かぶれの世界(新)

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不幸な類推

2010-07-27 17:11:43 | ニュース

25日埼玉県秩父市で山岳遭難の救助活動中のヘリコプターが墜落、救助隊員5名が亡くなったというニュースを聞いてとても複雑な気持ちになった。亡くなった登山家に加えて、5人もの救助隊員が亡くなったという。それだけが、私が複雑な気持ちになった理由ではない。女性登山家が55歳なのに対し、亡くなった救助隊員が機長54歳に加え、42歳、33歳、32歳、32歳という働き盛りの人達だったことにショックを受けたのだ。

私も若いころ奥秩父を何度か歩いたことがある。東の雲取山から西ははるか金峰山まで。西沢渓谷から登り始め雁坂峠に出て奥多摩方面に向うと水晶谷が見えてくる。水晶山の事故のあったあたりは原生林が残る美しいところだ。しかし、踏み慣れた道のあるハイキングコースとは違って、道具を使って登るいわば訓練を受けた登山家の行くところ、私の行く所ではないと思っていた。

亡くなった登山家は東京都勤労者山岳連盟のパーティに参加していたというから素人ではなさそうだが、沢を登る途中足を滑らせて滝つぼに落ちたという。滑落したのは前日24日の午後4時頃のこと、すぐに滝つぼから引き揚げたが蘇生せず、翌25日の朝110番に電話し救助を求め、11時頃に悲劇が起こったという。

事故を伝える記事を読むと、もしかしたらこの5人は死なずに済んだかもしれない、遺族は堪らないのではと思った。時間の経過を考えると登山家の命を救える可能性は無かったろう。だとしても、遺体を搬送する手段としてヘリコプターは出動したのかもしれないが。

冒頭に述べたように私が複雑な気持ちになったのは、遭難者と救助者の年齢構成が我国の置かれた状況を連想したからだ。生活苦や病気に苦しむ中高年を支える為に、働き盛りの世代が身を粉にして働くが、年々その費用が膨らみ借金が増えがんじがらめで身動き取れなくなる。もしかしたら、日本にはもうそんな力がないかもしれない、特に財政面では。

言葉を置き換えると、「命」より大事なものはないという社会保障費用は遭難者、黙々と目の前の仕事を果たしていく働き盛りの納税者は救助隊員。丁度今、来年度予算編成の時期だ。報道によれば強い経済の実現の為の2兆円規模の特別枠を創出するのに四苦八苦している。「命」を守る社会保障など動かせない大枠を取り除くと、調整可能なノリシロは殆ど残っておらず取り合い。

ニュースを見てそんな構図が浮かんできた。私はこれら遭難者や救助隊員より更に年上だ。私を生かすために身を削っている人がいるかもしれない、振り返って姿勢を正せねばと思う。昨日、待望の孫が生まれた。この子達の世代が働き盛りになる40-50年代がどんな時代か想像もつかない。シミュレーションをやってみようと思う。■

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月光仮面リターンズ

2010-07-25 18:18:52 | 日記・エッセイ・コラム

梅雨明け後の連日の猛暑日のため熱中症で亡くなった方が、それまでの豪雨の被害の死亡者数に一気に追いつく勢いだ。豪雨の被害は九州・中国地方を襲ったが、熱中症の被害は関東地方、特に埼玉や群馬の内陸地方に集中している。気候の神様が被害を分散させたのだろうか。共通しているのは老人の死亡者が多いことだ。

家内が働きに出ているので午前中は何かと雑用が多い。昼間熱い時間帯は外出したくはないのだが、昼食後に買物や図書館に出かけるのが時間の効率が良い。途中、異様な姿の奥様とよくすれ違う。角を周ったところで突然出会ったりするとギョッとする。といってもこれも全国共通の現象だ。

この10年くらいの傾向だと思うが、真っ黒なシールドで顔全体を覆ったサンバイザーを被った奥様方が増えた。彼女達は例外なく長袖か若しくは白か黒の長手袋をされている。かつては白のノースリーブにミニスカートとパラソルといった爽やかな格好が多数派だったのに。

この新種のファッション(?)は凄く暑苦しそうに見える。私から見ると異様な風体で見苦しいが、いまや多数派になった。奥様方は見掛けを気にされてないように見受けられる。だが、通勤時間帯に見かける女性ではそういう身なりの人は一人もいないから、別の見方をする人も多いと思う。

先日もっと徹底した究極の格好を見つけた。

昼食後図書館に向う途中、市営コートでテニスをする妙な風体の人達に会った。その人達は頭から手足まで全体が白ずくめだった。イスラム女性の白いブルカみたいなのを被り、サングラスをかけていた。というか、50年前頃に白黒テレビで見た黒メガネに白装束の月光仮面を思い出した。よく見ると体つきが女性っぽい。成る程、それか。

