熱海梅園
熱海梅園に行ってきました。
熱海駅から来宮駅の方に狭い歩道を歩いていくとやがて熱海の町が左手眼下に見えます。
熱海は海から山の斜面にかけてできた町ですから坂道が多く、しかも道は細く、町の散策はそれほど楽しくはありません。
来宮神社に立ち寄って樹齢2000年と言われる楠の巨木を見ました。
半分は枯れてしまっていますが、まだ半分は何とか葉が茂っており、新しい幹が古い幹の外側に発達する形で生き残っている様子がよくわかります。
熱海駅から歩いて30分ぐらいで来宮駅の西側谷部につくられた熱海梅園に着きます。
この辺りも大きな建物が迫っていますが、何とか山の斜面の緑が保全され、地形は素晴らしい所です。
梅は残念ながらほぼ終わりで、多少残っている状態でした。
それでも上の写真のように梅は所々に見ることができました。
有名な梅園だけあってよく手入れされていると思いました。
しかしここでもあれこれ建造物をつくりすぎる傾向が見られ、自然美との調和を失いつつあると思いました。
特に奥の方に作られた韓国庭園は、韓国の美とは思えないものを展示しており、造園の意図が理解できませんでした。
熱海は衰退していると聞きました。
地元の方が、熱海は滅びると嘆いていました。
熱海市の税収が伸びず、町の再開発ができないからでしょう。
ここでも開発は業者任せで業者による乱開発が進んでいると思いました。
その結果がいいはずはありません。
折角、山、谷、海、温泉に恵まれながら、その自然を生かすことができず、大きなホテルや集合住宅が山の斜面を覆って自然を破壊してしまったのは町づくりとしては大失敗だったと思います。
温泉は地から湧いて出ます。
その温泉を、周りに自然なきホテルの中の浴室のようなところで浸かっても温泉を楽しんだ気持ちにはならないでしょう。
露天風呂と言ってもホテルの上にあっては興ざめです。
熱海は、温泉が自然から離れ、ただのお湯になったことでその価値を失ったと思います。