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●科学技術ニュース●日立建機、全社DXを支援する大規模基幹システム基盤をオラクルのパブリッククラウドサービス「OCI」で刷新

2024-07-05 09:49:44 |    情報工学
 日立建機は、経理、開発、生産、設計、販売、部品、輸出、人事、サービスを担う大規模かつミッションクリティカルな基幹業務システム基盤のクラウド移行に、オラクルのパブリッククラウドサービス「OCI(Oracle Cloud Infrastructure )」を導入した。

 日立建機は、OCI上で稼働する「Oracle Cloud VMware Solution」と「Oracle Exadata Database Service」を活用し、アプリケーションやデータベースの構成変更を、最小限に抑えた確実なクラウド移行を短期間で実現した。

 同社は、OCI上で、柔軟性、拡張性、性能および経済性に優れたシステム基盤に刷新し、全社で取り組むデジタル・トランスフォーメーション(DX)を加速させる。

 日立建機は、油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、鉱山機械の開発、製造、販売、レンタル、サービスを手掛けており、世界中で累計40万台以上の建設機械が稼働している。「顧客に寄り添う革新的ソリューションの提供」を経営戦略の1つとして掲げ、DXを推進している。具体的には、IT環境の自前化を前提に、アジャイル文化の醸成、人財育成、DX基盤の整備に取り組んでいる。

 この一環として、基幹システムや建設機械の稼働データを一元化し、データ活用に向けた今後のAI導入を見据え、大規模基幹システムのパブリッククラウドへの移行を決定した。

 クラウドの柔軟性と拡張性に加え、従前のオンプレミス環境からの安心・安全な移行、同様の可用性とデータ保護の実現、事業継続性の強化、TCO削減などの要件を元に、複数のパブリッククラウドを検討した結果、これらの全ての要件を満たすオラクルのOCIを選定した。

 日立建機は、オンプレミスのVMware仮想化環境にあった約500のアプリケーション・サーバーと約100のデータベースを「Oracle Cloud VMware Solution」、「Oracle Exadata Cloud Service」に移行し、オンプレミス環境と同じアーキテクチャ、管理性を維持しながら、より高い性能、可用性、データ・セキュリティ構成を実現し、コストを最適化する。

 また、事業継続性の強化に向け、「Oracle Cloud」東京と大阪リージョンを活用した災害復旧環境も新たに構築する。

 同プロジェクトは、日本オラクルのコンサルティング・サービス部門の支援のもと、データベース統合および移行は日立ソリューションズによる協力、「Oracle Cloud VMware Solution」へのアプリケーション移行は日立製作所ならびに日立システムズによる協力を得て、日立建機が自社で行っている。

 2023年4月から4カ月でOCI上に環境構築を行い、2023年8月に開発環境を先行して移行したあと、本番環境を段階的に移行し、2024年5月に「Oracle Exadata Database Service」への移行を完了した。

 さらに今後、2024年8月に「Oracle Cloud VMware Solution」への移行を完了させ、2024年内に災害復旧環境の稼働開始を予定している。<日本オラクル>
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