かぶれの世界(新)

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四つの定点観測

2016-09-29 16:26:42 | 健康・病気
老化が進み自分でも年をとったと実感する時が増えた。自分の衰えを客観的に実感する為に、以前から医者が測定する定番の血液検査など生化学指標と、自分自身で測定可能な運動能力の変化に注目してきた。加えて体重や血圧などがどう変わってきたかチェックしている。以下に私の4つの定点観測を紹介したい。

(1)生化学指標: 昨日掛かりつけ医に行き、市が無料で提供してくれている年に一度の「特定健康診査」を受けた。血液検査・尿検査・心電図・眼底検査等をやるので、血糖値とかコレステロールが1年間でどう変化したか分かる。毎年先生に指摘される要注意項目は尿酸とコレステロールで、生活習慣の改善結果がどう影響したか1週間後には分かる。多分、直近の5か月の田舎生活の評価になるはずだ。

(2)血圧と体重: 毎夕食後降圧剤を服用し、毎朝食事前に血圧と体重を測定しグラフに落とす。医者の指示でここ数年毎日続け順調に指示された範囲に収まっている。性格だと思うが単純なことを根気よく続けるのは苦ではないし、血圧が正常な範囲に収まっていると気分が良い。血圧が変化した時、直前の出来事がどう影響したか想像する。母の葬式を仕切った時は血圧が上がった。

(3)運動能力: 以前はジムでバーベルを上げ自転車を漕いで目安の筋力や持続力をチェックしたが、この2、3年ケガや病気で定点観測自体が辛くなった。今はバドミントン練習相手を定点にして、どの程度戦えるかで運動能力を測っている。ママさんを相手にしても中々勝てないのは精神的に辛い。月一のペースで走る10-15kmのジョギングが走れると安心することにしている。

(4)思考能力: ボケ防止を兼ねてブログ記事を投稿し始めたが、頭の働きの手頃な測定法として数独を利用している。正しくは計算能力だ。十年位前に娘が教えてくれ熱中した結果、日経新聞土曜版の数独を上級者時間の7割で出来る様になった。「キレキレ」だ。だが、数日前にやったら中級者にランクダウンしていた。その他の思考能力については、数年前保健所主催の老人向けの記憶能力とか図形認識テストを受け、結果は人並みだった。

思考能力の測定は難しい。自分はボケたと自己判断して適切なタイミングで、実家や資産等の管理を子供に任せることが出来るだろうか。正しくはボケる前に判断しなければならない。最近読書量が減ったのは思考能力が減退したからかも知れない。

一方で、私こと自称「エロジー」のエロ能力は低下してないと思う。健康診断をやってくれた女医さんとか、馴染みの薬剤師の方とは微妙な雑談を楽しみ、証券会社の女性セールスの電話にバカなちょっかいを出す。ただ定量化して測定しようがないので定点観測出来ない。自信はあるのだが。■
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人生初の乳しぼり

2016-09-28 17:00:05 | 旅行
房総半島の日帰りツアーに一昨日行ってきた。同居の息子がアレンジしてくれ、家内と息子と私の3人連れで行った。平日の格安ツアーで参加者のほぼ全員が高齢者で、食事も観光地もこれといった特徴のない地味なツアーだった。その中で絶景もさることながら、マザー牧場の乳しぼり体験は印象に残った。

ツアーが安価なのは「大山千枚田」とか「濃溝の滝」といった絶景だけど知られていない、殆どが無名の観光地を巡ったからだと思う。格安ツアーなのだから初めから美味しい食事は期待してなかったが、家族は全員「濃溝の滝」には感動した。その他に私は変わった体験をした。乳牛の乳しぼりだ。

マザー牧場の園内に入ってすぐ「乳しぼり無料体験」の看板を見て、笑いながら洒落の積りでやってみたいと言うと意外にも家内も息子も乗り気だった。会場に行き長い列に並ぶと、我々の後にも列が続いた。殆どは若い夫婦と幼児達だった。そのうち係りの人が痩せたホルスタインを連れて来て5m程度の鉄枠に入れ、乳の絞り方を手まねで教え一人当り「二握り」だと説明した。

私は息子に向かって「結婚前のいい準備になるね」と息子に大声で話すと、家内はとんでもないことを言うと私に向かって顔をしかめた。私もバカなことを言ったと即反省した。申し訳ないと思ったが、息子や列の他の人達は顔色一つ変えずスルーしてくれたので助かった。

乳牛の乳首は思ったよりふにゃふにゃで指4本より短く要領よくつかめなかった。一度目はうまく行かなかったが二度目は勢いよく白いミルクがバケツの外に飛び出した。多分、人生初の乳しぼりだった。私が子供の頃に乳の出のいい母親が余った乳を飛ばす姿を見た記憶がある。公の場で赤子に乳をやる時代だった。

今はどうだろうか。丁度孫を連れてランチに来た娘は乳の出が悪く、ミルクと混ぜて赤ちゃんにお乳をやると聞いたことがある。それでも外見上はお乳が出そうな感じだ。衣服の外から見ると殆どオッパイがない(失礼!)知人はどうするのだろうかと思った。またもバカなことを想像してしまった。どうしたもんかの~。■
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田舎暮らし雑感16秋(2)

