ー愛のエチュードー
2000年 マルレーン・ゴリス監督 ジョン・タートゥーロ 、エミリー・ワトソン 、ジェラルディン・ジェームズ 、スチュアート・ウィルソン 、クリストファー・トンプソン 、ファビオ・サルトル
【解説】
ジョン・タートゥーロと「奇跡の海」のエミリー・ワトソンという個性派俳優の共演で描く激しく切ない愛の物語。1929年、北イタリア・コモ湖畔。世界チェス選手権に出場するためこの地を訪れた天才チェスプレーヤーのルージンは、そこで美しいロシア人女性ナタリーアと出会う。彼女には両親が結婚を勧める男性がいたが、二人は次第に惹かれあうようになる。そして、様々な障害にあいながらも、ナタリーアの支えもあってルージンは決勝まで勝ち進むのだったが……。
【感想】
ジョン・タートゥーロ 、エミリー・ワトソンなので、暗い難解な映画を想像していましたが、明るくはないけど、いい恋愛ドラマでした。
幼い時から、両親の不仲、しかも父親の愛人が母の妹であるという複雑な家庭環境で育った、感受性豊かで内気なルージンは、唯一チェスに魅入られて成長します。
父はひたすらチェスを禁じ、名門学校で良い成績を取ることだけをルージンに求め、二人は愛を共有できません。
母も父への失望から無気力になり、やがて死んでしまいます。
母を失った家族に、チェスの指導をするからルージンを預かりたいという男が現れ、父親はあろうことか、彼に12歳のルージンを託してしまいます。
その男はルージンにチェスで稼がせ、その才能に見切りをつけるとルージンを捨ててさっさとアメリカへ逃亡してしまいました。
知らない場所に置き去りにされ、途方に暮れるルージン。
ルージンはチェス以外のことは何もわからないいのです。
しかし、ルージンは生きていました。
世界チェス選手権に招かれるまでに成長して。
たまたまバカンスでその地を訪れていたナターリアと運命的な出会いをします。
唐突にプロポーズをするルージン。
戸惑いながらも懸命に受け入れようとするナターリア。
このお嬢様の気持ち、なんとなくわかるわ。
世間知らずの理想を夢見る純粋な娘にありがちなことです。
ここでルージンが優勝したら、ナターリアの両親の反対はあるにしても、ハッピーエンドとなるところです。
でも、ここからがこの作品の真骨頂。
二人の運命に暗雲が立ちこめます。
ルージンを捨てた「チェスの父」が不吉な影となって現れ、存在そのものがルージンを苦しめます。
必死にルージンを守ろうとするナターリア。
しかし彼は執拗にルージンを攻撃します。
ルージンはチェスのディフェンスと言う戦法の完成に集中し、他のことには全く無防備で無垢な人間なのです。
とうとう罠にかかり、拉致され、ルージンは精神に変調をきたし最悪の結果となります。
とほうにくれるナターリア。
なんという悲劇!!
悪魔の使いのような男は状況が不利と見るや、さっさと逃げて行きます。
なんて卑劣なやつ、このままでは気持ちが納まらない、と思っていると、なかなかよいラストが待っていました。
ジョン・タートゥーロ とエミリー・ワトソンはとてもよかった。
彼らにしかできない世界を作っていました。
映像、衣装もとても素敵。
北イタリアの美しい景色も楽しめます。
2000年 マルレーン・ゴリス監督 ジョン・タートゥーロ 、エミリー・ワトソン 、ジェラルディン・ジェームズ 、スチュアート・ウィルソン 、クリストファー・トンプソン 、ファビオ・サルトル
【解説】
ジョン・タートゥーロと「奇跡の海」のエミリー・ワトソンという個性派俳優の共演で描く激しく切ない愛の物語。1929年、北イタリア・コモ湖畔。世界チェス選手権に出場するためこの地を訪れた天才チェスプレーヤーのルージンは、そこで美しいロシア人女性ナタリーアと出会う。彼女には両親が結婚を勧める男性がいたが、二人は次第に惹かれあうようになる。そして、様々な障害にあいながらも、ナタリーアの支えもあってルージンは決勝まで勝ち進むのだったが……。
【感想】
ジョン・タートゥーロ 、エミリー・ワトソンなので、暗い難解な映画を想像していましたが、明るくはないけど、いい恋愛ドラマでした。
幼い時から、両親の不仲、しかも父親の愛人が母の妹であるという複雑な家庭環境で育った、感受性豊かで内気なルージンは、唯一チェスに魅入られて成長します。
父はひたすらチェスを禁じ、名門学校で良い成績を取ることだけをルージンに求め、二人は愛を共有できません。
母も父への失望から無気力になり、やがて死んでしまいます。
母を失った家族に、チェスの指導をするからルージンを預かりたいという男が現れ、父親はあろうことか、彼に12歳のルージンを託してしまいます。
その男はルージンにチェスで稼がせ、その才能に見切りをつけるとルージンを捨ててさっさとアメリカへ逃亡してしまいました。
知らない場所に置き去りにされ、途方に暮れるルージン。
ルージンはチェス以外のことは何もわからないいのです。
しかし、ルージンは生きていました。
世界チェス選手権に招かれるまでに成長して。
たまたまバカンスでその地を訪れていたナターリアと運命的な出会いをします。
唐突にプロポーズをするルージン。
戸惑いながらも懸命に受け入れようとするナターリア。
このお嬢様の気持ち、なんとなくわかるわ。
世間知らずの理想を夢見る純粋な娘にありがちなことです。
ここでルージンが優勝したら、ナターリアの両親の反対はあるにしても、ハッピーエンドとなるところです。
でも、ここからがこの作品の真骨頂。
二人の運命に暗雲が立ちこめます。
ルージンを捨てた「チェスの父」が不吉な影となって現れ、存在そのものがルージンを苦しめます。
必死にルージンを守ろうとするナターリア。
しかし彼は執拗にルージンを攻撃します。
ルージンはチェスのディフェンスと言う戦法の完成に集中し、他のことには全く無防備で無垢な人間なのです。
とうとう罠にかかり、拉致され、ルージンは精神に変調をきたし最悪の結果となります。
とほうにくれるナターリア。
なんという悲劇!!
悪魔の使いのような男は状況が不利と見るや、さっさと逃げて行きます。
なんて卑劣なやつ、このままでは気持ちが納まらない、と思っていると、なかなかよいラストが待っていました。
ジョン・タートゥーロ とエミリー・ワトソンはとてもよかった。
彼らにしかできない世界を作っていました。
映像、衣装もとても素敵。
北イタリアの美しい景色も楽しめます。