“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 数学の定理」(小宮山博仁監修/日本文芸社)

2023-08-23 09:33:47 |    数学



<新刊情報>



書名:眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 数学の定理

監修:小宮山博仁

発行:日本文芸社

 中学校で習った「ピタゴラスの定理」を覚えていますか?―土地の測量、距離や速さの計算など、日常生活になくてはならない「数学の定理」。いま注目の数学的思考とセンスが磨ける。前書で紹介しきれなかった「定理」を数多く取り上げ、最新の話題と、身近な生活の中で利用・応用されている理論をわかりやすく紹介、解説する。
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●科学技術ニュース●KCCSとマスプロ電工、IoTネットワーク「Sigfox」を活用した浸水センサを国土交通省の実証実験で設置開始

2023-08-23 09:32:59 |    通信工学
 京セラコミュニケーションシステム(KCCS)とマスプロ電工は、国土交通省が実施する「ワンコイン浸水センサ実証実験」に参加しているが、IoTネットワーク「Sigfox」(低価格・低消費電力・長距離伝送を特長とするグローバルIoTネットワークで、日本国内においては、KCCSが唯一のSigfoxオペレータとしてインフラ構築およびネットワークサービスを提供)を活用した浸水センサを、6月から実証実験に参加するモデル自治体等で設置開始した。

 近年、豪雨による浸水被害や河川の氾濫が頻発しており、堤防の越水や決壊の状況、周辺地域への浸水状況などをいち早く把握し、迅速に災害対応を行うことが求められている。また、流域内で活動を行うさまざまな企業等においても、各社の店舗や事業施設に対する災害時対応の迅速化に必要な浸水状況の速やかな把握や、住居等の浸水被害に対する迅速な保険金支払い等の企業活動に必要な浸水データを入手する仕組みへのニーズが高まっている。

 国土交通省水管理・国土保全局では、浸水の状況を面的にいち早く把握するため、小型・低コスト・長寿命で、多数の箇所に設置が可能な浸水センサを国・地方自治体・企業等の流域内のあらゆる関係者で連携して設置し、検知情報を集約するプラットフォームを整備するなど、浸水情報をリアルタイムで収集・共有する仕組みの構築を目的として、令和4年度より「ワンコイン浸水センサ実証実験」の取り組みを進めている。

 同実証実験において、KCCSとマスプロ電工は、浸水センサを共同で企画・開発し、実証実験に参加するモデル自治体等で設置を開始した。小型・低コストで簡単に設置できるため、広範囲に多数導入することが可能。

 同センサは、北海道美瑛町、埼玉県坂戸市、京都府南丹市など複数の自治体で設置する予定。KCCSとマスプロ電工は、今後同センサのさらなる機能強化・低価格化を目指すとともに、自治体や企業等への提供を拡大していく予定。同センサの提供を通じて、近年頻発する浸水被害の迅速な把握を実現し、災害に強いまちづくりを支援する。(京セラ)

【浸水センサの特長】

 ①低コスト:同センサは1台あたり3,900円で提供。Sigfox通信を利用するため、中継器等のネットワーク設備は不要で、通信費は1台あたり年額500円から提供。
 
 ②簡単設置:設置工事が不要な小型の端末で、結束バンド等で誰でも簡単に取り付けることができる。コイン電池で約3年間稼働し、外部電源からの給電も不要。
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●科学技術ニュース●産総研、ポリスルホン樹脂に適用できる原料化技術を開発し難分解性のプラスチックを低温で分解しビスフェノール類を回収

2023-08-23 09:32:39 |    化学
 産業技術総合研究所(産総研)触媒化学融合研究センター ケイ素化学チーム 南 安規 主任研究員は、リサイクルが難しいスーパーエンジニアリングプラスチック(スーパーエンプラ)を、直接、原料物質に分解する技術を開発した。

 ここで生成される原料物質の1つであるビスフェノールSは、スーパーエンプラを構成する汎用的な原料であり、合成に再利用することができる。

 スーパーエンプラは、耐熱性が高く、機械的強度が求められる製品に広く利活用されている。その反面、樹脂を構成している化学結合が強固であるため、モノマーに分解することは容易ではなく、リサイクル技術が確立されていない。

 今回開発された技術を使うことで、ガス化(600度以上)や亜臨界水による分解(250度程度、おおむね10~20メガパスカル)に必要な温度を大きく下回る150度という穏和な温度条件下でスーパーエンプラを分解できる。

 この分解技術は、安定樹脂材料のリサイクル技術確立への道を開き、持続可能な社会の実現に寄与すると期待される。<科学技術振興機構(JST)>
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「スタートアップ買収の実務」(増島 雅和、飯島 隆博、岡野 貴明、SMBC日興証券編著/日本経済新聞出版)

2023-08-23 09:31:59 |    企業経営



<新刊情報>



書名:スタートアップ買収の実務~成功するオープンイノベーションのための戦略投資~

編著:増島 雅和、飯島 隆博、岡野 貴明、SMBC日興証券

発行:日本経済新聞出版

 スタートアップが経済成長の原動力であるイノベーションの源泉であり、社会課題解決に貢献する「新しい資本主義」の担い手と期待されるのは、①研究成果の事業化機会の提供、②新たな投資機会の提供、③新たな技術・事業モデルの獲得機会の提供、④社会規範・価値観の更新機会の提供等、資本主義社会にダイナミズムを付加する社会的な使命を持つからだ。同書は、資金を受ける起業家と、ベンチャー・キャピタルなど投資家、買収を行う企業との関係に着目。株式公開(IPO)と事業売却(M&A)という2つのエグジットのうち、特に後者をいかに設計し、シナジーの創出による経営効率や生産性の向上等、効率的なスタートアップ・エコシステムを構築・維持するか、最新事例をもとに解説。バリュエーションからストラクチャ、PMIに至るまで、実務上のポイントを明らかにする、関係者必携の一冊。【目次】 第1編 ビジネス編 Ⅰ スタートアップを理解する Ⅱ スタートアップ買収の本質――スタートアップの買収により何を買うのか Ⅲ スタートアップのバリュエーション 第2編 M&Aテクニック編 Ⅰ スタートアップ買収の急所 Ⅱ 買収対価のエクイティホルダーに対する分配 Ⅲ スタートアップ買収の取引条件の特徴 Ⅳ スタートアップ買収のストラクチャ Ⅴ 株式対価によるスタートアップ買収

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