kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

デジャブ

2014-12-11 08:41:02 | 日記
予想よりも1週間早かった。なかなか思うようにいかないのが市場です。今回も
また高値から急落という昨年の5月や今年の1月の様な相場急変が起きました。
それも雇用統計結果のよい数字から米国経済の順調な回復を確認でき株価が
高値を更新した直後の出来事でした。

今回の下げの原因とされた二つの出来事もそれまで市場での懸念材料として
表面化していなかったことです。ひとつは上海市場の株価急落です。もっとも
上海市場は11月の中国利下げもあり12月に急騰していて過熱感もありました
から5%程度の下げはそんなに大きな出来事とは思えません。もう一つのギリ
シャ問題再燃も世界経済に決定的なダメージを与えるとは前回の危機時の時
もそうであったように考えられません。

結局世界的な金融緩和と原油安で日米欧の株価が高値水準にあったことも
あり決算末を控えた短期筋が一斉に手じまい売りに転じたことが下げの背景
でしょう。上海市場の急落もギリシャ問題再燃も売りの口実にされた可能性が
高そうです。

東京市場では円安と米国経済好調で輸出株の業績上昇修正期待と原油安
のメリットまた日銀によるETF買いやGPIFによる株式比率の引き上げそれに
選挙期間中は株価が上昇するというアノマリーも手伝い少なくとも投票日ま
では下値不安が少ないという安心感がありました。もし変調があるとすれば
選挙後あるいはFOMCがある17~18日前後などという予想はありました。

結果的にはメジャーSQ前に相場は急変しました。どこで下げ止まるかにより
ますが、少なくとも年内に再び18000円を回復するのは難しくなりました。2ヶ月
に及ぶ上昇相場が転機を迎えたとしたなら相場のリズムから言っても当面は
反発と下落を繰り返しながら下値模索を年末年始に続けるかもしれません。
昨日の大幅安でも日銀のETF買いがなかったことも市場では不安視されてい
ます。

相場急変で明らかになったことは東京市場の投資家層の厚みの無さです。
おそらくこの急落の過程で個人投資家は現物、信用とも大幅に買い越した
可能性は高いと思います。それでも下落が止まらないのは他に有力な買い
手が国内には存在しないという事実です。長期投資家の層の厚みが米国
市場に比べて薄いことがボラの高い状態を作り出しています。この問題が
解決しなければ今後も同様の事は繰り返されそうです。










コメント
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