2016-09-25 11:56:19 | 日記
低い雲の下の成田空港はの地面は濡れていた。霧のせいで着陸待ちになりフライトは30分近く遅れた。府中に着いた夕方は小雨で、仮住いのUR住宅の室内はやけに蒸し暑く寝苦しい夜だった。今朝目が覚めると四国の田舎より気温が低く肌寒かったが、朝食を終えた頃から蒸し暑さが戻って来た。田舎の実家の方が過ごし易いなんて思いもしなかった。

実家の料金支払いなど残った事務手続きを最寄りの銀行でやっていると、バドミントンクラブの仲間から「生存確認」の電話が入った。1週間前に転倒以来足を傷め顔を出してない。何の連絡も入れてなかったので心配してくれたようだ。田舎に住む独居老人の孤独死を心配したという!手続きを終わって練習中の市立総合体育館に行き、暫く東京に戻ってくると練習仲間に挨拶した。

彼はムカデに食われてひっくり返っているのじゃないかと心配してたと冗談を言った。というのは先日練習中に足の親指にピリピリする痛みを感じ、練習後靴下を脱ぐとふにゃふにゃになった大きなムカデが出て来て皆に見せたからだ。私も驚いた。凄い痛みにならなかったのは洗濯後干している時に入って、太陽の熱気で弱っていたのと、足の裏の厚い皮で毒針が立たなかったのだろうと思った。その日夕方2階の廊下にペッチャンコになった小さなヤモリが転がっていた。ここは何でもありだ。

足の具合を聞かれ、転倒の打撃で尻もちをついたはずだがアキレス腱周りが痛くなった。加えて他の部分にも痛風に似た痛みがあると説明した。いつも軽口を叩き合うRちゃんが年をとると筋や筋肉が柔軟性を失い、繋がっている他の部分にも痛みが出て来ることがあると経験談を教えてくれた。尻を打ったのにアキレス腱が痛くなり何故か疑問で不安に思っていたので、彼女の助言を聞いて納得し少し安心した。

夕方になって近所のまとめ役が来て今年の神社掃除にはでなくていい、皆がやっているのを見きして仲間外れにされたと思わないようわざわざ伝えに来てくれた。家族が死んだ年は神社に入ってはいけないらしい。私は何も知らないだろうと思い気を使ってくれたようだ。その通りだった。明日から東京なのでどうせ参加出来なかった、来月後半には又戻って来ますと言い、知らせてくれた礼を言った。■
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周回遅れの読書録16(3)

2016-09-23 17:41:25 | 本と雑誌
このところ読書量が減ったと言い訳から始める「読書録」が続いた。今回読書をお勧めしたいのはずっと以前に読んだ本で、今になって再度興味が持てそうな本を加えて紹介します。というのも読書量が減って1か月1冊程度のペースでは、何冊か読んでその中で勧めたい本を紹介するなんて出来ないからだ。ということで、この3か月で読んだ本が4冊、20年前に読んだ2冊の本と関連し新しい映画を1本紹介します。

最初にお勧めしたいのは、ウーバー(Uber)やエアビーアンドビー(Airbnb)等の最近の新しい消費スタイルの世界的な動向を、その考え方と仕組みを多くの具体例をあげて紹介した「Share(シェア)」(ボッツマン 2016)だ。この手の全く新しいコンセプトのビジネスが生まれ大きく育つ米国の環境が、自国では絶対受け入れられそうもない我が国と比べ私にはとても興味深かった。

もう一冊は東日本大震災が発生直後の官邸の混乱の極みを描いた「官邸の100時間」(木村英昭 2012)だ。著者は朝日新聞記者だと言うが、本書は中立的な内容で同社の反原発の主張は感じない。官邸で何が起こっていたかを丹念に追った内容で、それだけに当時の我が国のトップリーダーがどう振る舞ったかを知る、ある意味一級の信頼に足る書だと思う。だからこそ、当時の原発関連の人材が力不足だったのはがっかりする。

(2.0+)2 無縁社会の正体 橘木俊昭 2011 PHP研究所 孤独死の増加は人口減の直接的原因で、そこから少子高齢化の要因を辿っていく。結婚しない草食系男子と出生率低下、人と人との結びつきである血縁・地縁・社縁が作る共同体が緩くなり、核となる家族の絆の低下等が無縁社会を生んだと説き、その対策として著者は「やや大きい政府」を勧める。最後の結論は当たり前すぎる感じがする、名案などないのかもしれない。

(2.5)新 SHARE(シェア) Rボッツマン/Rロジャース 2016 NHK出版 個人が買って所有し必要な時だけ使用する従来型消費から、使わない時あるルールに基づいて他人が利用する協働型消費への世界的な動きをその基本になる考え(他者への信頼)と仕組み(ITベース)を多くの例をあげて紹介する注目の書。同じような例を繰り返し説明されるのでいささかうんざりしたが、昨今のトレンドを知る価値ある本だ。

