kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

蚊帳の外

2013-08-05 08:09:50 | 日記
日経平均が週末2日間で800円近く上昇した東京市場でニコンは全く蚊帳の
外に置かれた状態でした。7月31日から8月2日までは3日続いて2049円の引
け値でした。日経平均が参議院選挙まで順調に上昇する状況下で2300円前
後で揉み合い、選挙後の急落で2000円割れ寸前まで下げました。幅広い銘
柄が反発した1日と2日も前日比変わらずでした。

ニコン株に対しては特に好材料も悪材料もこのところニュースでは伝わって
いません。考えられることはデジカメでは最大のライバルであるキャノンの決
算が円安にもかかわらずコンパクトデジカメの不振から下方修正されたこと
でニコンも業績の下方修正を迫られるのではないかと市場が警戒している
と思われます。

キャノンの営業利益に占めるデジカメを中心としたイメージング部門の比率は
約5割、ニコンは8割弱と圧倒的にデジカメ依存度の高さが目立ちます。それ
だけにキャノンのようにデジカメ不振が明らかになれば今期の業績の下方修正
は避けられません。まあ市場も下方修正があるだろうと予想しているから全体の
反発局面でも反応しないのでしょう。問題は市場の予想以上なのかそれとも警
戒しているほど落ち込みは少ないのか注目の決算発表は8日です。もっとも経済
紙の観測記事がその前に出ることもあります。

今後の展開はかなりの下方修正に追い込まれて大幅安しかしそこで悪材料出
尽くしによりその後は急反発するケース、また可能性は少ないですがその後も
じり貧で下落が続く。あるいは市場の懸念は杞憂に終わり決算発表後は急上昇
するパターン。

前回は後者のケースで株価はその後4割上昇しました。ニコンの株価習性は
急騰急落が割に多い銘柄です。うまくはまれば大きな利益をもたらします。
ここまでだらだらと下げてきた訳ですから急落すればどちらかというと目先は
悪材料出尽くしになると思いますがこればかりはどっちに転ぶか分かりません。
買う買わないは別にして今週はニコンの株価から目が離せませんね。

半導体露光装置の大手メーカーであるニコンはかつては半導体業界の景況に
株価が左右されました。しかし露光装置の世界的メーカーのオランダのASML社
が7割のシェアとってニコンの業績に及ぼす半導体装置の売り上げは減少の一
途です。露光装置に代わってここ数年ニコンの業績を支えているのがデジカメ
です。スマホと競合するコンデジが不振は頭の痛い問題です。底堅い販売の続い
ている一眼だけではカバーできなくなってきました。株価の水準とにらめっこしな
がらの投資判断が必要です。
コメント
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