かぶれの世界(新)

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田舎暮らし雑感06冬(3) 良いお年を

2006-12-31 21:42:15 | 日記・エッセイ・コラム

正月の準備といっても、1年に一度の餅つきマシンを蔵から取り出してモーターのチェック後餅つき、お鏡餅をお寺に供え伸し餅を宅急便で東京に送る。スーパーで年越しソバと御節料理、それと注連飾りを買っ来て玄関に飾る。他の用途の山草は近所の奥さんに頂いたので今年は山に行くこともない。

昨日は家内の実家に行って暮れの挨拶に行き、ついでにお餅つきをほんの少し手伝いお酒を頂いた。帰省していた甥の子供たちの賑やかな様子を見るとついつい内孫の顔を見たくなるのは人の性か。実家はミカン農家で義兄と一頻り日本の農業の行く末について話をした。

実家のある地区では35軒程度のミカン農家が残っているが70歳過ぎてもやれる仕事じゃない、既に険しい山腹のミカン畑は殆ど無くなり、あとも10年もたてばこの辺のミカン農家はどうなっているか分からないという。実家はハウスミカンをやっているが、暖房用に年間ドラム缶350本の重油を使うので石油の値上がりは大変だったらしい。

そうなると近い将来会社組織の農業というのは現実味を帯びてくると私は思った。もう一つは流通の問題だそうだ。今年愛媛に代わって和歌山がミカン生産ナンバー1になったのは、和歌山が大都市近郊にあり消費地に近く農協を経由しない効率的な流通ルートを開拓できたお陰という。

は違うが、数日前に中国の友人とのメールが上手く通じなくなった。友人とは政治的に検閲を受けるような内容のメールを交換した覚えはないのだが不安になり、いくつかのパターンに分けてメッセージを送ると、台湾地震の影響で通信事情が悪化したけどもう復旧したから心配するなと返事が来た。

CNNなどの海外通信社情報を見ると、現地との通信はインターネット前の時代に戻ったようだと報じていたが、昨日には復旧したそうだ。まさか中国大陸とのメールのやり取りまで影響があるとは思わなかった。10年前の台湾大地震の時は殆ど音信不通になり、アウトソースしていた新製品開発の危機を思い出す。

田舎にいても東京にいるのと変わらず同じように世界の友人と連絡しあえ、世界で何が起こっているか、市場がどう変化しているのか分かるのは素晴らしい。そうでなければ、2ヶ月の田舎で過ごすのは私にはとても苦痛だ。

ところで17日に宇和島市で開催されたバドミントン混合大会にクラブの世話役に奥さんと組んで参加した。久しぶりの大会参加でどうなるかと思ったが、エントリしてもらったのが最下位のクラスで惨めな負け方をしなくても済み楽しむことが出来た。来月もう一度チャンスがある。

ゲームが終って帰る途中周りの山がまだ季節外れの紅葉が続いているのに気がついた。今年はどうかしている。今までにも暖冬は何度もあったはずだが、年の暮れまでこんなに紅葉が続いたのは無いのではないか。一体どういうメカニズムが働いているのだろうか。

何はともあれ、皆様、よいお年を。■

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トラックバック急増(改)

2006-12-29 20:24:42 | ブログ

このテーマの書き込みをした翌27日に変化があった。今までの偽バイアグラ等の薬品販売サイトからのTBはなくなったが、新手のサイトからTBが急増した。前回も少し紹介したが昨年夏に経験したのと同類の海外セックス・サイトのTBが突然15件もあった。

TBしたサイトのタイトルを見るだけで顔が赤らむ。電車通勤時、仕事のことを考えながらふと目を上げると、電車の天井からぶら下がったどぎつい内容の週刊誌の中吊り広告が目に入って困惑した気分だ。これは直ぐに消去しなければいけない。

ところがブログ管理情報を調べると、先週の薬品販売サイトと異なりTBされた記事は分散しており、昨夏のように特定の記事だけTB禁止すれば解決しないことが分かった。これは新しいパターンだ。どういうアルゴリズムで記事を選びTBしたのだろうか。

共通しているのはTBは1日とか2日の短期間に集中し後は何事もなかったようになる。ドメインを少しずつ変えながらコンピューターでネットを集中監視しあるアルゴリズムでパターンが一致すると自動的にTBする、人手は一切かかってないことは間違いない。記事の内容とTBしたサイトの関連性は全くない。

