古今亭円菊さん、亡くなる

2012-10-15 17:59:48 | 塾あれこれ
以前の噺家しか存じ上げず
それも次第に少なくなっていく私ですが
古今亭円菊さんは印象深い芸人さんでした。

一見アクが強いような噺っぷりなのですが
それなりのサービス精神から来るものでしょう。

師匠が偉大すぎて大変だったとも思いますね。

寄席の高座でしばしばお見かけするようになって
何だかエラぶらない方のように勝手に思いこみます。

もし町中でお見かけしたら、私には珍しく声をかけて
いたのではないでしょうか。

きっと愛想よい笑顔を返してくれたと思います。


デフォルメのきつい芸風は、あっさり系をムネとする
江戸落語では評価が高くなく、名人などと持ちあげられる
ことはなかったようですね。

志ん朝以降の江戸の噺家さんは緻密を良しとし
ともすれば演劇風に上手いのですが
噺というものは、ヒトが前に出なくてはなりません。

話手が「~」という話をして聞かせるのですから。

今はタマにテレビで落語を見るくらいですが、
若手の方、上手いには上手いんですがねえ。
日本人がウスッペラくなったせいか個性がなく
従って一人コント風ではあっても噺にならない。
これじゃハナシにならない。。。。ははは。

「そいつアいけませんヨ、ねえ、円菊さん」