かぶれの世界(新)

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犯人探しよりシステムの問題を最優先せよ

2012-05-29 11:50:09 | ニュース

昨日の国会事故調で菅前首相が参考人招致され、福島第1原発事故について最大の責任は国にあると認め、当時の国の責任者として陳謝した。聴取は予定を大幅に超え3時間弱に及んだというが、首相官邸が大震災と原発事故という複合の危機に対応できなかった危機管理体制の問題が浮き彫りになった(日本経済新聞)と報じられた。

私は黒川委員長をはじめ国会事故調に意図があるとは思わないが、証言内容とそれを評価する政治家や評論家達の発言を報じるマスコミには、明らかに「犯人探し」をしたがる気配を感じた。建前はシステム(仕組)の問題といいながら、報じる内容は制度見直しは無く犯人探しと責任追及だけと感じた。

菅氏自身の証言について、日経は「自己弁護に終始」、朝日は「陳謝のち菅劇場、自らの事故対応正当化」と見出し報じ、好意的な伝え方はしなかった。テレビは菅前首相の現地視察の是非について、直前に被災者が他にやることがあるという声を被せ、もっと露骨な形で被災者を使い証言に対して反論した。典型的なテレビの無責任報道スタイルだ。

事故調の最大の目的は、原発事故時事故後半年間にわたり対応した元内閣官房参与の田坂広志が指摘するように、原子力行政がシステムとして何が機能して何が機能しなかったか、どうあるべきか明確にする事だ。もう首相になることはない菅氏の事故調での役割は明確だ。

事故対応の責任者だった彼の証言が唯一意味があるのは、次に危機が発生した時に他の誰が首相でも、二度と同じことを繰り返さない「原子力行政と危機管理体制のあるべき姿」を徹底して求める手助けになることだ。極論すれば他の議論は全て「為にする議論」といっても良い。

その観点から技術と政治のかかわりはどうあるべきか制度設計を見直す上で、官僚と東電の責任者であった清水元社長や吉田元所長等といった人達の証言が無い理由がよく分らない。例によって誤解を恐れず大胆な推測をするなら、責任追及される事態を避けたいのではないかと思う。そうではないと言いたい所だが、マスコミの遺伝子がそういう方向に向かわせるだろう。

直近ではコメディアンの河本準一氏が、成功して高収入を得るようになってからも母親が生活保護を受けていた件で、私から見ると週刊誌やテレビでそこまでやるかと言う位の晒し者になった。マスコミの餌食になった。河本氏のやった事は決して褒められたことではないが、こういう事態を許したシステムの問題を徹底して責める姿勢がないといつまでたっても進歩がないと考える。■

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フェイスブック株買っちゃいました

2012-05-24 15:22:01 | 株式

フェイスブック買いませんか、先週取引のある証券会社の担当から打診があった。私は株はやりませんと答えたが、新規株式公開(IPO)で一気に巨大企業が生まれると話題のIT企業の株主になるのも面白いと、話をしているうちに気が変わった。米国から帰任以来保有していたドルの現金がまだ少しある、その範囲なら話題つくりに買ってもいいと思った。

38ドルで売り出されるが人気が高いので、最高値55ドルまでならドル口座の残高の範囲で買う提案を了解した。IPOされた翌日に連絡が入り、42ドルで買ったと連絡が入った。当日の終値は38ドルで少し変だなと思った。ところが、翌々日は34ドル、昨日は31ドルまで下がった。やっぱり株はやらなくて正解、悔しいけど手持ちの現金の範囲で買ったので傷が少なくて良かったと思った。

8兆円にも上る巨額のIPOということは世界中それだけお金を出した人達がいるわけで、それが20%も評価額が下がれば、大損害を被った投資家がゴマンといることになる。しかもIPO直後の株価低落はフェイスブック社が業績見通しを修正して幹事会社に伝え、その情報が一部投資家にのみ伝えられ一般に公表されなかったという疑いが浮上した。

現に早々に売り抜け損失を回避できた投資家もいたという。だとすれば、何も知らない多くの投資家は大損をこいて怒りくるっているはずだ。それよりも何よりも市場の公平性・信頼性が崩壊すればその影響は甚大で一会社の問題では済まされなくなる。既に訴訟が起こったというが、SEC等の関係当局も乗り出したようだ。23日付のCNNMoneyによれば、マサチューセッツ州当局はIPO主幹事会社のモルガンスタンレーに出廷するよう命じたという。

当局はフェイスブックと引受会社を違法行為があったかどうか調査している段階だというが、公開市場の信頼を確保する為あらゆる疑惑を調べるという。引き受け会社はモルガンスタンレー・JPモルガン・バンカメ・ゴールドマンサックスという正に米国を代表する金融機関だ。今後調査が進めばリーマンショックで失われた金融機関の信頼が、更に傷つくのではないかと思う。

