味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

又、淮南子に曰く、豊水の深さ

2019-12-15 16:20:40 | ブログ
第3986号 01.12.16(月)

又、淮南子に曰く、豊水の深さ十仞、金鐵、焉に在れば、則ち形、外に見(あら)はる。深く且つ清からざるに非ず。而も魚鼈(ぎょべつ)、之に帰する莫きなり。故に政を為す者は、苛を以て察と為し、切を以て明と為し、下を刻するを以て忠と為し、訐(けつ)多きを以て功と為す者は、譬へば猶ほ革を廣くするがごとし。大は則ち大なり。裂くるの道なり、と。『貞観政要』437

また淮南子という書に、『豊水はその深さが十仞もある、金鉄があれば、その形が外まで見える。そのように深くして清いのであるが、魚やすっぽんがそこに棲もうとするものがない。水が至って清ければ魚なしという意である、それゆえに政治を行う者は、細かく調べることをよく知るとし、きびしいことを明らかであるとし、下民をいじめることを忠だとし、人の行為をあばくことを功とするのは、たとえば、革を広げるのと同じである。大きいことは大きくなるけれども、それは裂けてしまう道である』とあります。437

 【コメント】「人の行為をあばくことを功とするのは、たとえば、革を広げるのと同じである」とあるように、人の行為をあばくことは好ましいことではないと考えます。

 仮に人の行為があばかれるようなことであっても、追い詰めることなく、おだやかに了とする方向へ諭してあげたいものです。

 人間には真からの悪人と思われる人もいるでしょうが、多くは話せば理解して貰えると信じます。尤も高速道路で煽った男が後続の車の運転手に怒鳴りながら歩いて行く姿が放映されましたが、ああいう男は例外です。あの男は治りません。

 長くもない人生です。お互いおだやかに話し合い、共通理解をして意義ある人生にしたいものです。そうすれば素晴らしい人生が展開されると信じます。志を大きく持てば、本人が想像もしなかった世界が展開されるのです。

 心の広さを大きくし、周囲に対応すれば、いろいろな人が心の扉を開いて近づいてきてくれるのです。本当の人間の理想郷はお互いに愛し合い、且つ信じ合うその境涯が理想郷だと信じます。

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『善の研究』第386回

 道徳上における人格の発現もこれと異ならぬのである。人格を発現するのは一時の情欲に從うのではなく、最も厳粛なる内面の要求に從うのである。放縦惰弱とは正反対であって、かえって艱難辛苦の事業である。  
 自己の真摯なる内面的要求に從うということ、即ち自己の真人格を実現するということは、客観に対して主観を立し、外物を自己に從えるという意味ではない。
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 自分が知っていようがいまいが、蒔いたとおりに花が咲くのです。多くの人と共通理解をし人生に挑みたいものです。「成功への道」

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