kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

円安だけでは不安

2018-04-25 06:19:23 | 日記
やはり円安は株価にとっては特効薬なのでしょうか。24日の東京
市場は108円台で推移した円安を好感して自動車や電機それに米
国の金利上昇で恩恵を受けるメガバンクや生・損保が牽引する形
での上昇でした。やはり主力銘柄の上昇は日経平均に大きなプラ
ス効果を与えるようです。

東京市場は3月26日に104円台に突入した円相場を嫌気して輸出関
連銘柄中心に主力銘柄は売り込まれました。このまま円高基調が
続けば2018年度の想定為替レートを100円或いは105円に設定する
輸出企業のガイダンスリスクが警戒されました。1か月前の相場の
先行きは不安いっぱいでした。

トランプ大統領からの円安誘導批判も心配された先週の日米首脳
会談が大きな波乱なく終わり、北朝鮮リスクも一段と後退しまし
た。そのタイミングで米国長期金利が3%目前まで上昇したことか
ら円相場は104円台を底にして108円台まで戻しました。不思議な
ことに円安への好材料が一つ出てくると次から次に支援材料が出
てきます。

堅調な展開だった24日の東京市場ですが、売買代金は値動きの割
に膨らみませんでした。2万2000円台中盤から後半にかけての累
積売買高はかなり厚いというのが以前から指摘されています。一
時2万2300円を越えた24日でも売買代金は2兆4000億円弱と膨ら
んでいる訳ではありません。

やはり売買代金が3兆円程度まで膨らまないと2万3000円は見えて
こないようです。今後の展開は先物の買戻しに加え長期投資家の
現物買いが加わるかどうかです。海外投資家は4月は買い越しに
転じたとはいえ買い越し額は低水準です。やはり先週から軟調な
展開を続けている米国株の動きも気になっているのでしょうか。

ゴールデンウィーク期間中は株高が続くというアノマリーが語ら
れた時期もありました。2017年は5月中旬まで堅調な展開でした。
反対に2016年はGW直前に高値を付け一気に調整ムードが強まり
ました。果たして2018年はどちらのケースになるのでしょうか。

今日の東京市場は米国株の大幅安から早速試練の時を迎えそうで
す。発表が本格化している米国企業の決算は総じて好調のようで
す。しかし事前の期待が高かったからでしょうか。決算発表を受
けての株価の反応は必ずしもいいものではありません。長期間に
わたる景気好調がそろそろ曲がり角に差し掛かるのではないのか
という漠然とした不安が底流にあるからでしょうか。

24日の米国市場では象徴するような動きがありました。世界最大
の建機メーカーであるキャタピラーの1~3月期決算は市場予想を
超える大幅な増益でした。しかしCEOが前期の四半期決算がピーク
との発言から株価は急落、市場全体も大きく下げました。キャタ
ピラーは景気敏感株の代名詞です。この動きは如何に市場は景気
の先行きに神経質になっている証かもしれません。

日本企業にとって円安は追い風ですが、世界の景気敏感株という
位置付けである日本株は世界の景気見通しが何よりも重要です。
多少円安に振れても世界景気が落ち込んでは数量減となり円安の
恩恵も打ち消されます。今後は円相場だけでなく米国株の動きも
最新の注意を払う必要がありそうです。
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