ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

北杜夫さんの株の話(5)

2012年06月07日 | 日記
お金のことや世間のことをよく知りませんが、
と20歳の時、大学を辞めて結婚した妻は、そ
の後の生活でだんだんシビアになってきた。

以後夫の移転ぐせにより、そのたびに夫婦の全
財産、へそくりまでも吐き出さざるをえなかっ
た結婚生活であり、それらを乗り切るためには
しっかりせざるを得なくなったのである。

新婚当初は新聞の勧誘が断れず、読まない新聞
をとっていたのが、近頃では、仕事でほんのた
まにある「値引きサービス」がされていないと、
問屋さんにクレームをつけるまでになった。
人は変わるものだ。

こういう姿をみると、うちのカアちゃん、しっ
かりしたなぁ、と思う反面、本来のノンキな性
格で居てくれたほうが、世の中泰平でなんぼか
安堵できるのと思う。でも、ほなさんの稼ぎの
無さと、夢かと思うような日本の厳しい現実か
らは望むべくもない。

それでも妻がただひとつ苦手なことがある。そ
れはクーポン券などを集めることだ。
サービス券を絶対に集められない、というより
は、使おうとしないのだ。単に恥ずかしいから
ではなく、使う場面では、サービス券のあるこ
とをすっかり忘れている、それが妻だ。

大阪に券10枚貯めると1枚のソバをサービス
してくれるお店がある。ここの蕎麦は美味いか
ら、そんなサービス券など出さずとも繁盛する
だろうが、いつも期限なしのサービス券をくれ
るのだ。

自分のこずかいや、娘へ援助もせねばならんと
思うと、ほなさんはひたすらここのサービス券
のザル蕎麦を食い、息子が置いていってくれた
マクドナ○ドの0円コーヒー券を手に走る。

私が無料券を出すと満面の笑みをたたえたレジ
係りが、
「お客様、コーヒーはSですかMですか。」
とかわいく尋ねるので、
「タダのコーヒーだけ、、、期限が今日までだ
 から、、、ね。」
と頼むと、
「Mは50円かかりますから、無料はSです。」
と言い出してくれた。ほなさんが言うたびに、
レジ係りから笑みが減っていくように見える。

それでもほなさんは、砂糖とミルクをしっかり
つけてもらい、カップに入れ、やがてマクドの
コーヒーはなかなか美味いなぁと、ひとり悦に
いるという、小市民の生活を続けている。

こんな生活のおかげで、私の車のダッシュボード
は、サービス券が山となった。中でも最近多いの
は、ほっと○っとの弁当の100円引き券。
弁当が100円引きだと、それでさらに味噌汁か
サラダをつけても同じ値段になるのだ。素晴らし
い、、そして、助かるんだまたこれが、、、。

ふと、、、思うことがある。
こんな男に誰がした!
良いお父さんを演じなければならないのは、
ホントーに、大変なのだった。

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