違法があったかどうかは、引き受け会社がフェイスブックの情報を顧客に横流ししたのか、若しくは独自の情報から分析して業績見通しを下方修正して伝えたのか、によるという。ゴールドマンサックスは機関投資家、モルガンスタンレーは個人顧客が多いという。その辺に情報のやり取りがどうだったか調査結果に微妙な差が出て来るかも知れないと私は想像をたくましくする。

午前中に証券会社の担当氏から謝りの電話があった。遠く離れた米国の市場で起こったことを云々したところでどうにもならない、色気を出した私が悪かったと思うしかない。依然として私はフェイスブックの株主だ、暫らく話のタネにしよう。ちょっと高くついたが。■

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遅れてきたニューノーマル

2012-05-21 22:11:41 | 社会・経済

これは3日前の記事の補足だ。G8首脳会議が方向の定まらない期待外れに終り、欧米の「日本化」が本物(?)になってきたように感じる。ドイツ包囲網は各国の国内事情で中途半端になった。そんな中で、今の状態は危機というより普通の状態と捉えた方がいいという開き直り説が私には妙に説得力がある。少し心配になってきた、全くの思いつきだが私の想いを紹介したい。

欧米は「日本化」だけは避けると言い続けて来た

企業や政治が思い切った対策を打たないで小手先の改革をやっている間に、何年も経済停滞が続く状況を「日本化」とか「失われた10年」と揶揄された。だが、いざ苦境に立つと欧米諸国も痛みを先送りする誘惑に駆られ、日本と同じことを繰り返す恐れがあると指摘された。昨今では既に日本化しているという見方が出てきた。

リーマンショックから3年以上経過したが、欧州危機が一向に収まらずユーロ圏が沈滞している。国民の反発を受けて思い切って有効な政策を打てず、ギリシャ・スペイン・ポルトガル・イタリーからフランスまで政権がコロコロ変り、欧州は根本解決が遅れ経済悪化の悪循環が進み「日本化」したという。スペインやイタリーの金融不安が又もや浮上したと先週伝えられた。

「日本化しなかった」と胸を張る米国も家計のバランスシート調整は長引き、ために消費回復に力強さが無く住宅市場は依然として低迷が続き、日本の「失われた10年」の跡を辿っているという懸念が無くならない。欧州みたいに酷くはないが、米経済回復の先行き不透明感が拭えない。今や皆が日本化すればそれが当たり前になり、寧ろ日本を見直す意見まで出てきたから驚きだ。

実は「日本化」は悪いことではないという説

昨日の日本経済新聞でロバート・シラーエール大教授は、財政緊縮政策の代わりに日本型の景気刺激策をとれと説いている。バブル崩壊後、日本はうまくやってきた。財政出動を繰り返し国家債務は非常に高水準になったが、低いながらも経済成長を続け恐慌には陥っていない。それが「現実的に望めるベストの道」だと。おや、まあ、褒められちゃった。

確かに、日本は低レベルだが経済成長を続け欧米に比べ半分以下の失業率を保っている。これが現実的に考えてベストだと言われれば、もっと悪い経済状況の欧米の人達は納得するかもしれない。だが日本的垂れ流しの財政赤字を勧めている訳ではない、教授は「均衡の取れた景気刺激予算」(増税と歳出拡大)という道を唱えている。

本家の日本はニューノーマルで「日本化」を深める

日本政府にたいしては、債務をこれ以上増やさない責任ある姿勢を示し、増税と同時に支出を増やせという。野田首相が政治生命をかけた消費増税政策には成長路線が加味されたが、本格的な景気刺激策となるか不透明だ。貿易立国の日本が大震災以前の状態に戻り、貿易収支が回復しないとこのシラー教授のシナリオも野田首相の狙いも結果を出せるか疑問だと私は考える。

野口悠紀雄氏は回復しない理由として(1)アメリカの消費ブームの終焉、(2)円高、(3)電力制約、(4)生産拠点海外移転であり、これらは一時的なものでなく構造的なものと指摘する(ダイヤモンド1/26)。同様な視点からWサミュエルソンは日本経済の輸出依存と米国経済の消費依存は共に壊れたビジネスモデル(WP3/12)と指摘している。

これが忘れた頃になって再認識させられた日本のニューノーマルであり、構造的な問題をもう少し深耕し共通の理解を導く必要があるように思う。尻切れトンボになったが、先ずはそこからどこに進むか「日本化」の道を探って行くのが良さそうに思う。■

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ドイツが絶対にギリシャを救済しなければならない理由

2012-05-18 11:51:38 | 国際・政治

ギリシャ再選挙の衝撃

総選挙後に新政権の枠組みが決められなかったギリシャは、来月17日に再選挙が決定し16日から事実上の選挙戦に突入したと報じられた。緊縮財政路線に反対する急進左派連合が議席数を伸ばし連立政権をリードすると、ユーロ圏からの離脱が現実味を帯びてくると見られている。

