ゲートボール(GB)日記

まちなかの公園でGBを楽しんでいます。GBは老若男女一緒に楽しめる数少ないスポーツの一つです。まちびと

横浜も都市計画なき危険都市

2014年08月14日 | Weblog
数年前、横浜市港南消防署を訪問したとき、港南区には、消防車が入ることができないほど道が細い町があると言われました。
港南消防署は鎌倉街道に面していますが、その鎌倉街道の東側には急斜面を持つ丘陵が南北にのびています。
鎌倉街道から見ても狭小住宅が斜面を覆い尽くしているのを見ることができますので消防署はこの辺りのことを言っているのだろうと想像していました。

最近スポーツ関係の用事があってこの丘陵の斜面に住んでいる人を訪問しました。
地図で道を調べ、その人のところに行けると思って車で鎌倉街道から一つの細い道に入りました。
曲がりくねりながら道を登って行きましたが、やがて道は行き止まりになり、その先は階段になっていました。
しょうがないので鎌倉街道に戻り、隣の細い道から丘陵に登りました。
やはり曲がりくねった道で今度は目的の家に行くことができました。
家は行き止まりの細い道の途中にありました。
鎌倉街道を挟んで向こう側、西の方の丘陵が見渡せて眺望は広々していいのですが、町はまさに消防車が入ることができない細い道の町でした。

それではこの町は古い町でしょうか。
違います。
ここ数十年の間に金銭主義だけの不動産会社が丘陵の斜面を乱開発してできた危険な狭小住宅の町です。

横浜市はこのような乱開発を長年認めてきました。
今も認めています。
横浜市が町の住環境や安全より土地が動くことによるいろいろな税収を重視していることは明白です。

横浜市は都市計画税をとっていますが、幹線道路や港の建設を重視し、町の住環境や安全は軽視しました。
お金をかけなくても、条例で町中の道路や住宅建設基準を設けるだけで、住環境がいい安全な町をつくることができたのに横浜市は町づくりのロマンなく、消防車も入らない最低の町を数多くつくってきました。
出来てしまった町は百年ぐらいでは改善できないでしょう。

幕末、世界の文化の入り口となった文化的な横浜ですが、戦後の経済成長期は無計画にただ東京勤務者のベッドタウンとしてひたすら住宅個数を増やしてきました。
美しい都市をつくるロマンを欠き、財政を住宅の固定資産税に依存したため丘陵の下も上も斜面も狭小住宅が覆う町ができるのをよしとしてきました。
人口が急増し始めた50年ほど前、一時期、大手不動産会社の大規模宅地造成についてはいろいろ厳しい条件をつけた横浜市ですが、そのほかの宅地造成については不動産会社のいいなりだったと思います。
唯一の救いは当時設定した市街化調整区域や市民の森が何とか残り、灰色となった横浜の中で緑の島となって残っていることです。