今日の日経新聞によると最新のウエブ販売サイトは、他社の価格をリアルタイムで調べて常に最安値3位以内に入るよう値付けして売り上げを急伸させているらしい。今回TBしたサイトはそれ以上の、ある意味世界最先端のウエブ活用技術を使っているはずだ。

昨夏単純にTBを消去しただけだと、しつこく追いかけてきて同じ記事にTBが集中したのを思い出し対応を考えているうちに、翌28日はTBがピタッと止まった。TB欄のはまだ見苦しいサイト名が残っているが、暫く様子を見るのでビュウアーの方は我慢ください。■

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ホワイトカラー・エグゼンプション

2006-12-28 21:40:22 | 社会・経済

生労働省の労働政策審議会・労働条件分科会は昨日、労働時間規制の適用除外(ホワイトカラー・エグゼンプション)を含む雇用制度変更の最終報告を明らかにした。厚生省は年明けの国会にこれを元に労働基準法改正案を提出すると報じられている。

審議会では経営者側と労働者側がどこから適用除外を適用するか線引きで厳しく対立し意見の一致に至らなかったが、政府は対象者の年収を800900万円に調整する見込みと見られている。一方、過労死家族会など導入そのものに反対する意見も根強いと報じられている。

従来から管理職(会社によって課長だったり係長だったりする)は労働時間ではなく職務と成果に対して報酬を得ていた。今回はこの時間規制のない働き方をホワイトカラー全体に広げようというものだ。経営者側には固定費(人件費)を抑制し競争力を高めようという狙いがあり、労働者側は労働強化と実質給与ダウンと反発した。

背景にはグローバリゼーションが進み競争が激化したことが挙げられているが、もっと深いところに産業構造の変化があると私は考える。つまり日本の産業構造が資本と人材を長期的に固定する製造業から、短期的な収益を重視するサービス産業に徐々に転換していることが底流にある。

ホワイトカラー・エグゼンプションはあるべき姿と私も思うが、それは雇用システム・トータルで考えなければ機能しない。しかし、NHKによると昨年未払い残業代が233億円だったという企業の姿勢を放置し、米国のように担当業務が明確でなく、気に入らなければ容易に転職できるシステムがないまま導入されると、単なる労働強化と反対する労働側にも一理ある。

国で私が90年代に働いたとき、工場には所謂アワリー・ワーカーと呼ばれ時給で働く労働者と、エグゼンプトといわれるホワイトカラーがいた。もちろん給与が異なるのだが、考え方として収入よりも働く形態で2種類に分かれていたと思う。

それが上手く機能していたのは文化の違いだけでなく日本とは異なる雇用システムがあったからだと思う。私が勤めた会社では、原則として上司がホワイトカラーの職務記述書を作成し、それに合ったスキルを持った人材を雇用、本人と面接して業績評価し双方合意でサインをして給与が決まる。一連のプロセスは直属の上司や人事部門の支援と承認を得ながら実行される。

従ってホワイトカラーと会社の関係というより上司との関係の比重が高く、上司が転職すれば後を追って転職することも多い。その人間関係は意外にも日本より余程濃密で、部下の評価の妥当性も職務記述書に基づきしっかりやられていた印象を持っている。それは一方で上司の評価でもあったからであり、匿名の会社組織に対するより部下の声が通りやすい側面があった。

私が初めてこの人事考課のプロセスを経験した時は大変苦労したことを記憶している。貴重な人材を会社に留めて仕事をして貰うため経営者にとって極めて重要な仕事だった。有能な人材とは業績評価で認識合わせをし、予算の制約下で給料やボーナス額を提示し、場合によっては身体を張って本社と交渉し引止めの為の好条件を引き出した。

本では上司が雇用にかかわることはなく、私の数年前迄の現場経験では職務記述書はあってもそれが日常業務や業績評価の重要な尺度として使用されることはなかった。社員間の業績評価に序列・バランスを最終的に優先していた。従って、端的に言うと管理職になる前は仕事で成果を挙げるより会社に長時間いるほうが給与は沢山貰える仕組みだった。

