海外投資家は既にクリスマス休暇に突入してしまったのでしょう
か。今週の東京市場の売買代金は2兆円程度で推移し米国株が高
値追いを続けたにも拘わらず今一つ盛り上がりの欠ける展開でした。
心配なのは国内景気です。消費税引き上げ度の反動はそろそろ収
まるのでしょうか。12月も三分の二が過ぎようとしていますがこ
こまで東京地方は師走とは思えないほど暖かい日が多いようです。
間違いなく冬物衣料には逆風です。
ただでさえ消費税引き上げと給与の伸び悩みで消費が弱いところ
に季節外れの暖かさが加われば年末商戦で財布の紐は緩みません。
小売りセクターの決算が気になります。
先週末大幅高で2万4000円を回復した東京市場は米国株高の追い風
も空しく4000円の大台を上回って引けたのは一日だけでした。セク
ターでは半導体関連銘柄が気を吐く一方、機械株には失速する銘柄
が目立ちました。
代表銘柄のファナックの20日の終値は今月の安値水準まで下落する
など米中合意で中国景気が回復に向かうという見立てが本当に正し
いのか疑問符がつくような有様です。
5G本格化普及前の半導体銘柄と自動車分野中心に設備投資が冷え込
んでいる機械株とでは業績面での明暗が分かれ実際に業績面での明
るさが目に見える形で出てこないと反発も永続きしません。
国内景気がしっかりしていてサービス業中心の産業構造の米国と中
国やアジアの経済に左右されやすい製造業中心の日本とでは足元の
景況感がやはり違うようです。今週の日米市場では勢いに差が出ま
した。割高感の強い米株が上昇し割安感の強い日本株の上値が重く
なったのは13日に大幅上昇も影響しているでしょうが、経済構造の
違いもあるのではないでしょうか。
半導体関連は別格で他の製造業銘柄はTOB関連で人気の日立グルー
プなどに人気が偏っています。業績への期待で株高が進んでいる訳
ではないので横への広がりもありません。野中の一本杉状態での株
高ですから個人投資家の懐具合も余り温まりません。
「100年に一度の変革」と言われているCASEで自動車業界には研究
開発費や投資が大きな負担となっています。その分利益が削られる
構造です。今年のように世界の市場で自動車販売が低迷すると巨額
な先行投資の重みが増します。
TOPIXに占める輸送用機器の比率は8%と言われています。それにタ
イヤやワイヤーハーネスを生産する電線企業、鋼板や樹脂素材の化
学企業も含めるとその比率はさらに高まります。一方米国はS&P500
で自動車と部品を合わせても0.4%です。
ITが23%とヘルスケアが14%、金融が13%の公正です。利益率も高く
グローバル市場で稼げる企業のPERは高くなっています。日米の産業
構造の違いが市場の勢いに表れています。
裾野が広く日本経済の屋台骨である自動車業界の景況感が良くならな
い限り日経平均が例え一時的に2018年の高値を更新しても一段高には
なりません。2020年は自動車セクターの景況感が良くなるかどうかで
日経平均の上値が決まりそうです。
22、23日の更新はお休みします。
か。今週の東京市場の売買代金は2兆円程度で推移し米国株が高
値追いを続けたにも拘わらず今一つ盛り上がりの欠ける展開でした。
心配なのは国内景気です。消費税引き上げ度の反動はそろそろ収
まるのでしょうか。12月も三分の二が過ぎようとしていますがこ
こまで東京地方は師走とは思えないほど暖かい日が多いようです。
間違いなく冬物衣料には逆風です。
ただでさえ消費税引き上げと給与の伸び悩みで消費が弱いところ
に季節外れの暖かさが加われば年末商戦で財布の紐は緩みません。
小売りセクターの決算が気になります。
先週末大幅高で2万4000円を回復した東京市場は米国株高の追い風
も空しく4000円の大台を上回って引けたのは一日だけでした。セク
ターでは半導体関連銘柄が気を吐く一方、機械株には失速する銘柄
が目立ちました。
代表銘柄のファナックの20日の終値は今月の安値水準まで下落する
など米中合意で中国景気が回復に向かうという見立てが本当に正し
いのか疑問符がつくような有様です。
5G本格化普及前の半導体銘柄と自動車分野中心に設備投資が冷え込
んでいる機械株とでは業績面での明暗が分かれ実際に業績面での明
るさが目に見える形で出てこないと反発も永続きしません。
国内景気がしっかりしていてサービス業中心の産業構造の米国と中
国やアジアの経済に左右されやすい製造業中心の日本とでは足元の
景況感がやはり違うようです。今週の日米市場では勢いに差が出ま
した。割高感の強い米株が上昇し割安感の強い日本株の上値が重く
なったのは13日に大幅上昇も影響しているでしょうが、経済構造の
違いもあるのではないでしょうか。
半導体関連は別格で他の製造業銘柄はTOB関連で人気の日立グルー
プなどに人気が偏っています。業績への期待で株高が進んでいる訳
ではないので横への広がりもありません。野中の一本杉状態での株
高ですから個人投資家の懐具合も余り温まりません。
「100年に一度の変革」と言われているCASEで自動車業界には研究
開発費や投資が大きな負担となっています。その分利益が削られる
構造です。今年のように世界の市場で自動車販売が低迷すると巨額
な先行投資の重みが増します。
TOPIXに占める輸送用機器の比率は8%と言われています。それにタ
イヤやワイヤーハーネスを生産する電線企業、鋼板や樹脂素材の化
学企業も含めるとその比率はさらに高まります。一方米国はS&P500
で自動車と部品を合わせても0.4%です。
ITが23%とヘルスケアが14%、金融が13%の公正です。利益率も高く
グローバル市場で稼げる企業のPERは高くなっています。日米の産業
構造の違いが市場の勢いに表れています。
裾野が広く日本経済の屋台骨である自動車業界の景況感が良くならな
い限り日経平均が例え一時的に2018年の高値を更新しても一段高には
なりません。2020年は自動車セクターの景況感が良くなるかどうかで
日経平均の上値が決まりそうです。
22、23日の更新はお休みします。
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