kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

もう一つのシナリオ

2020-12-29 07:32:43 | 日記
トランプ大統領が(約93兆円)の新型コロナウイルス対策法案に署名
したことが伝わった週明け28日の東京市場は反発し大引けでは2万6800円
台に乗せました。最も下落銘柄数は上昇銘柄数の2倍で売買代金は2兆円を
下回り盛り上がりにかける展開でした。一部の値嵩株が指数を押し上げた
格好です。

結局11月の大幅高、先週まで12月は揉みあいの相場だったようです。12月
の市場は成長株から景気敏感株に物色対象が移りました。コンテナ市況が
高騰した海運銘柄やこれまで人気の圏外だった重機3社の上昇も目立ちまし
た。

川重や三菱重工は水素関連という包装紙をまとい、またIHIは防衛予算増額
で防衛関連というこれまで何度も囃されたテーマで物色対象になりました。
もっとも川重とIHIは今期無配に転落、三菱重工も大幅減配予定です。確か
に業績は今期が底で来期には回復が期待できるでしょうが、成長期待が高
まったという判断はできません。出遅れ物色の流れに乗ったというのが本
当のところでしょうか。

出遅れと言えばパナソニックも12月相場では堅調な値動きです。同業のソ
ニーにかなり水を業績も株価も差をつけられました。テスラ向けなどのEV
用電池を手掛けていることからテーマに乗ったのでしょうが、残念ながら
会社や市場が期待したほど車載電池事業は業績に貢献していません。出遅
れ銘柄の水準訂正が12月相場では流れだったようです。

既に市場は来年の相場見通しに関心が向いています。ワクチン接種が広が
り経済正常化が進み景気が本格回復する期待が高まっています。企業業績
の大幅回復もあり2021年の市場は一段高という予想が多いようです。もっ
とも市場は水物です。ワクチンの重大な副作用が顕在化することや変異し
たウィルスには効果が半減するなどのリスクがないとは言えません。

また日本ではコロナ終息に見込めず東京オリンピックが中止に追い込まれる。
またこれに関連して菅政権の内閣支持率が20%台まで低下して辞職に追い込
まれるという可能性もあるかもしれません。いずれも現状では確率の低いこ
とばかりですが多くの市場関係者が来年も上昇すると強気の見方が揃えば裏
目を考えたくなります。

結局相場はアマノジャクです。人が考えているとおりにはなかなか動いてく
れない。理屈では割り切れない、いわゆる「理外の理」で動くものであり、そ
れが「相場は生きもの」と言われる所以です。シナリオ通りなら誰も損するこ
とはありません。要するに予想はあくまで予想であり多くの投資家が強気に
なる時には冷静に市場の声をよく聞くことが大事になります。

年内に限ってはまだ音楽がなり続けているようですから株高は崩れそうもあ
りません。28日の米国市場は3指数揃って高値を更新しました。久しぶりに
GAFA銘柄が賑わったようです。東京市場でも値嵩株中心に買いが期待でき
明日の大納会までに2万7000円の大台乗せも期待できそうです。目先は順張り
しかし相場の変調が感じられたらいつでも降りる準備は忘れずにということ
のようです。
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