kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

泣き面にVW問題

2015-09-23 08:53:39 | 日記
臨時更新パート2

世界経済や米利上げの先行き不透明感から低迷を続けている世界の市場に追い
打ちをかけるような問題が表面化しました。VWの排ガス試験の不正問題は事件
発覚後二日目の取引となった22日も動揺は収まりませんでした。VW株は前日の
19%安に続いて23%安と大幅に値下がりしました。

影響はVWに止まらずドイツ同業のダイムラーやBMWの株価も大幅に下落しフラ
ンスのプジョーシトロエンやルノーも大幅に下落しました。VWに限らず欧州メーカ
ーはディーゼル車を環境車の本命と位置付けていましたからディーゼル車自体の
イメージダウンを懸念したのかもしれません。また世界経済の減速懸念から資源
株も下落して欧州市場は全面安になりました。前日反発したNY市場も朝から売り
が止まらず一日中軟調な展開でした。

VW不正問題は部品業界なども巻き込みながらしばらく動揺は続きそうです。日本
企業も対岸の火事では済まされないかもしれません。例えば今回の不正問題がデ
ィーゼルエンジンで起きたことです。ディーゼルエンジンに欠かせない排ガス浄化
装置の日本の大手メーカーは日本ガイシやイビデンです。ディーゼル車の売れ行
きに影響が出るという見方が広がれば関連銘柄は連休明けには売り込まれる可
能性があります。

イメージダウンからディーゼルエンジンに力を入れているマツダにも影響が出る恐
れもあります。VWに自動車部品のパワステを納入している日本精工にも影響が
出るかもしれません。VWの販売が中国だけでなく世界で広がれば部品納入企業
も大きな影響を受けます。株は連想ゲームです。実際の影響は限定的だったとし
てもネガティブサプライズが起これば取り敢えずリスク回避から持ち株を手放す行
動を取る投資が出てきます。

ディーゼルエンジンのイメージダウンはHVやEVを環境車として打ち出している
日本企業には当面プラスに働くという見方もあるでしょうが世界景気の先行き懸
念という状況では景気敏感株という側面のある自動車銘柄を積極的に買い上げ
る訳にはいきません。

環境車としてのクリーンディーゼルに対する逆風は今回の不正問題からしばらく
厳しい状況が続きそうです。リーマンショック後GMやトヨタの足踏みの間隙をつく
ように販売台数を倍増させました。そのVWが2営業日続いて2割前後も下げたと
いう事実が事の深刻さを表しているようです。
コメント
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