かぶれの世界(新)

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田舎暮らし雑感14夏(9)

2014-08-31 15:01:53 | 日記・エッセイ・コラム

 とうとう8月の最後の日になった。7月に梅雨明け後しばらく暑い日が続いたが、その後は台風やなんやで今年ほど雨ばかり降った8月は記憶にない。恒例の土用干しが出来てない。昨日は久しぶりの好天で溜った洗濯物を一気に片づけた。山の端に真っ白な入道雲が見えるが、細く流れる雲が重なって見え秋が近づいているのを感じさせた。土用干しは9月になってからだ。

 直射日光はまだ暑いが日陰に入ると涼しい。夕方涼しくなるのを待ってこれまた久しぶりにジョギングをした。バドミントンラケットの素振りをした後川沿いの道に出て柔軟体操をしていると、通り掛かりの青年が「良く鍛えた体ですね」と声をかけてきた。そんなこと言われたことが無いので照れて軽く否定すると、「尊敬します」と最上級の褒め言葉が返って来た。いつもお腹を見て嘆いているのに「何故?」と思ったが、褒められて悪い気はしなかった。でもやっぱり、「何故」を繰り返した。

 我が家には今3つの敵がいる。ゴキブリとネズミについては以前に投稿した。先週突然3つ目が現れた。本当に怖い敵だった。その日は雨雲が低く垂れこめ薄暗い雨の朝だった。玄関の土間に蛇が悠然ととぐろを巻いていた。子供の頃見慣れた青大将ではなく、土色の縞模様だった。ラケットでタイルを叩くとゆっくり動き始めた。その時初めて小ぶりの3匹の蛇だと分かった。

 後からネットで調べると無害な「ヒバカリ」ではなかったと思うが、その時は頭の形を見てマムシかもしれないと思い本当に怖かった。3匹はユルユルと床下に繋がる作り付けの下駄箱に入っていった。見届けてから二度と出てこない様に下駄箱の引き戸を全て閉めた。ところが翌朝新聞を取りに玄関を出ると、玄関横のサンルーム取り付けの隅に同じ形の蛇が一匹とぐろを巻いていた。

 多分、一旦外に出て玄関に回り込んで来たのだろうか。私に恨みでもあるのかと思った。気持ち悪いけど家の中には入れるはずがないので放置した。食料が無いので長居は出来ないだろうと思った。その日はずっと同じ場所にいて玄関を出入りするたびに気持ち悪い思いをしたが、予想通り翌朝になるといなかった。それ以来ずっと見かけていない。見たくない。

 今年の夏は雨が多く家の中の湿度が気になったせいもあるが、よほど天気のいい日を除いて窓やドアを締め切った。そうすると、家の中は意外に涼しいことを発見した。暑い外気から家に入ると冷房している様に涼しい。特に1階が涼しい。本人受け取り郵便で配達夫が玄関に入った瞬間「涼しいですね、冷房しているんですか」と聞かれ、「何もしてませんよ、多分家がでかいからでしょう」と答えた。子供の頃から夏の実家は開けっ放しだった。その後も好天時の涼しくなった夕方しか窓を開けてない。

 通学路に面した我が家の山林が雑草で溢れ周りの家や通りに迷惑をかけていたが、やっと先週山刈が終わった。いつもは6月にやってもらうのだが、今年はうっかりして頼むのが遅くなった。そのうち台風や雨が続き、更に好天でもお盆休みありで、内心ひやひやしていたがやっとやって貰った。仕事を頼むと言うより、「やって貰う」という立場が正しい。一方、畑を耕して貰った人が誰だったかいまだに分からない。東京に戻るまでに何とか見つけてお礼をしなければと思うのだが。出来れば来年も宜しくと頼みたい。■

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世界の警察官が戻って来る?

2014-08-29 18:10:42 | 国際・政治

 どうも風向きが変わった様に感じる。シリア政府軍が化学兵器を使った時、オバマ大統領は「一線を越えた」と言い軍事介入を示唆した。だが、国内の厭戦気分に押され腰砕けに終わった。その時、米国は「世界の警察官」の役割を放棄した。ところが警察官のいない世界は思ってもみない事態を招いた。米外交は迷走し、ならず者が跋扈する世界になった。

 ロシアがウクライナ・クリミア半島を自国に併合し、更にウクライナ東部紛争に軍事介入の動きを見せた。イスラム原理主義ISISがシリアとイラクにまたがるのイスラム国を宣言し、テロと恐怖政治を布いて少数民族を排除した。中国は待っていたように南シナ海の権益を確保しようと沿岸諸国を力でねじ伏せようとした。はばかることなく米国に口出しするな、二国間問題だと主張した。