(2.5-)2 官邸の100時間 木村英昭 2012 岩波書店 福島原発が津波で冷却能力が失わた危機の中、官邸に情報を上げ意思決定を支える官僚や東電が機能せず、菅首相はじめ国家権力の中枢が混乱して的確な判断が出来ない様子を生々しく描いている。当時マスコミが報じたニュースでは見えてこなかった絵が浮かんできた。

(0.5)2 原発ホワイトアウト 若杉冽 2013 講談社 てっきり福島原発事故に関わるNFだと誤解して読み始めたが、我が国の政治風土からありそうな話に仕上げた架空の物語で私には読むに値しなかった。

今回はAmazon.comのプライム会員ならタダで見られる映画「Elevest」を見た。一つの事象を反対の立場から書いた2冊の本を読んで、その後に作られたこの映画を鑑賞されることを勧めたい。ただし、2冊の本は英語で読んだので2冊とも邦訳本があるのか分からない。

1996年のエベレスト大量遭難を描いた映画「Elevest」を見た。NZの著名な登山家が企画した商業登山が嵐に巻き込まれ遭難した顛末を淡々と描いた映画だ。これには思い出がある。というのは隊員としてベストセラー作家Jクラカワが参加し、生還した彼が書いた「Into Thin Air」(1996 Anchor Books)が評判になったからだ。彼の出世作「Into the Wild」を読んで感銘し、他の本も読みたくなりこの本を見つけて即購入した。

ところが当時シアトルに住んでいた私が飛行機内で読んでいると、隣の席の男がクラカワとは違うストーリの本が出てる、是非読めと勧めてくれた。機中で知らない人に本を勧められたのは初めてで、出張から戻ると直ぐに本屋に行き手に入れた。プロ登山家アナトリ・ブークリフ著の「The Climb」(1997 ST.MARTIN'S)だった。遭難事故で救助を放棄したとアナトリを非難したクラカワに反論した書で、プロがアマチアの無知を指摘するような対照的な内容だった。

映画はこの二つの本に描かれた具体的な出来事が出て来るが、全体としては淡々と事実を追ってストーリが進み誰も直接的に非難しないので、より事実に沿った内容のように私には感じる。映画はクラカワのやや情緒的な描き方がなくなり、彼自身が無能なアマチア登山家のように描かれている。逆説的に言うと、この2冊を読まずに映画を見ると、多分面白くないのではないだろうか。■
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母の思い出(4)

2016-09-21 20:55:36 | 日記・エッセイ・コラム
母の葬式等に参列頂いた方々に香典返しを贈答品を扱う会社に昨日依頼して、母の死亡に関わる一連の作業を終えた。仕事の為実家から離れて過してきた私に取って、初めての経験だったが定型化された葬式ビジネスとご近所の助言のお蔭で無事終えることが出来た。今回で「母の思い出」は一旦終わりとする。

母は田舎の女学校レベルとはいえ総代になる成績だったそうだから、頭は良かったのだと思う。子供の時頼まれて母と仲の良い近所の奥さん家に、時々月刊誌の交換に行った記憶がある。母が「主婦の友」で、母の友人が「夫人倶楽部」だった。母は何年にも亘り雑誌の付録を使って家計簿を付けていた。

30年前頃まだ幼かった子供を連れて実家に戻った時、母は日本経済新聞を購読していた。田舎の農家の寡婦が日本経済新聞を購読するのは当時珍しかったようである。50年以上前だったと思うが、母は携帯ラジオでNHKの株式市況を聞きながら農作業をしていた。叔父さんが株で儲けたという話を何度も聞いた記憶があるから影響されたのかも知れない。

この人は頭が良いと思うような思い出はないが、家計簿みたいに細かいことを根気よく続けてやれる人だった。だが、私が退職した70代半ば頃は雑誌や新聞の購読を止めていた。家計簿も付けていなかったと思う。その時でも、私が実家にいる間は頼んでなくとも日本経済新聞を届けて貰うよう手配してくれていた。

父が死んだ時、昔の農家の在り様で長男の私が相続した田畑に高速道路が通り、後年不動産資産がお金に替わった。その当時はバブル時代の高金利で、無駄使いしなければ特別工夫することもなく10年後には倍増する幸運に恵まれたようだ。後から推測するに、そのうちかなりのお金は実家の修復に使われたようだ。

15年近く前私が早期退職し母の最後を見届けようと決意した時、母は私が相続したお金とほぼ同額の資産を保有し、上記の様にかなりの部分は実家の修復に残りは金融資産として持っていた。私は母の為に退職金から捻出する覚悟だったが、少なくとも介護や医療費の為に母の資産で賄い使い切る前に死んでしまった。

母はお金の面では他人の世話になることなく自分の人生を終えた。運が良かったこともあるがきちっと資産運用してお金を貯めておいたことが役に立った。持病の糖尿病の為長い介護生活を送ることになっても人生最後の10年間を自分で賄った。私も同じ事を家族にしたいと思っている。■
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