既に市場はギリシャのユーロ離脱をある程度折込み始めたかのように動いている。昨日の日本経済新聞は欧州不安がアジアに波及したと報じた。一昨日のアジア株が今年最大の下げを記録、リスクを嫌うマネーは日本国債に流入し長期金利が1年7ヶ月ぶりの低水準になったとトップで伝えている。個人的には私の個人資産もしっかり影響を受けて又もや元本割れに沈んだ。

フランスとギリシャの選挙結果は、欧州財政危機の取り組みとして緊縮財政路線一本で突き進む限界を鮮明にした。仏大統領選後に注目された独仏首脳会議では、緊縮財政と経済成長の両立を合意し、ギリシャのユーロ離脱に否定的な立場を表明した。だが、ギリシャの総選挙結果とその後の展開は事態が容易でないと冷や水をかけた。

緊縮財政原理主義路線は死んだ

今後ギリシャの政変の行方によって、欧州や世界がどのような展開を見せるだろうか。ギリシャの再選挙はユーロ圏から離脱するか否かギリギリの選択をする国民投票の性格を有することになった。専門家は緊縮財政一本やりが失敗したと見做し軌道修正があると予測している。

日経は2つのケースを予測している。ケース1: 新政権が緊縮財政を拒否し欧州は支援を停止、早ければ6月にも資金が枯渇し年金や給料の支払いが止まり経済の混乱からユーロ離脱に追い込まれる。ケース2: EUが譲歩して歳出削減目標達成時期を遅らせ、緊縮財政の痛みを和らげ時間を稼ぐ。

ファイナンシャルタイムズは具体的に4つのシナリオ(1)従来計画の断行は必ず政治的に失敗する、(2)緊縮財政を続けプライマリーバランスを回復させてからデフォールトする、(3)従来計画を撤回し対外債務をデフォールトするがユーロ圏には留まる、(4)今すぐ自発的に離脱する、を紹介し、後からデフォールトするシナリオを勧めている。私はデフォールトありきの姿勢が気になる。

ギリシャのユーロ離脱はユーロ解体の始まり

緊縮財政路線一本は現実的でないことがコンセンサスとして出来上がったと私も感じる。それは世界的な理解で欧州のアプローチが極端に過ぎたと理解する。実は緊縮財政に拘るドイツも足元で反乱の声が上がり、オランダでも緊縮財政見直しを求める地方選結果が出たという。

だが、緊縮財政の見直しとギリシャのユーロ離脱は別の話と考えるべきだ。ドイツ強硬派のジョブレィ財務相はギリシャのデフォールトにユーロは耐えうると発言したといわれる。私の理解が正しければ、とんでもない思い上がりの見誤りだと私は思う。市場はそれ程生易しくない。

ギリシャが離脱すると市場は次のターゲットとしてスペインやイタリーを狙って仕掛けるだろう。既にスペインの長期金利が危険値まで上昇したと報じられている。一旦ユーロ離脱ありの姿勢を見せれば、市場はユーロ解体までしつこく仕掛けてくるだろう。

ドイツはギリシャ救済の責任が

ここまでは能書きだ、随分長い能書きだった。これからが本論であり結論だ。ドイツは再選挙を選んだギリシャを軟着陸させ、世界経済への悪影響をミニマムにする責任がある。それはドイツにとってもベストであると私は考える。しかも、それはドイツだけしか出来ないことだ。

EUは27カ国の加盟国からなり政治的には独立しているが、資本や人の移動は完全に自由化された一つの国のように振る舞い、日本の約2倍のGDPを産出しその3割をドイツが占める。ドイツは域内の最強国で、EUシステムのお陰でダントツに利益を上げた国だ。

表裏一体の勘違い

ギリシャや他の財政危機に陥った南欧諸国は、EUに加盟して独仏など豊かな国のような生活が出来ると勘違いし借金を積み重ねた。一方ドイツはドイツで、南欧諸国の財政危機が引き起こしたユーロ安のお陰で競争力を増した車などを世界に売りまくることが出来た。いくら儲けてもユーロ安になる都合のいい制度だ。緊縮財政を拒否したギリシャを一方的に我儘と決め付けられない。

つまり私に言わせれば同じ原因でドイツは最も豊かになり、ギリシャは破綻寸前になった表裏一体の関係だ。「政治は別々、経済と通貨は一緒」という二重構造は、シーソーの関係でもある。シーソーの片側が降りたらもう一方はぶっ飛ぶ、そういう関係であることをドイツは謙虚に受け取らねばならない。

