長期的に見て世界は水が不足する方向です。
農業適地を探し最新技術を使って農業経営するとしても世界の農業生産は減少に転じる恐れが大きくなってきました。
水の面では日本は恵まれています。
雨が降るだけなく、山の森林が貯水し、雨が降らないときにも川が涸れることがありません。
昔から灌漑に力を入れてきましたので今後も稲作が可能です。
しかし山が多く地形の面からは日本は農業に適していません。
無理をすれば山をもっと農地にすることができますが、森林を大幅に減らすと降った雨水は一気に海に流れ去りますから雨が降らないとき川が涸れる恐れがあります。
山の農地化は綿密な調査研究が必要です。
現在の日本の農地を100%使って何人生活できるかですが、ある調査研究によると5千万人ぐらいだそうです。
今後人口が減り、1億人になったとしても自給率50%程度が限界です。
残り半分はやはり外国から輸入するしかありません。
水に恵まれた日本でも食料で非常に苦しむ時代が意外に早く来そうです。
しかし絶望することはありません。
雨が降らない地域(外国)で太陽光発電を行い、その電気で既存の海水淡水化装置を使って水をつくる方法があります。
太陽熱で海水を蒸発させ水をつくるような海水淡水化装置も実用化されると思います。
ちょっと高い水でも畑作なら使えます。
高い食料を輸入することになりますので、従来以上に日本は工業生産物や知的生産物の輸出に注力する必要があります。
その先には従来捨てていた葉茎や食料としていなかった植物の可食化技術が発達するでしょう。
そのまた未来には組織培養が発達して、食料の工業生産が実現するでしょう。
このような技術革新が実現すれば自給率は50%をこえ、さらに食料輸出国になるかもしれません。