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kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

中国企業の影

2025-06-04 06:07:37 | 日記
産業界の浮き沈みは今に始まったことではありません。成長する産業、衰退する産業、生き
残れる産業、生き残れなかった産業悲哀こもごもは過去だけでなく将来も続きそうです。
かつては自動車と並んで輸出産業の一角だった電機業界でしたが、ここ数年で消費者向けの
家電メーカーと産業向けの重電メーカーで業績そして株価は大きな差が出ました。

家電の雄パナソニックの歩みを見れば業界の過去、今、将来が分かります。薄型テレビなど
のクロモノ家電は特に厳しく近頃ではほとんどテレビCMを見る機会もありません。エアコン
や冷蔵庫、洗濯機は何とか奮闘していますが冷蔵庫などの白物家電にもひたひたと中国メー
カーの影が忍び寄ってきました。

パナソニックは家電からリチウム電池や企業向けシステムを伸ばすことで成長の足掛かりを
掴もうとしていますが、まだ道半ばです。ゲームや映画、音楽などエンタメ企業に変身中の
ソニーはレアな存在のようです。

一方重電業界は選択と集中のお手本企業となった日立や空調、防衛や電力機器などインフラ
部門の中心に好業績を上げている三菱電機、富士電機や明電舎といった中堅重電メーカーも
ここ数年業績を大きく伸ばしました。

同じ電機セクターでも安川電機の株価はこのところ冴えません。安川電機は代表的な中国関連
です。同社の主力商品はロボットやロボットなど広い分野で使われるサーボモーターです。
中国はリチウム電池やEVでの成功を受け次はロボット大国に注力しています。ロボットに欠か
せないサーボモーターでも現地企業が技術力を付けています。

中国はロボットでも完成品だけでなく国内でのサプライチェーンの構築に力を入れています。
サプライチェーンを構築して圧倒的なコスト競争力をつけることが可能になります。リチウム
電池では部材でも圧倒的な世界シェアを占めEVの競争力もその基盤があってこそ成立していま
す。

従来は部材などに強い日本企業と圧倒的な規模で完成品を生産する中国企業と住みわけが出来
ていましたが、その構図は崩れつつあるようです。安川電機株の不振は業界の構造変化も大き
いようです。

通信のNECや富士通もハード分野からソフト分野に事業を代え業績、株価とも好調に推移し
ています。この違いは中国メーカー追い上げが激しい業界と影響の少ない業界との差でしょ
うか。重機3社の株価上昇も中国メーカーの影響を受けない好調な企業業績があるからでしょう。

※ 明日の更新は急用のためお休みします。


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