“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「感染の法則」(アダム・クチャルスキー著/草思社)

2021-07-21 09:31:06 |    数学



<新刊情報>



書名:感染の法則~ウイルス伝染から金融危機、ネットミームの拡散まで~

著者:アダム・クチャルスキー

訳者:日向やよい

発行:草思社

 新型コロナウイルスから金融危機の連鎖、ネットミームの拡散、犯罪や自殺の伝染まで、数理モデルで明らかにされる、私たちを取り巻く「感染のルール」の数々。
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●科学技術ニュース●丸紅、講談社、集英社、小学館と出版流通改革を実現する新会社設立に向けた協議開始

2021-07-21 09:30:37 |    情報工学
 丸紅は、日本の出版流通をDXの活用によりサステナブルなものに改革することを目指し、講談社、集英社及び小学館と、2021年年内の新会社設立に向けて協議を開始した。

 2020年の出版売上は1兆6,168億円となり、2年連続の前年超えとなった。しかし近年、出版界は複数の構造的な課題を抱え続けており、その改善が急務とされている。
 
 丸紅は、出版社3社を含む出版界と長年に亘って取り引き、信頼関係を構築し、また他業界におけるサプライチェーン改革を行ってきたが、これら全ての実績を活かし、出版社3社からの要請を受け、同3社をパートナーとして、出版流通における課題を解決していくために新会社を設立し、いくつかの新しい取り組みをスタートする。新会社によるDXを活用した主な取り組みの内容は以下の二つです。

1. AIの活用による業務効率化事業
 
 書籍・雑誌の流通情報の流れを網羅的に把握し、AIの活用により配本・発行等を初めとする出版流通全体の最適化を実現することで、返本等に関わる経済的損失を軽減し、出版界全体の持続的成長に貢献。

2. RFID (radio frequency identifier) 活用事業

 アパレル流通業界や図書館業界で大きな効果が実証されているRFID、いわゆるICタグに埋め込まれた各種の情報を用いて、在庫や販売条件の管理、棚卸の効率化や売り場における書籍推奨サービス、そして万引き防止に至るまで、そのシステムを構築し運用することを検討。(丸紅)
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●科学技術ニュース●NICT、住友大阪セメントと早稲田大学、ミリ波無線受信機を簡素化する光・無線直接伝送技術の実証成功

2021-07-21 09:30:07 |    通信工学
 情報通信研究機構(NICT)、住友大阪セメント及び早稲田大学は共同で、2つの要素技術を組み合わせた新たなミリ波受信技術を開発し、周波数101GHz・毎秒70ギガビットを超える高速ミリ波無線信号を光ファイバに直接伝送することに成功した。

 要素技術とは、新規開発の光・無線変換デバイスと、遠隔から光ファイバ光局発信号を送信するファイバ無線技術であり、ミリ波信号を光信号に直接変換する点が特徴。

 同成果を利用すると、既存のミリ波無線受信機で利用されている電子デバイス(信号発生器など)が不要となり、ミリ波無線受信機の簡素化が期待でき、Beyond 5G時代に多数設置される無線アンテナ局の低消費電力化と低コスト化に貢献する。

 今後は、今回基本技術を確立した光・無線相互変換デバイスとファイバ無線技術を活用し、Beyond 5G時代の無線システムに向けたさらなる高周波化、高速化及び低消費電力化を目指した技術検討を進めていく。また、技術検討と並行し、無線通信システムに関する国際標準化活動ならびに社会展開活動を推進していく。(情報通信研究機構<NICT>)
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「多角形の現代幾何学<新装版>」(小島定吉著/共立出版)

2021-07-21 09:29:31 |    数学



<新刊情報>



書名:多角形の現代幾何学<新装版>~サーストンのアプローチより~

著者:小島定吉

発行:共立出版

 同書は、W. P. Thurston(サーストン)による講演“Shapes of Polyhedra”を端緒として、「多角形の形」に関するサーストンの定理を解き明かす。サーストンは、等角n角形のモジュライに対して、蝶変換という操作を導入することで鏡映変換群の話と結びつけた。同書では、多角形という素朴な題材が、現代幾何学により美しく解きほぐされる過程を体感することができる(同書は1999年10月に牧野書店から刊行された「多角形の現代幾何学[増補版]」を共立出版が継承し発行するもの)。

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