“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ロケット・ササキ」(大西康之著/新潮社)

2019-04-10 07:19:26 |    企業経営

 

<新刊情報>

 

書名:ロケット・ササキ~ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正~

著者:大西康之

発行:新潮社(新潮文庫)

 敗戦から高度成長期にかけて、デジタル産業の黎明期に、常に世界の最先端を突っ走ったスーパー・サラリーマンがいた。シャープの技術トップとして、トランジスタからLSI、液晶パネルと当時のハイテクを導入して苛烈な「電卓戦争」を勝ち抜き、電子立国・日本の礎を築いた佐々木正。インテル創業者が頼り、ジョブズが憧れ、孫正義を見出し、サムスンを救った「伝説の技術者」の痛快評伝。

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★科学技術ニュース★産総研とJAMSTEC、「2011年東北沖地震」によって100万トンの有機炭素が海溝底に供給されていたことを解明

2019-04-10 07:18:56 |    宇宙・地球

 産業技術総合研究所(産総研)地質情報研究部門池原 研首席研究員、海洋研究開発機構(JAMSTEC)地震津波海域観測研究開発センター金松敏也グループリーダーらの研究チームは、インスブルック大学、ニューヨーク市立大学、ブレーメン大学海洋環境科学センター、スイス連邦工科大学チューリッヒ校と共同で、2011年東北地方太平洋沖地震(2011年東北沖地震)に伴って、膨大な量の有機炭素が日本海溝の海底に供給されたことを解明した。

 2011年東北沖地震では、有機物に富んだ表層堆積物が、地震動に伴って水深7 km以深の日本海溝の海底に広く再堆積したことがわかっていた。

 今回、2012~2016年に取得された海底地形、サブボトムプロファイラーのデータ、堆積物コア試料を用いて、巨大地震により日本海溝の海底に再堆積した堆積物の体積計算を初めて行った。

 この結果から、2011年東北沖地震によって少なくとも100万トンの有機炭素が海溝底に供給されていたことが明らかになった。

 これらの結果は超深海では初めての報告例であり、また、2011年東北沖地震が日本海溝での炭素循環や短期的な底生生物活動に与えたインパクトが想像以上に大きいことを示唆する。

 国際深海科学掘削計画(IODP)の枠組みで2020年に日本海溝での研究航海「Expedition 386 Japan Trench Paleoseismology」が予定されており、長い堆積物コアが日本海溝全域の多くの地点から採取される見込みである。これらの長い堆積物コア試料を用いて、東北沖での過去の巨大地震の時空間強度分布や、長い時間スケールでの巨大地震の炭素循環への寄与度の解明に取り組む。

 

 

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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「フロンティア軌道論で理解する有機化学」(稲垣都士、池田博隆、山本 尚著/化学同人)

2019-04-10 07:18:27 |    化学

 

<新刊情報>

 

書名:フロンティア軌道論で理解する有機化学

著者:稲垣都士、池田博隆、山本 尚

発行:化学同人    

 量子論に基づくフロンティア軌道論は、有機電子論では難しかった筋の通った説明を有機化学に与えうる同本書の精緻な軌道図とその解説は、複雑な計算なしに学生や有機化学者の軌道図を見る目を養う。現代の有機化学に必要なエッセンスをコンパクトにまとめた意欲作。

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