欲の喪失がある。
これが、
民主主義社会なのか。
まるで共産主義の崩壊を
観ているかのようではないか。
徹底したコストの削減を
追求するあまりに、
本来の日本の強みであった
技術力ならびに高品質
というものが
疎かになっていやしないか。
【2】
繊維・アパレル業界の厳しさ。
途上国からの安くて
時に不当な労働力
(↑就労者・雇用者各々に
当てはまるケースがある)
に雇用が奪われている。
繊維自体、
日本の「自給率」は
どれくらいだろうか。
それに加えて、
人材の「自給率」は
如何程だろうか。
【3】
「自分のためだけ考えて
一人大学に行くわけにはいかない」
そう語る、貧しい家庭の
大学入学が決まった
女性が語っていた。
それに比べて自分は
本当に自分ひとりのことしか
考えていないな、と
反省を促される。
おかげさまで
安定した雇用を
授かった身だ。
それでももっと自分の
やりたいことを探したり、
今の仕事を放棄したがったり
している我儘な奴だ。
それでも自分の夢
とやらを捨てる気は無いが、
少なくとも今の自分の
おかれた環境には、
感謝をせねばならない、
と思わずにはいられなかった。
【4】
しかし本来人間は、
貧しくても豊かな
生活を織り成して
きたのではなかったのか。
ものが無くても、
十分生きていけた
時代があったはずだが。
今なんて、
フリーターでも十分に
生きていくことができる、
なんて言われてはいなかったか。
それがどうした、
今では家庭崩壊だの
虐待だのなんだのって、
この廃れぶりは何なんだ。
経済的な豊かさも失われたら、
次は心の豊かさも
失われてしまったか。
助け合う世間というのも
なくしてしまったか。
その先には日本文化も、と
言えなくも無い、か。
兎に角深刻な問題だ。
そんな中で自分には
一体何ができるのだろうか、と
考え込んでしまう。
まるで途上国の貧しさに
何か手を貸したい、と
思うのと同じように。
余談:
それをどう
解決していくかについては、
ワタクシは個人的に
ケフラー氏の「第3の波」を
ヒントに見出したいと
思っているのですがね。
前に書いた記事はコチラ。
これもまたNHKの番組。