この炎天下で、全身を覆った白装束でテニスとは奥様達大丈夫だろうかとついつい心配した。屋内でバドミントン練習の時、私は最新素材で汗を発散させるショートパンツに半袖の格好だが、それでも2時間練習すると2-3リットル位の汗が出る。子供の時テレビで見た月光仮面は不死身だった。現代の月光仮面は熱中症で倒れたなんて洒落にもならない。どうぞご自愛下さい。■

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民意のネジレ2010

2010-07-21 23:30:55 | 国際・政治

民主党が大敗した参院選で国民が示したメッセージが読めない。

後悔している国民

参院選後10日経った。その間参院選結果を分析した報道を注目してきた。争点となる政策に対して国民の判断が明確でない。ということは今後の菅政権が従うべき(民意を反映すべき)政策軸が明確でないという不幸なことになる可能性が高い。争点を曖昧にしたのは菅首相という声が多い。

消費税の議論を超党派で始めようという菅首相の提案で争点が妙な具合にねじれた。それが原因で民主党が大敗したと見られている。だが、元々消費税を主張している自民党が50議席以上獲得し、民主党と併せると消費税を支持する8割近くの議員が当選したことになる。

戸惑う議員に戸惑う国民

だが、直後に両党の当選議員が参加した政治ショー番組では、消費税反対が大多数を占めた。彼等は名指しされて個別に聞かれると、視聴者の目を意識して消費税反対と主張している印象を受けた。ところが、出口調査や選挙後の世論調査では、大半が消費税の議論を始めよと応えた。

現政権が国会運営のリーダーシップを取れない結果を出しておきながら、最難関の消費税の議論を始めよというのは、手足を縛ってさあ走れと言うようなものだ。民主党政権に期待しながら、ネジレ国会で何も決められなくした。国民も選挙結果に戸惑っているように感じる。

今日報じられたNHKの世論調査はまさにそんな戸惑いを反映した結果になった。調査に答えた60%が参院第一党となった自民党の政権復帰を望まないと言い、躍進したみんなの党も80%がこの程度かそれ以下でよかったと応えた。

世代間の認識ギャップもあった

マニフェストを読み込んで投票した層の中で、世代間に考えの違いがあると日経ビジネス719日号が伝えている。雇用対策は全体に民主党案が高い支持を受けたが、若年層だけは就職率100%を目指す自民党案の支持が上回ったという。

最も世代間で意見が分かれたのは、高齢層がみんなの党との連立を求め、若い世代は政策ごとの部分連合だった。高齢層は長い間自民党に騙され続けてきたトラウマが残り、若者は目の前の仕事・生活優先しているように感じる。

こんな国会に誰がした

国会を何も決められない半身不随にした責任は誰にあるのか。菅首相の唐突な消費税提案が原因という意見がよく聞かれる。だが、各種世論調査は国民の5-6割が消費税の議論に賛成している。選挙対策で議論を捻じ曲げ矮小化され、国民が未熟でそれに乗ったせいか。その可能性があると私は選挙前から感じていた。

選挙が終わり、消費税に対する感情的な報道が減った。国家財政の危機的状態を具体的なデータで、やや教育的かつ冷静に議論する番組や記事が増えたように感じる。話の順番がまるで逆だ。参院選結果は民意の失敗だと私は思っているが、失敗させた原因は政治もさることながらメディアの責任だと疑っている。

スポーツ紙並の参院選報道

日本を太平洋戦争に煽った新聞を例に挙げて、私は参院選中の報道を酷評した。しかし喩えるならスポーツ紙の方が良かったかもしれない。下記の記事はNHKの大相撲中継に関する報道のあり方を批評したものだが、これを消費税の報道に置き換えると驚く程ぴったり当てはまる。

http://news.livedoor.com/article/detail/4886675/ 叩きたいだけの民放 

朝日新聞の星氏がこのような報道のあり方を反省する弁を今夕たまたま見た。心ある報道人もいると思うと少しは安心した。だが、もしそうなら誰も見ないBS放送の番組ではなく、もっと露出の多いメインストリームで堂々と議論すべきと思う。■

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酷暑の一日

2010-07-20 22:59:47 | 日記・エッセイ・コラム

国で集中豪雨の被害が連日報じられるなか、自宅のある東京は梅雨らしい雨が一度も降らなかった。梅雨明け宣言された昨日から気温だけ計画されたように上昇し猛暑日になった。良いことといえば、洗濯物がすぐ乾くことくらい。昨日午前中のバドミントンの練習し昼食後に干した洗濯物が夕方にはすっかり乾いた。

遂に昨夜はエアコンをつけて寝た。4時間のタイマーでは早過ぎた。4時前にエアコンが切れ、すぐに目が覚めた。雨戸を開けて部屋に風邪が通るようにしたがちっとも涼しくなく、朝までろくに眠れなかった。隣の息子の部屋は2日前からエアコンが故障したらしくもっと悲惨だったようだ。

午後一番にエアコンを求めて二人で最寄りの専門店に行った。短パンに麦藁帽子の格好で歩いていると頭上から「お父さん、お父さん」と連呼され振り向くと、二階の窓から知らないおばあさんが頭を突き出し、私の顔を見て謝った。

