かぶれの世界(新)

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危機の民主主義

2020-10-20 20:35:18 | 国際・政治
考えが纏まっているわけではないが、米大統領選の投票日が2週間前に迫り、中国の外交内政ともに益々強権的な姿勢になる今、このテーマについて語ってみたい。2年前に世界の民主主義をリードする米英の国民がアホな判断で間違えた指導者を選び世界を混乱に陥れたと投稿した。

混乱のアメリカ
2年経って状況は悪化し世界的な民主主義の危機にまで波及したように感じる。どこまでが真実か分からないが、米国から流れてくるニュースはもはや理解の範囲を越えている。指導者を選挙で選ぶという自由民主主義の絶対的なルールをトランプ大統領はないがしろにする恐れがある。

バイデン候補への投票を妨害する為に白人至上主義者の暴力行為を明確に非難せず、郵便投票を無効にする為の種々の策謀が表面化しこれを最高裁が禁止、民主党州知事の誘拐を計画した極右組織員の逮捕、直接間接に関わったと疑われる信じられない行為が連日報じられる。

内戦か亡命か
来年1月の就任式までに投票結果を巡り訴訟合戦が続き、次期大統領が決まらない事態は現実にありうると懸念されている。最悪の場合軍が出動して大統領を決める事態になると私は懸念するが、今日の日本経済新聞オピニオン欄に「新南北戦争」と称して米国に迫る危機を報じていた。 

バイデン氏が圧勝すれば危機は避けられるという見方があるが、最近流れてくるニュースによれば私はとても楽観できない。トランプ大統領は脱税等の不正の疑いがあり、もし落選したら大統領特権がなくなるので国外逃亡の可能性があると報じられている。だから絶対負けられない、後進国だ。

内外で強権を振るう中国
かといってもう一方の強国である中国が頭角を現すと事態はもっと悪くなる。英国との約束で香港返還後50年間は香港の民主主義を保証する約束を反故にした時から強権的になったと言われる。南シナ海・東シナ海・カシミール国境紛争やウィグル族・チベット族などの少数民族の抑圧など内外ともに抑圧的な政策に変化した。史上最悪の二択が現実味をおびてくる。

世界の二大強国が民主主義路線から益々離れていく時、他の国はどちらにつけない股裂き状況に陥っている。アジアアフリカの経済的に苦しい国は元々強権的な国が多く、そうでない国も含め価値観より中国のお金の優先度が高いのが現実だ。欧州でも国の財政状況により価値観は二の次だった。

世界は決定的な対立を望まない
そういう日本と言えども尖閣列島問題はあっても中国との決定的な対立は望んでない。今回のベトナム・インドネシアへの首相訪問は中国牽制の狙いがあるが、一方でコロナ後の中国経済回復を受けて対中貿易の恩恵を受けている現実は無視できない。日本のメディアは殆ど中国の問題を報じなかったが、このところテレ朝が連日報じ始めた背景は何か気になる。

欧州などで中国離れの動きも報じられるが、日本同様に決定的な離反は現実的でない。寧ろEUに加盟したハンガリーやポーランド等の強権政治化が気になる。皮肉にも彼等は中国マネーが期待通りでないために中国離れが起こっている。つまり世界は全体として金次第に向かっている。

新金本位主義!? 結局は金次第
世界で議論されているのは民主主義云々よりも圧倒的に「金」だ。生煮えだが私の推測は80年代頃に始まったグローバリゼーションと、その後に続いた勝者総取りのディジタル革命が、国や人の経済的格差を許容範囲以上に拡大させ「新金本位主義」(勝手な造語)に導いた。

最後はダジャレっぽくしめる。結果として世界中にポピュリズムがはびこり強権政治を生んだ。避難民受け入れの結果自分の取り分が減ると、民主主義国でも国民の反発を生んだ。米国が劣化してリーダーなき世界(Gゼロ)になれば、価値観外交といいながらもやってることは貿易推進のための合言葉とか、同盟国間のパスワード以上の意味なのか疑わしい。■
コメント
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