かつての大蔵省の護送船団が陥った罠と似ていないだろうか。日本の金融機関はパフォーマンスが良かろうと悪かろうと競争せず行政指導の下仲良くそこそこの業績を出していたが、国境の垣根を取り外したら世界の金融ビジネスから取り残されていた。労働市場も例外ではない。

そんな働き方を続けて国境の壁が低くなり労働力が流動化し、気がついたら日本のホワイトカラーの生産性が低く競争力がなかった。現在の報酬は寝食を忘れ新製品開発に没頭した技術者や新規市場を開拓した営業マンの成果を合わせて均したものと解釈してよい。

日本の会社で年功序列を廃したが中々上手く運用できず、従来の人事システムにUターンした、もしくはチーム評価にJターンしたという報道を見かける。それは人事評価だけを取り替え全体の人事システムはそのままというところに関係してないだろうか。

ワイトカラー・エグゼンプトの行き着く先は、実はホワイトカラーの能力・業績を厳密に評価しそういう人には高い報酬を、後をついていく人にはそれなりの報酬を与えるという、今流行の「格差」を更に思い切り拡大するシステムの導入に他ならない。

一般に組織において職位に関係なくある比率でリーダー、追随者、無関心層、落ちコボレと呼ばれているグループに分類することが出来る。イメージとしては、例えば5:70:20:5程度の比率。従来はこれらの人が職場で混在し同じ仲間として働いたが、そういう職場環境は存在しえなくなる可能性がある。

誤解を恐れないで言うと、ホワイトカラー・エグゼンプションは「自己主張」と「自己責任」を追及する労働力の市場原理主義というと分かりやすい。これはオシム氏が日本人選手の欠点として指摘したことと同じだ。個の強い主張とチームの一員としての責任を果たす両方が求められている。

しかしながら果たして日本の現行雇用システムの下でこの適用除外だけが導入されるとどういうことが起こるのか、かなりの混乱が起こるものと私は予想する。日本では実質労働者の選択肢がないからだ。これに対し労働組合側の姿勢はかつてのゼネコンが救済を求め結果的に業界全体を弱体化させたのと同じで、日本人労働者の競争力をスポイルする。

今、労働側にとって是非とも必要なのは闇雲に反対するのではなく、ホワイトカラーの選択肢を増やす制度(例えば転職時の年金の移行など労働市場の流動性を高める)をパッケージにして導入し、会社と社員の雇用関係のバランスをとる方向に向けて努力すべきと考える。■

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トラックバック急増

2006-12-26 23:18:20 | ブログ

暇じゃなきゃ書けないテーマを一つ。毒にも薬にもなりません。

近このブログのトラックバック(TB)が急増した。ブログ管理情報を分析すると、下表のように8月まで月平均5件以下だったTB9月から倍々ゲームで増え、12月には25日現在93件になっていた。誰がTBしているか分析すると、12月は海外のサイトからTBが急増し、国内サイトからのTB11月と同水準だった。

-8月  5( 0) 

9月 12( 0) ★

10月 27( 4) ★★★

11月 41( 5) ★★★★

12月 93(60) ★★★★★★★★★

( )内の数字は海外からのトラックバック

昨夏にもTBが急に増加したことがあった。その時は何故か米国の過激な「ゲイ」サイトが主で特定の記事に集中してTBされていた。タイトルに英語を使ったせいだろうと推測して日本語の題に改名したがTBが続いたので、やむを得ずその記事をTB禁止に指定して食い止めた。

その後そのことを甥に話したところ、TB数はそのブログがどのくらいの人に読まれていることを示す指標だと解説してくれた。それを聞いてからは、有害でない限りTBはむしろ歓迎しようという気持ちでいた。しかし、このところのTBの増え方は異常に思え気になったので調査した訳だ。

T

Bされるのは特定の記事に偏っている。5件以上TBされた過去3ヶ月の記事を分類すると政治経済分野の記事が圧倒的に多い。これは私の思いと一致しており理解できた。

9月 ヘッジファンドが今度は・・ 経済 6( 2)

10月 米国住宅が暴落か      経済 5( 0)

    リスクマネー海外に向かう  経済11( 0)

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安倍首相の90日

2006-12-25 14:40:17 | 国際・政治

閣支持率の低下が止まらない。今日の日本経済新聞の世論調査によると安倍内閣の「仕事ぶりを評価しない」が10月末の28%から57%に上昇したと報じている。郵政造反組の復党でけちをつけ、来年度予算や税制改革で妥協が目立ち、本間教授のスキャンダルが逆風になった。

