希望の星

米国市場の上昇を背景に今日の日経平均は終値ベースで2万8000円台を回復する
事が出来るのでしょうか。もっとも3日にはSUBARUの決算が市場予想を下回り
急落するなど決算プレイは活発です。2日には同様の理由でJSRが大きく下落し
ました。

一方2日にTDKは決算を好感して13％を越える上昇でした。ダイキンも上昇修正
を好感して1月下旬の水準まで戻しました。円安メリットが期待さたセクターで
も個別銘柄では明暗が分かれているようです。

海運銘柄は投資家の希望の星なのでしょうか。非鉄や石油、商社銘柄がコモディ
価格の下落で軟調に推移している一方海運3社はこのところ戻りが鮮明です。特
に商船三井は10年来高値圏まで上昇しています。6月には川崎汽船が独歩高でした。

投資家にとって高値掴みで塩漬けにすることがもっとも避けなければならないこ
とです。海運3社は昨年9月今年3月そして6月と今月いずれも大きな上昇を記録し
高値掴みをしたとしても我慢していれば利益が場面が来ました。投資家にとって
は投資のタイミングが間違っても怪我の少ないセクターです。

また海運3社の業績は共同出資するコンテナ子会社の利益が大部分です。連想買い
がしやすいことも好都合です。しかもコンテナ市況は昨年から度々軟化が懸念され
ていましたが、いずれも杞憂に終わり業績好調が続き大幅増配が市場に好感されて
います。

川崎汽船が9月に株式分割を発表し、既に実施した商船三井を加え3社が分割します。
投資単位が下がり投資家の資金流入期待も買い方の追い風になっています。市況産
業銘柄は大きな山を形成した後は急落し株価が回復することはほとんどありません。
海運3社は異例中の異例です。

海運銘柄で大きく儲けたとカリスマ投資家の一人が話していましたが、波乱相場の
中で海運3社は希望の星でした。為替相場も先週波乱の展開でした。今後も市場の
先行きは混沌とするでしょう。海運3社のような叩かれても再び復活するような銘
柄は稀です。