 オバマ大統領はその都度強い言葉で警告を発したが、世界の警察官を止めたと思われた米国の警告は軽く見られたと思う。共和党強硬派はオバマ大統領の不介入主義を非難したが、戦争疲れした米世論は消極的支持をした。だがこの10日間で、米国を吹く風向きが微妙に変わったように私は感じる。

 19日にISISが米記者を斬首した映像がYouTubeに流された時から風向きが変わった。ショッキングな映像を見て一夜にして米国世論の気分を変えたと私は推測する。ベトナム戦争の悲惨な映像を見て反戦機運が高まったのを思い出した。世論は殺害されたジャーナリストの仇をとれというより、もっと広範に「アメリカがならず者をやっつけない限り他の誰がやる、ほっといたら世界は目茶目茶になる」という思いだ。

つまり、報道された記事や世論調査を見ると、米世論は再度「アメリカは世界の警察官になる」ことを望む(或いはやるっきゃない)と考えを変えたように感じる。YouTubeの映像はそのくらいインパクトがあったと感じる。数年後に振り返るとYouTubeが転換点になったと言われることになる、断定出来るほど確信がある訳ではないが、条件付きでそんな風に感じる。

その条件とは、米国の相対的影響力の低下は否めないが、警察官に戻るという米国の強い意思の表明が欧州を追随させる動機付けになるだろう。映画「ハイヌーン」みたいに米国単独で英雄的な警察官は努められない。世論が優柔不断なオバマを後押しするのが第2の条件だ。中間選挙の情勢判断が影響するだろう。全ては私の妄想だろうか。今後の展開を見守ろう。■

 

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地球温暖化はどこへ行ったか?

2014-08-28 23:18:52 | ニュース

 広島や京都から北海道まで集中豪雨と土砂災害のニュースには驚かされた。異常気象は世界的な広がりを見せている。このところ従来なら起こりえなかったことが起こり始めたように感じる。熱帯地方専門だったはずのデング熱感染で代々木公園封鎖のニュースにも驚いた。温暖化で愛媛ミカンがイタリアの柑橘類に、山形でミカン栽培が将来起こりうると準備する農業関係者を伝えるニュースもあった。

 これら異常現象のキーワードは「地球温暖化」だ。国連は繰り返し地球温暖化問題を警告してきた。NYタイムズ電子版では温暖化は寧ろ悪化していると指摘し、国連は異常気象や農作物への影響を予測する報告書を今秋に発行すると報じたという。温暖化は人類に突き付けられた最大の問題になる可能性が高く、日本にも真摯な対応が要求されると予想する。

 数年前までは「地球温暖化」は我が国進歩的(?)メディアの主要テーマだったが、東日本大震災の原発事故以来報道がトーンダウンしたように感じる。その理由は原発の代わりに3.5兆円も余計にお金を払って化石燃料を燃やすようになったが、原発反対といえば現実的には化石燃料に頼るしかないからだ。マスコミ報道は宗旨替えした結果、バランスを失ったように感じる。

 だが、広島の土砂災害の様に温暖化がもたらした(と思われる)異常気象などの問題は、地球規模かつ長期的な問題で決して捨て置けない問題だ。現時点における温暖化の主犯はエネルギーを爆食する中国だ。彼等の責任は極めて大きい。一方、震災後の一時的な対応はさておき、日本が特別扱いで化石燃料を燃やし続けていいはずがないと私は思う。

 1秒たりとも休みなく何十年も化石燃料を燃やし続けた結果もたらす温暖化の悪影響と、数十年間に一度起こるかもかも知れない大地震等で原発が耐えられるか、比較できるテーマではない。温暖化と原発は謂わばオレンジvsアップルの比較だが、好き嫌いではなく限られた選択肢の中で何をとるか現実的な議論をすべき時だと私は思う。■

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独居老人の料理(新)

2014-08-27 18:45:06 | 食・レシピ

この題名で記事を投稿したのが1年半前の昨年3月だった。田舎の一人暮らしの老人()が料理作りにうんざりしている、どうやって手を抜くか、なんだかんだと余り楽しい内容ではなかった。読み返してみると、当時の心境は生きる為に嫌々料理を作るが、さりとてお金を惜しんで外で美味しいものを食べるにはケチすぎる、そんな感じだ。この基本は今も一切変わらず寧ろ進化した。