私は「安倍首相の30日」で安倍丸は順調に滑り出したと評価した。しかし中韓外交の正常化は予め周到に準備されたプランであり、政権の真の性格は不測の事態への対応の仕方で明らかになるだろうと説いた。「復党問題を考える」で安倍政権の性格を決める最初のテストになるだろうと予測した。

実際、復党問題の対応から迷走が始まったように見える。60日後には「苛立つ市場」で安倍政権の曖昧なメッセージが政権の改革姿勢に疑義を抱かせ、日本市場への投資意欲を減退させていると説いた。そして市場の評価は信頼できると。今月初めには「霧の中の安倍政権」でこのままでは支持率低下に歯止めがかからなくなると予測した。

倍政権の場合、米国大統領選のような長期間熾烈な選挙戦を戦わなかったのもだから、政権がどういう性格なのか分りにくかった。有力な対抗馬がなく実質出来レースで、突然降って湧いた支持者たちは政策よりも発言力確保の為で見苦しい限りで後に問題の種を残した。

その意味で予測したように福田氏の総裁レース撤退の罪は実に大きかったといえる。ともあれ結果としては、安倍首相の最初の期待値は前任の小泉首相を引き継いだ形となる一方、面従腹背の恐れがある俄か支援者を政権内に登用せざるを得なかったのは不幸だった。

政治は結果論だ。安倍首相の一連の発言を整理するとその改革を継続する意思は明確である。しかし、結果は小泉改革での決定事項とみなされるもの以外は殆ど例外なく既得権益層との妥協に追い込まれ、その成果が族議員の声も含めメディアで繰り返し流されることになった。

来年度予算においても赤字国債を大幅に減少させたのは評価するにしても、それは運良く企業業績好調の恩恵を受けた増収のお陰であって、摩擦の大きい歳出減で達成されたものでないことも国民の目には明らかである。

表面的には「チーム安倍」は党内及び官僚の積極的な協力を得る事に成功していない。むしろ若くて経験がない実力不足のサークルという印象を植え付けられた。

政府税調リーダーに任命された本間教授のスキャンダルは、民主党の若手のスタッフで固めた前原党首の苦悩を思い出させる。永田議員のスキャンダル対応にベテラン議員が足を引っ張り、首脳陣を見殺しにしたと同じメンタリティを感じる。

これら一連のやり取りを見て安倍政権は対立を回避し問題を先送りする性格があると見られるようになった。ファイナンシャルタイムズは「たよりないイメージが形成されつつある」と書き、大前研一氏はもっと過激に「妥協的でズルズル主義」を酷評した。

国では新たに政権に就いてから100日間は大統領の批判を控えるという。日本の議会制民主主義は多数政党内の力関係で短期間に選ばれ、首相候補がどういう政治家か詳細にわたってオープンに検証されることはない。そういう意味では最初の3ヶ月は新首相がどういう人なのか見方によってはとてもスリリングな期間だった。

私は安倍首相の「人の意見を聞く」という通常なら美徳とされる姿勢が、政治の世界では妥協的な政権のイメージを作っていると思う。特に青木氏・森氏や有力な族議員等ベテラン議員の発言を聞き入れたかのような報道が結果的に実態以上に印象を悪くしている。

彼らは自分の選挙区では評価されても、もはや国家の為になっていないという印象が無党派などの人達に刷り込まれている。そういう象徴的な存在なのだ。そうすると改革断行という正統的な切り口だけでなく、これら有力議員が不満たらたらになる決定や政策の実行が党内支持とは逆に世論支持率回復の手段としては効果がありそうだ。

めたらいかんぜよ」という声が何処からか私には聞こえてくる。安倍首相は妖怪といわれた岸首相の血筋を引く。只者ではないものを感じるのは私だけか。このまま支持率低下が続き血筋のいい坊ちゃんの短期政権に終る前に妖怪2代目になる恐れ(!?)がある。

安倍氏は地域とか利益団体への誘導を超越した政治環境で育った血筋の誇りがある。彼のキーワードは明確に「国家」であることを折に触れて感じる。それがわが国に幸か不幸か分からない。しかし、あるとすれば化ける時は深刻な危機に瀕した時だろう。■

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