ドイツにとってベストの解

これが、ドイツがギリシャ救済にもっと積極的に支援してユーロ危機に取り組むべき理由であり、ドイツにとってもベストの選択であるという訳である。言い換えると、ドイツが更に経済成長を続けられる「都合のいい制度」を守る最善の投資は、ユーロ圏内の重債務国救済にドイツがもっと大きな負担をすることである。

今朝も対ドル・ユーロともに急激に円高が進行し、欧米の株安を受けて日経平均は8600円台まで大きく値を下げている。「早く何とかしろ」という気分だ。だが、中長期的に見ると私は微妙な気分になる。ドイツがうまくこの都合のいいシステムを維持すると、相対的に日本は更に劣勢になりそうだからだ。ま、とりあえずはドイツに混乱を収めてもらいたい。■

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朝日の変心(新)

2012-05-15 23:29:10 | ニュース

今年の初め「朝日の変心」と題して、朝日新聞のある記事を私は高く評価した。それは昨年12月30日に掲載した記事「リスク社会に生きる」で放射線リスクの世界基準との比較と、喫煙や飲酒等のリスクとの比較をすることにより、過剰な放射能アレルギーの蔓延に一石を投じた。

又、翌日の社説で消費税増税について「痛みを先送りするな、選挙で有利か不利かで政治をするな、さもないと国家破綻の危機を招く」と説いた。朝日新聞を福祉アレルギーの権化と思っていた私は、従来報道との違いを「朝日の変心」だと受け止めた。

これら一連の報道は、最近の度の過ぎたポピュリズム報道と政治の流れを変えるかもしれないと期待した。実は、読売や日経等の有力紙の社説でも消費税増税に賛成する論調を何度か見かけている。だが、昨今の報道を見聞きした範囲では主要新聞社説の後押しがあっても、消費税増税法案の国会審議は難航している。

最近は新聞を読まない人が増えたというから、新聞の世論への影響力が無くなったのかも知れない。社説だけではなく新聞全体を見なければ世論への影響は測れないかも知れない。新聞全体としては政治面等の大々的な政局報道がメインで、社説の消費税増税賛成は非難された時のアリバイだと、私は以前決め付けたことがある。

この疑いに応えたかのように、今月13日の朝日新聞コラム「政治考」(星浩編集委員)で消費増税論争はメディアにも「歴史的使命」があると説いた記事に私は注目した。私がいつも不満に思っている問題をズバリ指摘しいていた。その部分を以下に抜粋する。

「欧州が債務危機にもがいている。・・・そんな難しい時代に、消費増税を報じる政治メディア(私自身も含めて)が気になる。政争を報じることには熱心だが、肝心の与野党間の政策論争には関心が薄い・・・」、「・・・小沢一郎元代表のグループが法案採決で造反必死だとか、反小沢勢力が反発しているとか、そんなニュースが多すぎないか。」、「権力闘争に比べれば、・・・政策論争は地味だ。テレビにとっては『視聴率の稼げないテーマ』・・・」

ところが、小沢氏の無罪判決の2日後位から小沢氏を巡る新聞の政局報道は陰を潜めた様に感じた。星編集委員の公表した記事が政治面の記事に反映されたと私は理解した。しかも朝日だけではない。読売や日経でも同じように感じた。編集方針について交流があったのだろうか。

一方、テレビ報道は濃淡があるが残念ながら政局報道を重視する姿勢が続いている。特にTBSは異常に熱心で、朝日もその傾向が続いているように感じる。上記の引用記事のようにテレビは視聴率が取れる報道に偏り、「歴史的使命感」が無いのかもしれない。テレビ局は新聞系列下にあると思っていたが、ニュース報道の編集方針は独立しているからだろうか。

翌日の朝日新聞は社説で日中韓FTAの成否はTPPがカギを握ると主張し、低迷する日本経済の活性化には貿易・投資の自由化で世界の成長を生かすことが不可欠と説いている。農業をはじめ国内業界からの反対に対しては必要な対策を講じればいいじゃないかという。小沢派の強硬な反対論ばかり報じた姿勢とは明らかに異なる。弱者への過剰な配慮が国全体の経済を弱体化させる政策(若しくは無策)になる、そんな報道姿勢からの転換と理解した。

なのに消費増税にしろ、FTA/TPPにしろ、政治が中々結論を出せず、韓国に出し抜かれたり日本外しの状況が続くのは何故か。状況は寧ろ悪化している。「変心してないテレビ報道」のせいなのか、それとも政治(家・システム)が無能で機能しないのか、国民がアホなのか。私がボヤかなくとも政治は常に批判の対象になっている。だが、野田首相は最近の短命宰相の中で最もマシだと思う。天邪鬼の私としてはとりあえずそれ以外の理由を今後とも追求して行ってみたい。■

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