kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

米中貿易戦争のとばっちり

2019-06-19 04:06:18 | 日記
東京市場は一足早く夏枯れ相場に突入してしまったのでしょうか。
18日の東京市場は前日の米国株が小幅高だったことから堅調な取り
引きを予想する向きもありましたが、10時半過ぎから下げ足を早め
大引けまで軟調な展開でした。151円下げの要因を円高だとか欧州
の短期筋の売り仕掛けだとか市場では噂されましたが、僅かな売り
で下げてしまう市場に根本原因があるようです。

市場のエネルギーを計る物差しである売買代金は連日で2兆円を大
きく割り込んでいます。売買代金の低迷は陰の局という見方もあり
過去には上昇相場のスタートラインとなったケースもありましたが
どうも今年に限って歴史は繰り返すという経験則が当てはまるのか
怪しくなってきました。

米国からの制裁でファーウェイの2019年スマホ世界販売は2割減と
いう見通しが会社側から示されました。多くの部品を米国や日本そ
れに韓台から調達しているファーウェイの減産は部品各社にも大き
な影響が出ます。ファーウェイの減産分をライバルメーカーが埋め
合わせれば影響は限られますが、スマホ市場全体が既に成熟化して
販売は頭打ちです。

ここ数年コスパの良さが消費者に受け大きく販売を拡大したファー
ウェイのの減産は消費者の様子見ムードを強める可能性もあります。
特に日本企業は世界的な電子部品企業やフラッシュメモリーの元東
芝子会社や画像センサー世界一のソニーなど高収益な企業が多いだ
けに影響は無視できません。

東京市場でも電子部品各社や半導体製造装置各社は海外投資家にも
人気でした。5Gの基地局でも有力メーカーのファーウェイへの制裁
は半導体業界など当初の予定から業績回復が後ずれするとの見方も
広がり市場でも尚更投資見送りに拍車がかかっています。

4~6月期の実績や7~9月期の見通しが出揃う7月後半から8月初旬に
かけて業績悪を織り込む動きが活発になり株価下落が進まないとア
ク抜け感は出ないかもしれません。株価にはリズムがあって膠着状
態から上昇相場に移るケースは稀です。上昇する直前には一旦下に
突っ込んでから上げることが多いようです。

18日のNY市場は米中首脳がG20開催中に電話協議することで合意し
たというニュースが伝わり貿易問題が進展するという期待で369ド
ル上昇しました。もっとも期待先行の上げであることは明白で事
態が好転するかどうか確信がある訳ではありません。

中国が掲げる製造業2025の中心銘柄であるファーウエイが米国の
制裁の影響で予想以上に業績が落ち込むことが判明し中国も何ら
かの妥協をする可能性はあるかもしれません。しかしまだ準備不
足ではないでしょうか。今月事態が大きく好転するということは
現時点では考えづらいようです。米中貿易戦争のとばっちりで日
本経済が足を引っ張れる現在の状況はまだ着地点が見えません。
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