kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

さよならパナこんにちはソニー

2014-04-08 07:04:22 | 日記
254円安と急落に見舞われた週明けの東京市場で家電業界の代表銘柄である
パナソニックとソニーの株価は明暗が分かれました。パナソニックは57円安
(4.68%)と大幅な下落でしたがソニーは6円安(0.3%)と僅かな下落でした。
株価水準もパナソニックが1月16日の高値1406円に対して7日は1162円と17%
下落、ソニーは4月1日の高値2030円対して7日は1988円で2%の下落と値持ち
の良さは際立っています。

前期の業績を比較すればパナソニックはリストラ効果もありV字回復を達成しま
した。一方ソニーはエレキ事業の赤字解消が進まず業績の下方修正に追い込
まれました。PC事業の売却やテレビ事業の分社化などまだリストラ継続中です。
V字回復を達成した企業の株価が高値から大きく下げ反対に業績未達でさらな
るリストラに追い込まれた企業の株価が今年の高値圏を維持しているというのが
現実です。

結局ソニー株の場合業績不振だからこそ会社側はもう一歩踏み込んだリストラ
に取り組まざる負えない。抜本的なリストラ策で一時的に赤字は膨らむが一気に
業績改善が進むというのが買い方の論理のようです。表面的には業績不振なの
に株価が上昇することで投資判断に強弱感が出て空売りも入り需給面での妙味
が増し株価の上昇が継続するということもあり得ます。

一方パナソニックはV回復を達成して当面はサプライズを起こすような材料も出
にくく普通の会社の評価に戻ります。そうすると市場平均に比べて高いPERが
目立つようになり今期は前期に比べて格段に増益率が低下して上値が重くなり
ます。この点に注目して一説には外国人投資家がパナソニック売りのソニー買
いというペアトレードを仕掛けているという噂も市場ではあるようです。

良い材料もみんなが知ってしまえばその価値は半減して悪い材料もみんなに知
れ渡ればもう悪材料にならないというマーケットの定めでしょうか。もちろん株価
を左右するのは最終的には業績です。しかし現代のように多くの投資家がネット
の普及で情報を簡単に入手できる時代では半年先いや1年先のことを考えて投
資判断しなければ勝ち残れないのかもしれません。経済紙にニュースが出てから
買ってもトータルでは勝率は余り芳しくないというのが現実です。


コメント
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