“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「Invention and Innovation」(バ-ツラフ・シュミル著/河出書房新社)

2024-04-03 09:42:11 |    科学技術全般



<新刊情報>



書名:Invention and Innovation~歴史に学ぶ「未来」のつくり方~

著者:バ-ツラフ・シュミル

訳者:栗木さつき

発行:河出書房新社

 ビル・ゲイツ絶賛の世界的権威が語る、テクノロジーの歴史と未来。報道や広告ではわからない事実(ファクト)を明らかに。過去の「イノベーションの失敗」から教訓を得る、世界水準の教養。世界的権威が語るテクノロジーの歴史と未来。過去の「失敗」から得られる教訓とは?いま、本当に必要なビジョンとは? AI バイオ 超高速輸送 クリーンエネルギー etc. 報道や宣伝ではわからない事実(ファクト)を明らかに。 ・「発明(インベンション)」イコール「イノベーション」ではない・イーロン・マスクの不都合な真実・原子力は「成功した失敗」だった・脱炭素化を急いではいけない・「指数関数的成長」は誤解されている・現代文明をつくった空前絶後の10年間・・・【著者】バ-ツラフ・シュミル マニトバ大学特別栄誉教授、カナダ王立協会フェロー。エネルギーや環境などの学際的研究を行っている。2013年、カナダ勲章を受勲。『Numbers Don't Lie』『エネルギーの人類史』など著書多数。
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「よくわかるシステム監査の実務解説<第4版>」(島田裕次著/同文館出版)

2024-04-03 09:41:49 |    情報工学



<新刊情報>



書名:よくわかるシステム監査の実務解説<第4版>

著者:島田裕次 

発行:同文館出版

 付加価値の高いシステム監査のための実務のポイントがわかる。システム監査基準/管理基準の改訂を踏まえて、昨今話題のDXやAIのシステム監査など最新のテーマについても解説。<目次>第1章 システム監査の意義 第2章 システム監査とシステム監査基準の改訂の歴史 第3章 IT統制とシステム監査の概念 第4章 システム監査の推進体制と手順 第5章 システム監査におけるリスクアプローチ 第6章 システム監査の監査手続と技法 第7章 CAATs(コンピュータ利用監査技法) 第8章 監査判断と監査報告 第9章 システムのライフサイクルからみた監査ポイント 第10章 アプリケーションシステムの監査ポイント 第11章 テーマ監査のポイント 第12章 新しいITとシステム監査 第13章 今後の課題
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●科学技術ニュース●産総研など、グラフェン層間に2層アルカリ金属の最密配列を発見し大容量二次電池の開発に期待

2024-04-03 09:40:59 |    電気・電子工学
 産業技術総合研究所(産総研)ナノ材料研究部門 電子顕微鏡グループ 林 永昌 主任研究員、大阪大学 末永 和知 教授、東京工芸大学 松本 里香 教授、九州大学 吾郷 浩樹 教授、台湾国立清華大学 Chiu Po-Wen(邱博文)特別教授らは、炭素原子が1個の厚さで六角形の格子状に並んだグラフェンの層間に高密度でアルカリ金属を挿入する技術を開発し、原子の配置構造を直接観察することに成功した。

 二次電池の性能は、電気自動車の走行距離やスマートフォンの使用時間などに影響を与える主要な指標の一つ。二次電池が、より大きな電気容量を蓄積できるようになれば、これらの電子デバイスの性能を向上させることができる。

 電池の電極材料である黒鉛(グラファイト)は、グラフェンが層状に重なり、層間に配置されたアルカリ金属が電子を受け渡すことで、充電・放電を行う。もし、グラフェン層間に高密度でアルカリ金属を充填できれば、電気容量が向上するであろう。

 過去百年にわたり、X線や電子回折の測定を通じて、グラフェン層間には単層のアルカリ金属しか充填できないと広く認識されており、各層が完全に充填された状態が理論的な充電極限と考えられてきた。

 しかし、層間アルカリ金属の原子配置を直接観察し、グラフェン層がアルカリ金属原子を単層でしか収容できないのか、それとも他の技術によって、より高密度または複数層のアルカリ金属を収容できるのかを検証する研究報告はなかった。

 同研究グループは、グラフェンの間にアルカリ金属を高密度に挿入する技術を開発した。高性能電子顕微鏡により、層間のアルカリ金属原子の配置構造を直接観察することにも成功した。

 電極として広く用いられてきたグラファイトには、1層構造のみが形成されるが、グラフェン層間のアルカリ金属は、グラファイト表面のグラフェン層間に特有な層間隔の柔軟な拡張性により、およそ2倍のアルカリ金属を挿入できる2層構造で最密充填されることを発見した。

 アルカリ金属を2層に挿入したグラフェンを積層できれば、それを電極材料にしてアルカリイオン二次電池の大容量化が期待される。

 リチウムやナトリウムは軽元素のため、低加速電圧STEMでの観察は困難。今後は、計測手法を検討して、2層グラフェンおよび多層グラフェン中に挿入した軽いアルカリ金属の原子配列の観察に挑戦する。また、この実験ではバッテリーの電気化学法挿入メカニズムとは異なる気相挿入を使用しているため、実際のバッテリーの機能を模倣し、STEMを用いて電気化学的なイオンの動きを明らかにすることでバッテリー劣化の原因解明などにも貢献したいと考えている。<産業技術総合研究所(産総研)>
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●科学技術ニュース●TOPPANデジタル、OSTIとサグリ、東アフリカでスマート農業実現に向けた実証を実施

2024-04-03 09:40:19 |    情報工学
 TOPPANデジタル、OS Trading & Investments Pte. Ltd.(本社:シンガポール、OSTI)、サグリの3社は、ルワンダとタンザニアの農園において、スマート農業実現に向けた実証実験を2024年4月より開始する。
 
 同実証においては、衛星観測データを用いた農地の生育/土壌分析や、気象データのセンシングなど、テクノロジーを活用して現地のニーズに適合した、スマート農業ソリューションの開発を目指す。

 OSTIは、東アフリカにおける農園事業「Smart Village Project」を推進している。ルワンダでマカダミアナッツ事業を、タンザニアでは北部Arusha州に保有する1,763ha(中央区の約1.8倍)の広さを持つ農地において、コーヒーを中心とした農園事業を展開している。

 サグリは、衛星データ(SATELLITE)×機械学習(AI)×区画技術(GRID)を掛け合わせ、農業や環境における課題解決を目指す岐阜大学発のインパクトスタートアップ。
 
 一方TOPPANデジタルは、2023年にOSTIと資本業務提携を締結し、TOPPANグループのDX・SXソリューションを活用した、アフリカ地域における現地ニーズや実態に即したスマート農業ソリューションの開発を進めている。

 このような中で、更なるスマート農業ソリューションの強化にむけてTOPPANデジタルとサグリは業務提携契約を締結。これを受け、3社共同でアフリカ地域におけるデータドリブンな農園運営に資する、スマート農業ソリューションの開発に向けた実証実験を開始する。<TOPPAN>

期間:2024年4月~2025年3月
場所:ルワンダ、タンザニアのOSTI運営の農園
目的:現地ニーズに適合したスマート農業ソリューションの開発
概要:・衛星観測データを活用した農園の土壌分析(水分量、ph、CEC、NPKなど)
   ・LPWAネットワーク技術を活用した、現地農園での土壌データや気象データの収集/分析
   ・収穫後の精製条件や加工後のコーヒー豆の品質のデータ分析
   ・データ分析結果を踏まえた、収量アップや品質向上に向けた施策の実行
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