麦藁帽子をみて亭主と間違えたのかと聞くと、そうだと返事が返ってきた。帰りに見た亭主らしき老人の顔は随分老けていた。俺はそれ程老けてないと思ったが、オバサンも暑さボケなんだろうと納得した。

アコン売り場はお客で一杯だった。安価な商品は売り切れとか、在庫が少なくなっていた。エアコンが売れているとテレビが報じていたから予想通り。何を買うか候補を決めても、売り子は他の客に対応中で、黙って待つしかない。安価なものでも事前にネットで調べた価格の倍くらいだった。標準工事や廃棄費用込みの値段というが、それでも高い。でも、こんな暑い日だと売り手市場だ。

故障したエアコンの引き取りや取付工事等の手続きをし、支払いとエコポイント申請の説明を受け早々に帰宅した。自宅の部屋は燃えるように暑い。もっと売り場をうろつくべきだった。それではと、冷房の効いた中央図書館で過ごそうと出かけたが、生憎の休館日だった。

それではと近場の地域図書館に向った。途中大国魂神社を通り抜けようとすると、参道に出店が並んでいた。何かと思えば「すもも祭り」の表示、この街は年中お祭りをやっている。でも、こんなに暑い時期にお祭りをやっていたのか記憶が定かではない。もう、脳みそがグジャグジャで記憶がしっかりしない。

頭を冷やそうと冷房の効いたデパートと市役所を通り抜けた。私と同じ様に用も無いのに暑さを避けて冷房の中を歩いている人がいた。神社横の地域図書館に行くと、改装中で休館。やむを得ず別の地域図書館に行くと定例の休館。逆に辿れば最初から全て休館だと分かったはずなのに、炎天下を7000歩も歩いた。夜になっても気温が下がらない。酷暑の一日がまだ終らない。■

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複雑骨折!?

2010-07-15 11:35:45 | 健康・病気

それは先週木曜日にとうもろこしを食べた時だった。奥歯が締め付けられる感じがした。その時は年齢と共に歯の老化が進んだせいで、堅いものを食べると最近感じるようになった歯が締め付けられる感覚が又出たと思った。それなら翌日には良くなるはずと。

ところが、次の日になると左側の奥歯の痛みが倍増した。食事時に注意して右側で咀嚼し、左側の奥歯が軽く噛み合わせて触るだけで激痛が走った。それではとネズミみたいに前歯で咀嚼してみたがうまくいかない。注意しても時々奥歯が上下噛み合って顔をしかめた。美味しい食事も味わえない。

何もしてない時でも、何気なく奥歯同士が触ると激痛で頭が痺れる感じがずっと続いた。堪らず市販の痛み止めを服用すると、痛みが少しは薄らいだ。土曜夜には息子の誕生祝の食事会があり、そのあと二夜続いたW杯カップ最終戦の楽しみなのに、時折痛みで顔をしかめる羽目になった。参院選の見方もつい悲観的になったかもしれない。(?)

痛みがピークに達したのは週末だったので、歯医者に予約の電話を入れたのは月曜日、実際に診てもらったのは水曜日の昨日だった。一昨日頃から痛みに対する対処法が身についたのか、痛み止め無しでも眠れるようになっていた。だが、歯医者に口の中をかき混ぜられる想像をしては怖くなり安眠できなかった。

最初にレントゲン写真をとり、それを見せられて先生と治療法を決めた。先生は奥歯が不思議な壊れ方をしているといい、「歯根」(歯ぐきの下に伸びる二本足の部分)の片側が欠けている箇所を指差した。ポッキリ折れているのではなく、バラバラになっている様子だ。

私が痛がったのも当然で、歯が「複雑骨折」しその破片が神経を直接刺激していたのだろう。手前の歯もグラグラするので、合わせて2本部抜き入れ歯にすると覚悟した。だが、先生は複雑骨折した歯の半分を切り取り残りは全部生かすほうを勧めた。長持ちしないとことわられたが。

もちろん、最終的には先生の診立てに従った。歯を半分切り取ると想像しただけでぞっとしたが、麻酔をかけて処置を始めると意外と早く終った。その後うまく閉まらない口で周りに水を飛ばしながらゆすぐと、真っ赤な血が出てきた。

半分に切り取られ真っ赤に染まった歯が上下に分かれて作業台にあった。複雑骨折したはずの小破片が全て取り除かれなかったらしく、再度レントゲン写真を撮ったが破片らしきものは見当たらなかった。先生は暫らくたてば肉が異物を浮き出させると説明してくれた。

その後消毒等の処置をして第一日目の治療は終った。化膿止めと痛み止め、消毒液を処方され、二日後に消毒に来いと言われた。痛みは少し残ったが、この数日間の激痛に比べれば何と言うことはない。食事も右側で咀嚼できるようになった。数回治療は続くだろうが、普通の生活に戻れそうだ。■

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