kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

内需株に吹く逆風

2019-07-09 06:12:12 | 日記
今週末のSQが終れば東京市場は3連休です。8日の売買代金は1兆
7000億円程度と薄商いでした。昨日だけでなくこのところ東京
市場の売買代金は2兆円を割り込む日が多くなりました。市場エ
ネルギーの低下は陰の局という見方もありますが、どうやら今回
は低迷局面を抜け出すのは簡単ではないようです。

月末からスタートする決算発表を控えて国内要因からは動きにく
い状況が続きます。6月から急ピッチに上昇してきた米国株にも
先週高値更新したこともあり2万7000ドルの大台替えが目前に迫
り高値警戒感がそろそろ広がっても不思議ではありません。

米国株は利下げを前のめりで織り込んでしまっただけにこのまま
大台乗せから一段高を期待するには少々荷が重いかもしれません。
決算発表がスタートすることもあり次第に全体よりも個別銘柄物
色が盛んになりそうです。

米中貿易戦争の影響もあり中国経済の回復が遅れ4~6月期の日
本企業の業績は外需銘柄中心に厳しい内容になるのでしょうか。
また7~9月期業績を企業がどのように見通しているのかも重要
になります。

相場は本来なら米中貿易戦争の影響を受けにくい業種や企業に光
が当たりそうですが、小売り銘柄中心に内需の弱さもあり小売り
銘柄が選択されにくくなっています。医薬品銘柄も外部環境が不
透明な時には選好されるセクターで先週は大きく上昇した銘柄も
出ていました。

しかし今週は一転売りに押される銘柄が目立ち明るいスタートと
はなりませんでした。下げの要因はまたしてもあの人でした。ブ
ルームバーグ通信が「トランプ米大統領が5日、米国の薬価を引
き下げるため他国で支払われる価格の最低水準に基づいて医薬
品が購入できるようにする制度を考案中だと明らかにした」と
伝えました。

米国では医薬品の高さが議論の的となっており、「共和、民主両
党とも問題視していることから、2020年の大統領選に向け薬価引
き下げ圧力は続く」との見方もあります。来年の大統領選挙での
争点の一つになるかもしれず医薬品銘柄には逆風になるとの指摘
もあります。

勿論内需銘柄でも底堅く推移しているところもあります。しかし
アベノミクス相場初期のように外需銘柄が手掛けにくい局面で次
々に内需銘柄からスター銘柄が出た局面とは明らかに違っていま
す。

小売りセクターでいえばインバウンド需要で人気化した百貨店株
消費者の利便性を捉えたコンビニ、そのコンビニやスーパーから
顧客を奪うことやインバウンド需要を捕らえた形で成長してきた
ドラッグストアと次々に人気化しましたが、いずれも成長の曲が
り角に突き当たりました。外需銘柄と内需銘柄の両輪とも買い難
いとなると日本株の出番はもうしばらくかかることになります。

コメント
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