 進化と言ったのは、美味しくなったという意味ではない。実際、不味くなったかもしれない。この数年の病気のせいでネットやテレビの情報を目にして、食べてもいい食材の種類が凄く減ったのが一因だ。痛風、腰痛(椎間関節嚢腫)、前立腺肥大とガン疑惑。食材が限られた上に高血圧で医者に減塩を命じられどの料理も味が薄くなった。良く言えば素材として食材の味を感じ取れる食事になった。普段からこんなものばかり食べていれば、どんな外食でも美味しいに決まっている。

 10年位前から米国でコレステロール抑制の為にトランス脂肪酸を制限する動きに意識していたが、最近ネット等で老化を遅らせる為にAGE(終末糖化産物)といって揚げ物・ベーコン・チップス・ホットケーキ・フランクフルト・ステーキ等オコゲを食うなというのも気になる。減塩の一環でラーメンやうどんなどの麺類も殆ど食べなくなった。痛風対策でビールからワインに切り替え、体にいいと思っていた干しシイタケや干し魚も止めたし、もう食べるものが無くなりそうだ。

 だが、一方でしっかり栄養を取らないといけない事情がある。近年の病気と怪我がもとで運動不足になり体幹が弱くなり、明らかに基礎代謝量が低下した。来月東京に戻ったら、仲間とバドミントンを楽しめる体力を何とか維持したい。基礎代謝量をあげる為には、ネットで調べると硬めの野菜や脂肪分の少ない蛋白(ササミや白身)を増やし、コーヒーの代わりに緑茶や水をとる、食事前に20回腕立て伏せをやる。これで食事が楽しくなるか?工夫すれば美味しいものが作れるはずだが、やる気が起こらない。

 ともあれ味の観点からは「やる気ゼロ料理」の進化形が独居老人の生活として定着した。決してスポイルされたとは言わない。だが、私の舌はすっかり「バカ舌」になった。上記の様に外で食べる食事は何を食べても美味しいのだ。厳密には私以外が作った料理は全て美味しいのだ。ある意味凄く便利な舌になった。そう言うと友人は笑ったが、どう反応していいか分からない半笑いだった気もする。馬鹿にしたのかな。

 これをみじめな生活だと思うかどうかはその人次第だと思う。何の為にやっているのか?私的には自分の健康と家族の為だ。都心で家族揃って食事する時は私の2,3か月分の食費と同じ勘定になるのとどう辻褄をつけるか?普段ケチだから問題ない。こんな貧しい食生活でも私は平気だが、家族に無理強いする積りはない。だが、どこかで誰か一人くらいは理解して欲しいと思う気持ちも無くはない。私は異常なのか、それならそれでもいい。■

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往く人来る人

2014-08-25 21:01:22 | 日記・エッセイ・コラム

畳からベッドに戻し、機械浴にするので了解してくれと、先週施設から連絡があった。母の筋力が低下したので畳の上の布団から車椅子に移動するのは大変になった、同じ理由で浴槽に安定して浸かれないので鉄製の囲いに入れて機械で上下して入浴するという意味だ。腰を痛める介護士が沢山いると聞いていたので、一も二も無くオーケーした。

今日母の様子を伺いに施設を訪問した。環境変化を嫌がりがちな母だが、ベッドでもよく眠れていると介護士と看護婦に聞いて安心した。しかし、徐々に体力を失い終いに動けなくなって寝たきりになる前の段階に来たと思った。最近甲状腺の血流が増減するが、それさえコントロールできれば血糖値は落ち着いているという。

いつものように母が興味を持つような話題を暫くした。母が反応するテーマは限られているが、今回はビッグニュースがあった。私の娘が結婚11年目でやっと妊娠したのだ。3人目の曾孫が出来そうだというと、彼女は珍しく表情を緩めて「良かったのおー」と応えた。母が元気な頃から娘に子供が中々出来ないと心配してくれており、しっかり記憶に残っていた。

最近は人工授精による高齢出産が増えているらしい。娘は30半ばだが、最近では最早高齢ではない、確率的には心配することは無いという家内の言葉に安心した。いずれにしても、無事出産するまでにはまだ沢山の関門を通らなければならないと家内から連絡があった。無事元気な赤ちゃんを産んで、笑顔の娘の姿を見たい。

最期の時間を一生懸命生きている母の姿と、新しい生命が生まれ出て来るニュースを聞いて、こうやって遺伝子が繋がっていくのかと実感した。私は父母と子供達を繋ぐ遺伝子の媒体だ。わざわざ小難しい屁理屈みたいなことを言ったが、それが四世代の中間にいる私の感傷的な実感だった。そのうち私が端っこになる。その準備を始めている。■ 

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